馬産地コラム

レクレドールを訪ねて~白老ファーム

  • 2011年02月16日
  • レクレドール~1
    レクレドール~1
  • レクレドール~2
    レクレドール~2
  • レクレドール~3
    レクレドール~3

 白老ファームを代表する名繁殖牝馬がゴールデンサッシュ。競走馬としてだけでなく、種牡馬としても一流馬となったステイゴールドが牡馬の代表馬とするなら、牝馬の代表馬がローズS(G2)、クイーンS(G3)と重賞を2勝したレクレドールとなるのだろう。

 「ゴールデンサッシュの産駒はステイゴールドに代表されるように、やんちゃな馬が多いのですが、レクレドールは兄弟の仲でもお利口ですね」(白老ファーム・石垣節雄繁殖主任)

 普段も滅多に悪さをしないというレクレドールではあるが、先日、石垣さんが驚くほどのイレ込みを示したことがあった。それは昨年秋に行われたJBBAの主催する「2010秋北海道馬産地見学ガイドツアー」。この時、ツアー参加者の前に姿を見せたレクレドールは、多くのファンに囲まれたことで、現役時の記憶がよみがえったのか、じっとしようとせず、馬を持っていたスタッフを困らせてしまった。

 「やはり、多くの人に囲まれる場所ではテンションが上がるのかもしれません。ステイゴールドもそうですが、これがこの兄弟の血筋なのかもしれません」(石垣さん)

 その石垣さんからしても、「ゴールデンサッシュ系の本流となる牝馬」と言われているのがレクレドールである。ちなみに半姉のグレースランドは神戸新聞杯(G2)、きさらぎ賞(G3)を優勝したドリームパスポートを輩出。その他にもゴールデンサッシュの血を引く牝馬が、続々と繁殖入りしていることを考えると、その座も安泰とは言えない。そんな中、初仔のアージュドール(牡3)がデビュー。昨年、誕生したレクレドールの10(牡1、父キングカメハメハ)も、好馬体で評価を高めている。

 「今年、誕生したキングカメハメハとの産駒の出来が良かったので、今年もキングカメハメハを受胎しています。デビューしている産駒やこれからデビューしていく産駒もそうですが、G1級の能力を持っていると思いますので、これからどんなレースを見せてくれるのか楽しみです」(石垣さん)

 この当歳馬を含め、繁殖入りから3年連続で産駒を出産したことになるが、受胎率の良さも母ゴールデンサッシュと共通した長所。やはり、この牝系の本流となっていくのはレクレドールとなっていきそうだ。