マックスロゼ2011
マックスロゼ2011 2011年4月1日 牡 鹿毛
父ステイゴールド
母マックスロゼ
1995年のフェアリーS(G3)優勝馬で、翌年の牝馬クラシック戦線を盛り上げたマックスロゼの第13仔「マックスロゼの2011(牡、父ステイゴールド)」を日高町の天羽牧場へ訪ねた。
今にして思えば、1996年の牝馬クラシックはハイレベルで大激戦だった。1番最初にスポットライトを浴びたのは1回札幌初日の新馬戦を勝って、札幌3歳S(G3)を逃げ切ったビワハイジ。言うまでもなくブエナビスタの母だ。そして、2着馬はキッスパシオンでこちらはアドマイヤキッスの母。デイリー杯3歳S(G2)を勝ったロゼカラーはローズバドの母となり、ローズキングダムの祖母になった。暮れの阪神3歳牝馬S(G1)ではビワハイジの逃げ切りを許したものの2着を確保したエアグルーヴはアドマイヤグルーヴの母となっている。
マックスロゼは、そのエアグルーヴと同じ伊藤雄二厩舎の所属馬だったことから阪神3歳牝馬S(G1)ではなくフェアリーS(G3)に駒を進めて、単勝2.0倍の圧倒的人気に応えて優勝した。センターライジング(中京3歳S)メイショウヤエガキ(ホープフルS)らとともに伊藤雄厩舎の牝馬四天王を形成する1頭だった。
3番人気で挑んだ桜花賞(G1)は同じ天羽牧場生産の10番人気ファイトガリバーの引き立て役にまわり、オークスは復活したエアグルーヴからコンマ6秒差の5着(6位入線)に敗れた。そして、その年に開設された秋華賞(G1)12着を最後に現役生活を引退。前年春に亡くなった母マックスドリーマーの後継繁殖牝馬として牧場に戻り、それ以来、ほぼ毎年のように産駒を産み続けてきた。
「なかなか順調にいかないような面もありますが、出走した産駒のほとんどが勝ちあがっていますから悪くはないと思います」と天羽牧場スタッフ。「ただ、なかなか母を超えるような産駒には恵まれません。期待が大きい分、ちょっとかわいそうかもしれません」とやや同情的だ。「マックスロゼの仔は大きくなる傾向が強いので、今回は小柄なステイゴールドを配合しました。生まれた仔は肩幅があって、シャープな体つき。どちらかといえば父親に似ていると思います。長い距離で活躍してくれると嬉しいですね」と期待している。
「サンデーサイレンス系種牡馬との配合は初めてですが、元気な仔が産まれてほっとしています。離乳もスムーズでしたし、放牧地でもほかの馬と仲良くやっています。ステイゴールドの仔は激しい馬が多いと聞いていますが、この馬は人間の手をわずらわせることはないですよ」と期待に胸を膨らませている。そして「今年はファルブラヴを配合しました」と教えてくれた。母としても同期の馬たちに負けないような活躍を期待したい。