重賞ウィナーレポート

2014年10月14日 京都大賞典 G2

2014年10月14日 京都競馬場 曇 良 芝 2400m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ラストインパクト

プロフィール

生年月日
2010年01月21日 04歳
性別/毛色
牡/青鹿毛
戦績
国内:17戦6勝
総収得賞金
443,589,000円
ディープインパクト
母 (母父)
スペリオルパール  by  ティンバーカントリー(USA)
馬主
有限会社シルク
生産者
(有)社台コーポレーション白老ファーム (白老)
調教師
松田 博資
騎手
川田 将雅

 今年の京都大賞典(G2)を優勝したのはラストインパクト。ラストインパクトにとっては、これが小倉大賞典(G3)以来、2度目の重賞制覇となった。

 「展開も向いていたのでしょうが、川田騎手がラストインパクトの能力を引き出す騎乗を見せてくれました」とは白老ファームの橋本裕充場長。ラストインパクトの持ち味は、芝での切れを生かすディープインパクト産駒にしては珍しい、息の長い末脚。この京都大賞典(G2)の最後の直線でも、先に抜け出したタマモベストプレイに並びかけると、最後はクビ差振り切ってみせた。

 「直線に向いた時には行けるという気持ちでした。レースぶりも安定してきた気がしますが、それだけ馬も強くなってきたのでしょう」(橋本場長)

 4歳を迎えて充実期を迎えてきたラストインパクトだが、その成長の手助けとなっているのは、日本競馬を代表する名牝系の力と言えそうだ。母系を見て行くと、目に飛び込んでくるのはJRA年度代表馬を続けて授賞した兄弟であるビワハヤヒデとナリタブライアンの名前。ラストインパクトの母スペリオルパールはこの2頭の兄弟となる。

 「母系から受け継がれた底力も、ラストインパクトの走りを見ているとしっかりと反映されているという気がします。それだけに今後の成長もますます楽しみになってきました」(橋本場長)

 この勝利はラストインパクトの未来を輝かしく照らすことにもなった。重賞2勝目をあげたことで、今後は思ったようなローテーションを組んでいけるだけでなく、秋の古馬G1戦線の主力を務めるであろう好メンバーを破っての勝利となったことで、ラストインパクト自身にもG1制覇の期待が高まってきた。

 「今後に向けて、様々な可能性の広がるレース結果だと思います。G3、G2と勝利して、より大きなタイトルを期待したくもなりますが、丈夫に息長く、第一線で活躍できるような馬となってもらいたいです」(橋本場長)

 ラストインパクトの将来像はゴール前で見せる息の長い末脚と同様に、長く頂点に君臨する競走馬ともなりそうだ。