馬産地コラム

Bビギン・Bメモリーを訪ねて~浦河・バンブー牧場

  • 2008年12月26日
  • 食事の邪魔するなとばかりに睨み付けるバンブービギン
    食事の邪魔するなとばかりに睨み付けるバンブービギン
  • この日は黙々と牧草を食べていました
    この日は黙々と牧草を食べていました
  • :黙々と牧草を食べるのは同じですが、常に人目を気にしている様子のバンブーメモリー
    :黙々と牧草を食べるのは同じですが、常に人目を気にしている様子のバンブーメモリー
  • 何かを訴えるような眼つきのバンブーメモリー
    何かを訴えるような眼つきのバンブーメモリー
 骨折を経て初勝利を挙げたのはデビューから半年後の7戦目、その後は、わずか半年の間に一気に菊花賞馬(1989年)の座に上りつめたバンブービギン。コツコツと戦歴を積み重ね、安田記念(1989年)スプリンターズステークス(1990年)2つのGⅠを制したバンブーメモリー。世はオグリキャップによる競馬ブームの創成期、競馬場を沸かせた2頭の個性派は種牡馬を引退し、オーナーである浦河・バンブー牧場で静かに暮らしています。

 バンブー牧場は、国道235号から10kmほど奥に入った野深(のぶか)の丘陵地区に位置し、古くは日本ダービー(1982年)のバンブーアトラス、新しいところでは秋華賞(2000年)のティコティコタック、つい先日もバンブーエールが交流JpnⅠのJBCスプリントを優勝と多くの活躍馬を送り出している。

 バンブーメモリーとバンビービギン、2頭について牧場のスタッフに話を伺ったが、「ビギンは22歳、メモリーは23歳になりますが、どちらも元気に過ごしています。」と近況を伝えてくれた。

 オグリキャップを中心とした競馬ブームの立役者達だけに、毎年見学シーズンには熱心なファンが見学に訪れるそうだが、「浦河の山奥まで訪ねてくださる熱心な競馬ファンだけに(見学マナーについても)理解してくれてるので助かります。」「最近は親子連れで見学にみえて、お子さんがメモリー・ビギンをスケッチしていくご家族もいました。」と、のどかな風景が目に浮かぶような話も伺わせて貰いました。

 通常、繁殖牝馬の見学は不可能ですが、バンブーメモリー・バンブービギンの2頭は年間を通じて見学可能、朝8:00と早い時間から見学を行っているので、ここをスタート地点として牧場めぐりを丸一日楽しもうというファンも多いようだ。寛大な姿勢でファンを受け入れてくれるバンブー牧場の皆さんに感謝しつつ、来年も2頭の元気な姿が見たいものである。

                  日高案内所取材班