重賞ウィナーレポート

2012年06月17日 マーメイドS G3

2012年06月17日 阪神競馬場 曇 良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:グルヴェイグ

プロフィール

生年月日
2008年05月11日 04歳
性別/毛色
牝/黒鹿毛
戦績
国内:11戦5勝
総収得賞金
98,156,000円
馬主
(有) サンデーレーシング
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
角居 勝彦
騎手
C.ウィリアムズ

レーヴディソール(阪神JF(G1))、ドナウブルー(京都牝馬S(G3))、そしてグルヴェイグ。この3頭に共通しているのは、ノーザンファームの生産した牝馬ということだけでなく、3頭共にノーザンファーム早来牧場の日下厩舎で育成されていたということである。

「育成時から目立った動きを見せていたレーヴディソールとドナウブルーは、後に重賞馬となってくれましたが、グルヴェイグも遜色ない動きを見せていました。ただ、早い時期から成績を出していた2頭とは違って、本当に良くなるのはまだ先になるのではと思っていました」とは日下和博厩舎長。それはノーザンファームのスタッフとして、この血統をよく知る日下さんだからこそ言える言葉でもある。母は天皇賞(秋)(G1)、そしてオークス(G1)を勝ったエアグルーヴ。そして半姉はエリザベス女王杯(G1)を連覇したアドマイヤグルーヴ。実はグルヴェイグの母、そして姉にあたるこの2頭もまた、マーメイドS(G3)の勝ち馬でもあった。

「去年の夏に休養でこちらへと戻ってきましたが、その時は2歳の頃よりも遙かに立派になっていました。これなら秋も楽しみだと思いましたが、まだまだ弱いところもあったのでしょうね。でも、マーメイドS(G3)のまでのローテーションが中2週で2度も使えていたので、やっと心身共にしっかりしてきたのではとも感じていました」(日下厩舎長)

1600万下からの重賞挑戦にも関わらず、ファンはグルヴェイグに1番人気の評価を与える。「良くなってくれれば、血統通りの走りを見せてくれると思っていた」との日下厩舎長のもくろみ通りに、直線で後続を引き離したグルヴェイグは、2着馬に2馬身もの差を付けて重賞初勝利を飾った。

「こういった最良の結果を残してくれるまでには時間を要しましたが、それでもデビューから怪我などの休養も無く、レース経験を積みながら重賞を勝てる馬となってくれたことからすると、自分たちが想像している以上の強さも持ち合わせているのかもしれません」と日下厩舎長はその秘めた力を評価する。マーメイドS(G3)の後は、エリザベス女王杯(G1)に向けての調整に入ったグルヴェイグであるが、今年もまた、日下厩舎で夏を過ごすことが決まった。

「昨年と比べてどう成長したのかが楽しみです。無事に送り出せれば秋に大きい仕事をしてくれそうな馬だけに、いい夏を過ごさせてあげたいですね」(日下厩舎長)