馬産地コラム

メイショウサムソンを訪ねて~社台スタリオンステーション

  • 2012年01月24日
  • メイショウサムソン
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 2010年のセレクトセール、ラインクラフトの半弟に当たるマストビーラヴドの10が4935万円(税込)で取引されたのをはじめとして、メイショウサムソンの初年度産駒は高額で取引されていた。

 「2011年のセレクトセールでも2千万台の取引馬を始め、産駒はコンスタントに売買されていきました。産駒はメイショウサムソンと同じようにバランスが良くてルックスもいい馬が多く、馬を見て改めて安心感を持って購入されたのではないのでしょうか」と自らもセレクトセールの鑑定台の上に立っていた、社台スタリオンステーションの徳武英介さんは分析する。

 自身に似た産駒が産まれているというのは、似た能力も受け継がれているということかもしれない。現役時は皐月賞(G1)、日本ダービー(G1)と二冠を勝利。古馬となってからも天皇賞で史上4頭目となる春・秋制覇を果たすなど、息長く競馬界を盛り上げ続けた。

 「芝の中長距離における一流馬との認識を持たれがちですが、2歳時はレースレコードを樹立しているように、時計勝負でも好成績を残しています。また、現役時の成績が物語るように、安定したレースを続けたことが何よりもセールスポイントとなりそうですね」(徳武さん)

 現役時はサンデーサイレンス産駒たちを向こうに回し戦ってきたが、種牡馬となってからはそのサンデーサイレンスの血を引く牝馬が、この上ない味方となってくれそうだ。

 「仔出しを見てもサンデーサイレンスの血を引く牝馬との相性が良さそうです。育成での評判や自身の成績を見ても2歳戦の早い時期から活躍してくれる産駒も出てきそうです」(徳武さん)

 昨年は2010年を上回る122頭の繁殖牝馬に配合。初年度産駒の評判が生産地に届けば、まだまだこの数は増えていきそうだ。