馬産地コラム

アグネスフライトを訪ねて ~ 浦河・日高S.S.

  • 2009年03月24日
  • アグネスフライト ~ 日高スタリオンステーション 
    アグネスフライト ~ 日高スタリオンステーション 
  • 同

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 21世紀最初の日本ダービー馬。河内洋騎手(現調教師)を悲願のダービージョッキーへと導いたアグネスフライトを浦河町・日高スタリオンステーションに訪ねた。

 2004年に種牡馬入り、初年度62頭→2005年45頭→2006年92頭→2007年67頭→2008年20頭に種付けを行い、現在2世代が競走馬としてデビューしている。“サンデーサイレンスの後継”として確固たる地位を築いた、全弟アグネスタキオンの活躍と比較すると正直物足りない成績となっているが、日高スタリオンのスタッフさん曰く「種牡馬として勝負の初年度に鼠径(けいそ)ヘルニアを患い、種付け数が少なかったのもあります。現在は、体調も回復。今年は92頭に種付けし56頭が登録されている世代なので、今年こそは!」と産駒の活躍を期待している。

 こちらに移動した当初は、やんちゃな面も多くスタッフを苦労させたそうだが、現在は馬房ではうるさい面を見せる事があるものの、放牧地ではすっかりリラックスしている様子だ。この日は、海岸側の放牧地で放牧されていたが、ちょっかい出すカラスを相手にすることもなく穏やかな海風に身を任せていた。

 先日、イーストスタッドで行われた種牡馬展示会には、日高スタリオンの種牡馬3頭(アグネスフライト・プリサイスエンド・フォーティナイナーズサン)が出張し、合同で種牡馬展示を行ったのだが、久々の馬運車移動に動じることもなく、多くの生産者に雄姿を披露し種牡馬PRを行った。

 毎年、見学シーズンには多くのファンが訪れるそうだが、イケメンのダービー馬だけに報道陣の人気も一番、向けられるカメラにも堂々とした姿を披露している。河内騎手とのコンビで、競馬ファンに大きな感動を与えてくれた名馬だけに、産駒の大いなる活躍を祈りたい。

                 日高案内所取材班