重賞ウィナーレポート

2013年07月21日 函館2歳S G3

2013年07月21日 函館競馬場 晴 良 芝 1200m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:クリスマス

プロフィール

生年月日
2011年03月04日 02歳
性別/毛色
牝/黒鹿毛
戦績
国内:2戦2勝
総収得賞金
137,954,000円
バゴ(FR)
母 (母父)
アラマサスナイパー  by  ステイゴールド
馬主
森田 謙一
生産者
アラキフアーム (新冠)
調教師
斎藤 誠
騎手
丸山 元気
  • 母アラマサスナイパー
    母アラマサスナイパー
  • 当歳は父マヤノトップガンの牡馬
    当歳は父マヤノトップガンの牡馬
  • 床の間には牧場初のクラシックホース・ビンゴガルーの写真が飾られている
    床の間には牧場初のクラシックホース・ビンゴガルーの写真が飾られている
  • 牧場看板
    牧場看板

 今年デビューした2歳馬たちによる最初のJRA重賞競走、函館2歳ステークス(G3)は、新馬戦で7馬身差の圧勝劇を演じたクリスマスが1番人気に応え、JRA2歳世代最初の重賞ウイナーに輝いた。

 季節外れのクリスマスの文字が新聞に踊った翌日、生産牧場である新冠町のアラキファームに伺うと、荒木正博代表が満面の笑みで迎えてくれた。

 牧場の歴史は古く、荒木代表の祖父が日高町豊田で牧場を開設。水田との兼業農家だったが、昭和43年に当時採草地として使用していた新冠町万世へ移動し、本格的な生産をスタート。1979年の皐月賞馬ビンゴガルー、1988年の桜花賞馬アラホウトクなどのG1ウイナーを送り出している。

 「平成に入ってから初めての重賞勝ちですからね、やっとこの瞬間が来たという感じですよ」とレース当日、現地で勝利を見守った荒木代表は顔をほころばせた。前走レコード勝ちの反動もなく、プラス体重でパドックに現れた生産馬に「426キロという数字以上に大きく見せてました。ひょろっとした馬だったけど、幅が出て少し大人になったかな?という印象でしたね。人気を背負ってましたし、もちろん期待していましたよ」と笑った。

 母アラマサスナイパーは牧場の勝負服で中央競馬を走り、11戦1勝。クリスマスはその3番仔として誕生した。「あの年は、7頭生まれて牡が1頭、牝6頭という内訳だったんです。それで、売れそうな馬はせりに出そうと昨年のサマーセールに上場しました。線は細かったけどいい馬でしたからね。日本中央競馬会に落札してもらった時はホッとしました」と振り返った。

 その後、日高育成牧場でトレーニングを積んだアラマサスナイパーの11は、ブリーズアップセールに上場される。公開調教では1F11.0-2F12.1、2ハロンの合計23.1とスピードの片鱗を見せ、無事落札された。「ブリーズアップセールの時も会場で見てましたが、ちゃんと声がかかってて嬉しかった。自分の手を離れてもオーナーさんが決まるまではやっぱり心配ですからね」(荒木代表)

 クリスマスの祖母、ターミナルフラワーは4歳未出走戦(ダ1000)でデビューし、やはり7馬身差の圧勝でデビュー勝ちを収めた馬。荒木代表は一代経て祖母が強く出ているのではないかと推測する。

 「ターミナルフラワーは2戦目で競走中止して引退となりましたが、素晴らしいスピードを持った短距離馬でした。クリスマスはターミナルフラワーを彷彿とさせるスピードを持っていますから、この先はクラシックディスタンスをこなせる馬に成長して欲しいですね」と夢を広げている。