馬産地コラム

シーイズトウショウ2011

  • 2011年12月28日
  • シーイズトウショウ2011
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 シーイズトウショウ2011 2011年3月28日 牝 栗毛
 父フジキセキ
 母シーイズトウショウ

 サマースプリントシリーズの初代王者シーイズトウショウの第2仔(牝、父フジキセキ)が、新ひだか町のトウショウ牧場で生まれている。

 「初仔のスサーナトウショウ(牝、父ロックオブジブラルタル)を産んでから、2年間空いてしまいましたから、無事に産まれてホッとしています」とトウショウ牧場の志村吉男場長が柔和な笑顔を広げた。「初仔のときもそうでしたが、仔馬をかわいがるような面倒見のよいお母さんです。子育ては上手です」といい、「シーイズトウショウの最大の武器であるスピードを生かすためにサンデーサイレンス直仔のスピード馬にこだわって配合を続けてきました。フジキセキは距離に融通性のある産駒も多く、楽しみです」と言葉が弾んだ。そして、今年はJBBA日本軽種馬協会のヨハネスブルグを配合している。サンデーサイレンス系ではないが、ヨーロッパの2歳G1戦を席巻したあと、米国に渡ってブリーダーズCジュベナイル(G1)に優勝。欧米双方の2歳チャンピオンになったスピード馬だった。

 案内された放牧地には、同じような栗毛の、同じような大流星の馬が2頭並んでいたのには面食らった。シーイズトウショウとならんで牧場の看板娘ともいうべきスイープトウショウが2011年出産した当歳馬(父ディープスカイ)だった。「見慣れていない人には、遠目には見分けがつかないかもしれませんね」と言うが、そのとおりだ。

 「両親ともに栗毛馬ではありませんが、この馬は両親からよい部分を受け継いでいると思います」と目を細めている。「馬体の柔らかさはサンデーサイレンス系の特徴が色濃く出ていると思いますし、容量の大きな後躯は母の父にはいるサクラバクシンオーゆずりだと思います」と胸を張った。

 「スピード配合とはいえ、距離の融通性も持ち合わせていると思います。フジキセキ産駒でお母さんが桜花賞(G1)2着ですから、距離はこなせると思っていますし、そうなって欲しいですね」と期待する。取材当日は離乳から約2か月。新しい環境にも慣れて日々を過ごしているという。

 思いを馳せるのは母が無念の涙を飲んだ桜花賞(G1)と思いきや「まずは無事に育成に送り出して、無事にデビューさせること」とサラリ。競馬場で「海老、黄ダイヤモンド、紫袖」の勝負服をまとった派手な流星の栗毛馬を見かけたら、ぜひ応援して欲しい。