エイプリルドラマ2011
エイプリルドラマ2011 2011年4月11日 栗毛
父キングカメハメハ
母エイプリルドラマ
2006年のNHKマイルC(G1)優勝馬ロジックの半妹を、新冠町の武田修一牧場に訪ねた。
「エイプリルドラマも22歳になりましたが、昨年は仔馬を取れなかったので大きな期待を込めてキングカメハメハを種付けしました。無事に受胎して、こうして良い仔が産まれて本当によかったです」と新冠町の武田修一牧場の武田さんがホッとしたような表情で紹介してくれた。すっかりベテランのお母さん。「子煩悩で、ほかの馬の仔馬にまで優しいお母さんです。今年もデュランダルを配合しました」と目尻をさげている。
写真でご確認いただけるような栗毛の牝馬。「お父さんのキングカメハメハもお母さんのエイプリルドラマも鹿毛馬だから、母の父に入るサクラユタカオーが表現されているのかもしれませんね」と満足だ。
説明するまでもなく、キングカメハメハは10年の総合チャンピオンサイアー。そして11年もサイアーランキングのトップを独走しており、2年連続のチャンピオンをほぼ手中にしている。半兄ロジックはアグネスタキオンの初年度産駒にして、初のG1勝馬。しかし、その道のりは平坦なものではなかった。デビューから4戦2勝2着1回3着1回と堅実な成績を残したのちに重賞初挑戦となったシンザン記念(G3)は先行したもののゴウゴウキリシマの逃げをつかまえることができずに3着、アーリントンC(G3)は中団待機から直線で脚を伸ばしたもののステキシンスケクンの2着。ニュージーランドトロフィー(G2)も勝負どころで動けずに3着と惜しい競馬を続けた。堅実といえば堅実だが、あとひと押しが足りない。しかし、そうしたキャリアの中で末脚に磨きをかけ、3番人気で出走したNHKマイルC(G1)でファイングレイン、キンシャサノキセキらをくだして優勝した。
「牧場にとって久しぶりの重賞制覇がG1レース。本当に嬉しかったです。もう1度、あの喜びのために頑張りたい」と目を輝かせている。
本馬に関しては「血統的にはもちろんですけど、生まれた仔を見て、その期待がさらに大きくなりました。性格的にもオンオフの切り替えができるタイプで競走馬向きだと思います」という。「兄は1600mのG1勝馬ですが、ダービー(G1)でも5着に頑張りました。お母さんも、おばあさんも距離の融通性があった活躍馬です。この馬もマイルから中距離向きだと思いますが、キングカメハメハの産駒はいろいろな距離で活躍していますので、そういう意味でも楽しみです」と期待に胸を膨らませている。