2013年11月04日 JBCLクラシック(中央交流) Jpn1
優勝馬:メーデイア
プロフィール
- 生年月日
- 2008年05月11日 05歳
- 性別/毛色
- 牝/鹿毛
- 戦績
- 国内:17戦9勝
- 総収得賞金
- 209,102,000円
- 父
- キングヘイロー
- 母 (母父)
- ウィッチフルシンキング(USA) by Lord Avie(USA)
- 馬主
- (有) 社台レースホース
- 生産者
- 追分ファーム (安平)
- 調教師
- 笹田 和秀
- 騎手
- 濱中 俊
まさに敵無しの強さだった。今年からJpn1に昇格したJBCレディスクラシック(Jpn1)。ここまでダート重賞4連勝の実績が評価され、単勝1.0倍という圧倒的な支持を集めたメーデイアは、4コーナーで先頭に立つと、金沢競馬場に詰めかけたファンの歓声を一手に集めながらゴール。ダート重賞5連勝を飾っただけでなく、デビュー17戦目で初めてのJpn1勝利ともなった。
「距離や初コースなどの不安点もありましたが、浜中騎手がスタートしていいポジションに馬を導いてくれてからは安心して競馬を見ることができました」とは生産牧場である追分ファーム事務局の伊関太郎さん。その伊関さんには2走前にメーデイアが勝利したスパーキングレディーカップ(Jpn3)の際にもお話を聞かせてもらったが、メーデイアは3歳4月に迎えたデビュー戦ではタイムオーバーとなり、その後、出走停止を余儀なくされたとのエピソードがある。
同じようにデビュー戦、そして2戦目共にタイムオーバーだったダイユウサクが、その後、有馬記念(G1)を優勝しているが、勿論、メーデイアは牝馬としては初めての快挙。その時に伊関さんがメーデイアに向けた「ミラクルホース」との言葉も納得がいくどころだ。
「メーデイア自身、成長や経験を積みながら力を付けてきたことは事実です。また、爪の問題を抱えていたのにも関わらず、管理をしていただいた笹田先生やスタッフの皆さんの日々のケアがあったからこそ、Jpn1を始めとする重賞の舞台でも力を発揮することができているのだと思います。先日、笹田先生も牧場に来られましたが、『まさに充実期を迎えたような気がします』との言葉もかけていただきました」(伊関さん)
殊勲の母となったウィッチフルシンキングは、現役時にアメリカで12勝。G1勝ちこそ無いものの、重賞を4勝と安定したレースを見せていたのは、現在のメーデイアのイメージと重なる印象がある。メーデイアの半姉となるロフティーエイムは福島牝馬S(G3)に勝利しており、今後も重賞級の産駒を送り出してくれそうだ。
「世代を重ねてもこれだけの馬を送り出してくれた母には頭が下がります。ロフティーエイムも繁殖に入っており、来年にはメーデイアも戻ってくることになると思いますが、母仔揃って、この牝系を更に広げてくれるような産駒成績を期待したいです」(伊関さん)
クラブの規定で、6歳を迎える来年の春には引退が決まっているメーデイアではあるが、まだ引退には早い。次走に予定されているのはダート中長距離日本一を決定するジャパンカップダート(G1)。牝馬最強ダート馬の称号を得たメーデイアには願っても無いレースだ。
「一線級の牡馬が相手ということもあり、勝ち負けよりも自分の力を出しきって、どこまで競馬をさせてもらえるかというのが偽らざる気持ちです。それでも笹田先生の言葉にもあるように、充実期を迎えているのは確かだと思いますし、ジャパンカップダート(G1)当日は最良の結果が出ることを信じて応援したいと思います」(伊関さん)