馬産地コラム

ブロケードを訪ねて

  • 2007年11月13日
「ブロケードを連れてきますね」とサンシャイン牧場のスタッフは話す。桜花賞を制した名馬も既に29歳。小さな放牧地でのんびりと過ごしている姿を想像したが、自分よりも遥かに若い繁殖牝馬たちに混じって向こうから歩いてくる姿を見たときには、正直驚いた。「今は空胎馬たちと共に昼夜放牧をしています。他の馬がいないと寂しがるので一緒に放しているんですよ。だから若さを保っているんですかね」とスタッフは笑う。確かに背中もその年齢の繁殖牝馬から考えればそれほど落ちてはおらず、歩様もしっかりとしている。内臓が丈夫とのことで、肉付きもしっかり。牧場には娘だけでなく孫も繁殖牝馬として繋養しているとのことだが、自分の経験を後世に伝えるためにも、まだまだ長生きしてもらわなくてはいけないだろう。