馬産地コラム

システィーナを訪ねて~浦河 大成牧場

  • 2009年06月14日
  • 浦河町にある大成牧場
    浦河町にある大成牧場

  • システィーナ~大成牧場
    システィーナ~大成牧場
  • 同

  • 同

 大成牧場へシスティーナを訪ねた。現役時代は21戦8勝。主な勝ち鞍は引退レースとなった京都牝馬特別(GⅢ)。芝ダート問わずマイル~中距離で活躍し、生涯掲示板を外したのはたったの5回という安定した成績を残した。

 余生を過ごす大成牧場は浦河町野深にあり、チューリップ賞を優勝したジョーディシラオキやユニコーンSの勝ち馬ヒミツヘイキを生産した牧場だ。ジョーディシラオキは里帰りし、今年はキングカメハメハの牝馬を出産。その後アドマイヤムーンを受胎して元気だという。
 
 さて、斉藤金吾社長にシスティーナの近況を伺うと、
「功労馬としてこちらに移動してから1、2年経ちます。以前はうるさかったみたいですが、今は落ち着いていて扱いやすいですね。健康状態も良好です。青草が好きな馬みたいで、青草の少ない冬場になると若干肉が落ちますが、それ以外は特に気になるところはありませんね。」
と、健在な様子だ。
 
 取材に訪れた日は同牧場の繁殖牝馬ジョーヴィヴィット(ジョーカプチーノの伯母)と共に放牧地で悠々と草を食んでいた。サクラユタカオー譲りの大柄の馬体と長い流星が今も目立っている。現在は早朝から夕方まで放牧し、朝夕と夜8時に飼い付けをしているという。斉藤さんは、
 「今後も元気で長生きして欲しいです。」
と、声をかけていた。競走馬として、繁殖牝馬として役目をまっとうしたご褒美を存分に満喫して欲しいところだ。
 
           日高案内所取材班