馬産地コラム

ダイワメジャーを訪ねて~社台スタリオンステーション

  • 2012年01月10日
  • ダイワメジャー
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 競馬に例えれば、スタートからダッシュ良く飛び出したダイワメジャーがレース全体のほとんどを引っ張り、そして逃げ切り濃厚と思われたところに外からディープインパクトが強烈な末脚で先頭ゴールイン。それでもダイワメジャーは世代最先着を果たした、といったところだろうか。

 惜しくも総合タイトルを逃がしたものの2011年シーズンのファーストシーズンチャンピオンサイアーとなったのは社台スタリオンステーションで種牡馬生活を送っているダイワメジャーだった。

 「どちらも素晴らしい種牡馬であることが証明できてほっと胸をなで下ろしています」と少し困ったような表情で社台スタリオンステーションの徳武英介さんが状況を説明してくれた。

 「ダイワメジャーは、今までのサンデーサイレンス系とは少しイメージが違うように感じています。母系の影響が強いのかもしれませんが、先行して粘りこむ現役時代のダイワメジャーを彷彿させるような産駒が多く見られますね」と分析している。骨が太く、筋肉量が豊富。たくましさを感じさせる産駒が多いという。「ダイワメジャー自身はやや遅いデビューとなりましたが、晩成型というわけではありませんでした。小倉2歳S(G3)を勝ってくれたように産駒は2歳の夏から活躍して、息の長い活躍が期待できます。また、メジャーアスリートのようにダートに高い適性を示してくれる馬もいます。広いカテゴリーで活躍してくれるっていうのは有利ですね」と嬉しそうだ。

 そんな産駒の活躍を知る由もないダイワメジャーは同期生キングカメハメハと“ライバル”になったディープインパクトにはさまれるような放牧地で元気に過ごしている。どうもディープインパクトにはあまり関心がないようで、キングカメハメハ側にいることが多く、ときおり牧柵をはさんだ豪華なあわせ馬を披露してくれる。先に発表された2012年の種付料ではキングカメハメハ、ディープインパクトとともに、ダイワメジャーを含めた3頭だけが「種付時までに全額納入(不受胎時は全額返還)」の条件が示された。スタリオンの期待がうかがえる。

 4年連続で150頭以上の繁殖牝馬に配合した人気種牡馬は、来年はさらに忙しいシーズンになりそうだ。