馬産地コラム

メイショウボーラーを訪ねて~浦河 イーストスタッド

  • 2009年02月13日
  • メイショウボーラー~浦河 イーストスタッド
    メイショウボーラー~浦河 イーストスタッド
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 2003年の小倉競馬場でデビュー、新馬勝ち→フェニックス賞→小倉2歳ステークス→デイリー杯2歳ステークスと4連勝。5戦目の朝日杯フューチュリティステークスGⅠはコスモサンビームの2着に惜敗。

 3歳時、優れたスピードを武器にGⅠ戦線に参戦するも皐月賞3着、NHKマイルカップ3着とGⅠのタイトルには手が届かなかった。年が明けての4歳、路線変更で挑んだダートのガーネットステークスで3馬身差の圧勝を果たすと、そのままの勢いで根岸ステークス、フェブラリーステークスを制し、重賞3連勝で果たせなかったGⅠウイナーの仲間入り。以後は勝ち星には恵まれないものの、芝・ダートを問わない「短距離のスペシャリスト」として活躍しました。

 そのメイショウボーラーは昨年度より浦河町イーストスタッドで種牡馬入り。昨年度は122頭に種付けと人気を呼びました。その人気の秘密を、イーストスタッド場長の青木大典場長に話を伺いました。

 「デビューが早い。スピードが豊か。芝もダートもこなす。そして種付けしやすいお手頃な価格(笑)」とセールスポイントを挙げてくれました。「競走馬として気性の激しい部分も持ちつつ、扱いやすい馬で、種付けも上手ですよ。2年目の今年は、さらに種牡馬らしい良い体つきになりました」とベタ褒めです。取材日時点で既に3~4頭の初産駒が誕生しているとのことですが、産駒の評判も上々で今年も人気を集めそうです。

 忙しい種付けシーズン目前、ゆっくりできるのもあと少しのメイショウボーラーの様子を放牧地で見せていただきました。
 イーストスタッドの放牧地は広々とした平地にあり、種牡馬には広々とした放牧地が割り当てられて環境も良さそうです。目の前の放牧地には、今シーズンをイーストスタッドで過ごす、父・タイキシャトルの姿がありましたが、お互い干渉しない主義のようです。

 雪に埋もれた放牧地でメイショウボーラーは黙々と牧草を食べていました。冬には珍しい来訪者にも無関心なまま、黙々と草を食むメイショウボーラーでしたが「モシャモシャ・・・モシャモシャ・・・ザクザク・・・モシャモシャ・・・ザクザク・・・」(あれっ?変な音が混ざってる!?)

 注意深く、その食事の様子を見てみると、牧草の合間に(シャーベット状に)積もった雪を一囓りするのが、彼の食事の作法のようです。  「肉・肉・野菜・肉・野菜」の”鍋奉行”ならぬ、”草奉行”ですね(笑)。

 「牛丼」の事を、英語で”Beef Bowl”と言うらしいのですが、「(スピード)早い!(種付け料)安い!(種付け)うまい!」三拍子揃った”Meisho Bowler”の種牡馬としての活躍に期待したいです。

              日高案内所取材班