重賞ウィナーレポート

2011年05月28日 金鯱賞 G2

2011年05月28日 京都競馬場 雨 不良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ルーラーシップ

プロフィール

生年月日
2007年05月15日 04歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:10戦6勝
総収得賞金
549,764,000円
馬主
(有) サンデーレーシング
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
角居 勝彦
騎手
福永 祐一

 金鯱賞(G2)は今年、最もセンセーショナルなレースだった。スタート直後、鞍上を務めた福永祐一騎手が落馬しそうな程にバランスを崩し、5馬身ほどの出遅れを余儀なくされたルーラーシップ。だが、その絶望的にも見えたポジションから1頭、また1頭と前を行く馬を抜き去り、ゴール前では計ったかのように逃げた馬を交わして見せた。

 「先行馬が2着、3着となったことや、馬場の悪化からしても、決して後ろから行く馬には楽なレースでは無かった中で、前を行く馬を上手く捕らえてくれました」とはノーザンファーム事務局の中尾義信さん。その中尾さんが注目していたのは、ドバイシーマクラシック(G1)以来となるルーラーシップのレースぶりだったという。

 「シーマクラシックではこの馬にしては珍しく、引っ掛かるようなレースをしていました。出遅れたことには驚きましたが、その後、これまでと同じように折り合いがついていたときには、結果はともかくとしてもいいレースをしてくれるのではと思っていました」(中尾さん)

 それにしてもどれだけの高い能力をルーラーシップは持ち合わせているのだろう。母はノーザンファームの、いや、日本競馬界の至宝とも言えるエアグルーヴ。父はリーディングサイアーの座をひた走るキングカメハメハという良血馬ではあるが、父や母を越えるような能力を開花させつつあるような印象さえ受ける。

 「高い能力を持っているからこそ、あれだけのレースを見せてくれたのだと思います。この後は宝塚記念(G1)への出走を目指すことになりますが、折り合いさえ付けば能力を発揮してくれることは、これまでのレースが証明しているわけですし、メンバーが強くなる中で、どんな走りを見せてくれるか楽しみです」(中尾さん)