ケイウーマン2011
ケイウーマン2011 2011年5月12日 牝 黒鹿毛
父ディープインパクト
母ケイウーマン
「母のケイウーマンには、これまで本当にご苦労さまといいたいです」と下河辺牧場の下河辺隆行さんがポツリと。ケイウーマンは、まだ外国産馬が不遇の時代に、弾むようなフットワークで新馬戦を大差勝ち。そしてクラシックを目指そうという牡馬を相手に京都4歳特別(G3)を逃げ切った快速馬だった。その後、勝星には恵まれなかったが、重賞2着4回。タフに29戦を走りぬいた。
現役引退後、7歳時に出産したケイウェイ(牡、父トニービン)からはじまった繁殖生活も14年目。21歳になった2011年に産んだ第12仔(牝、父ディープインパクト)を最後に終了させる予定だという。オープンまで出世したトニーディアマンテ(牡、父トニービン)。マチカネキララ(牡、父サンデーサイレンス)はデビューから2連勝。格上挑戦の重賞(神戸新聞杯(G2))4着をはさんでさらに3連勝を記録した。そしてダイヤモンドS(G3)をレコード勝ちしたモンテクリスエス(牡、父シンボリクリスエス)。産駒は高いレベルで活躍し続けてくれた。
父に選ばれたのは、競走馬としても輝かしい実績を持つディープインパクト。種牡馬としても数々の記録を塗り替えながら活躍馬を送り続けている。日本競馬史上最強馬、そして最高シンジケート馬に恥じない活躍だ。
「おそらくケイウーマンにとっても最後の出産になるだろうと思って最高の種牡馬を配合したつもりです。考えすぎかもしれませんが、牝馬を産んでくれたことにも、どこか運命的なものを感じます」とポツリ。生まれた仔は「ケイウーマンの仔らしい雰囲気のある馬。どちらかといえば父親に似ているような気がします。しなやかな動きには父ディープインパクト、そして祖父サンデーサイレンスを感じます」と期待する。
血統どおりに決して大柄ではないが、バネの利いた走りには可能性を感じさせる。「母親もそうでしたが、芝の1600mくらいから2000mくらいの距離が向いているような気がします」といい「牝馬ですが、450キロ前後くらいで競馬をしてくれるだろうとは思います」と説明してくれた。
もう、すでに離乳も終えてひとり立ち。「何にでも興味津々で好奇心旺盛」という性格どおりにカメラマンを見つけると興味深そうに寄ってくる。物怖じしない性格も競馬場では大きな武器になりそうだ。