馬産地コラム

エリモブライアンを訪ねて~エクセルマネジメント

  • 2010年02月09日
  • エクセルマネジメントで余生を過ごしているエリモブライアン
    エクセルマネジメントで余生を過ごしているエリモブライアン
  • 同

  • 同

  • エクセルマネジメントの牧場看板
    エクセルマネジメントの牧場看板
 2001年のステイヤーズステークス(G2)の勝ち馬エリモブライアンを訪ねた。現在はえりも町のエクセルマネジメントで余生を送っている。

 同牧場のスタッフに近況を伺うと、「厳しい冬の寒さも問題なく、元気いっぱいに過ごしています。」と、いたって健康の様子だ。

 性格面に関しては、「気性の強いタイプですね。」とのこと。写真撮影をしていると時折、やんちゃな素振りを見せていた。

 冬季は午前6時から午後2時まで放牧しているという。夏季は放牧時間を長くし、夜間放牧をすることもあるそうだ。スタッフのお話では、「この地域はとにかく風が強くて、今年は雪も多いですね。夏は涼しくて過ごしやすいのですが、冬は気象状況に注意しながら放牧しています。」とのこと。北海道の最南端部、えりも岬に近いこの牧場ならではの気候に合った管理が求められるようだ。

 エリモブライアンの現役時代は豊富なスタミナを武器に長距離路線で活躍し、2000年の菊花賞(G1)ではエアシャカールの3着、2002年の阪神大賞典(G2)ではナリタトップロード、ジャングルポケットに続く僅差の3着に入り、G1馬相手にも健闘を見せた。通算成績は26戦4勝。

 半弟エリモシャルマン(父トニービン)も2003年のステイヤーズステークス(G2)で2着の実績があり、ステイヤー色の強い血統なのだろう。現在はエリモシャルマンも功労馬として同牧場で一緒に暮らしている。

 同牧場では6頭の功労馬がおり、1歳馬と同じ厩舎に入っている。広々とした放牧地では鹿が現れることも多いそうだ。自然あふれる場所で若駒たちと共に日々を過ごす。「夏休み時期を中心に見学に来られる方は多いです。」と、スタッフ。はるばる北海道外からの見学者が目立つそうだ。えりもの風にたてがみをなびかせて、元気な姿で来訪者を迎えることだろう。
取材班