馬産地コラム

サニースイフト2011

  • 2011年12月27日
  • サニースイフト2011
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 サニースイフト2011 2011年4月27日 牝 鹿毛
 父ゴールドアリュール
 母サニースイフト

 1997年の2冠馬サニーブライアンの半妹(父ゴールドアリュール)を浦河町の丸村村下ファームに訪ねた。

 「サニースイフトも23歳になりました。もうすでに後継繁殖牝馬はいますし、これから戻ってきてくれそうな馬もいるのですが、なんと言ってもダービー馬を出した血統ですからね。1頭でも多くの跡取りが欲しかったので、牝馬が産まれてよかったです」と言いながら、村下喜八さんが嬉しそうに放牧地まで案内してくれた。

 父に選ばれたのはサンデーサイレンス直仔で唯一のダートG1勝馬で、2002年のJRA最優秀ダートホースでNARグランプリ特別表彰馬のゴールドアリュール。種牡馬としてもスマートファルコンやエスポワールシチーの活躍により2010年にNAR総合チャンピオンサイアーとなり、そして2011年もその座を独走している。

 放牧地にたたずむ本馬は、額の流星が印象的なグッドルッキングホース。大柄ではないが、バランスのよい好馬体の持ち主で、キビキビした動きが印象的。

 「ベテランのお母さんは仔育ても上手。父ゆずりの気の強さを持ち合わせているものの離乳したあとも問題はありませんでした。今は同世代の仲間たちを相手に威張っています」と苦笑い。ただし、同ファームは「馬に与えるストレスは可能な限り取り除くと同時に、馬とは1頭ずつ、なるべく長く接する」ということを心がけており、そういった気の強さを人間の前では表に出すことなく、人間に対しては心を開いているという。

 「この血統には頭が下がります。半兄サニーブライアンの活躍は言うまでもありませんが、ダービー2着のサニースワローはサニーブライアンの母サニースイフトと全兄妹という関係になります。そのサニースイフトもJRAの4勝馬。2009年の福島記念(G3)を勝ったサニーサンデーもサニースイフトの孫ですから」と活躍馬を語る口調は滑らかだ。

 本馬は、「性別もそうですし、中型で、鹿毛の馬体。どちらかといえば母親に似ているような気がします。後継繁殖牝馬になって欲しいから、お母さんに似たのは嬉しいです」と白い歯を見せた。

 「兄はダービー馬ですが、気の強い面もありますし、母が短い距離で活躍してくれたので短い距離にも対応してくれると思います。もちろん競馬場でも活躍して欲しいですし、牧場に戻ってきてくれることも楽しみです」と期待に胸を膨らませている。