重賞ウィナーレポート

2005年05月22日 オークス G1

2005年05月22日 東京競馬場 晴 良 芝 2400m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:シーザリオ

プロフィール

生年月日
2002年03月31日 03歳
性別/毛色
牝/青毛
戦績
国内:5戦4勝
総収得賞金
228,296,000円
スペシャルウィーク
母 (母父)
キロフプリミエール(GB)  by  Sadler's Wells(USA)
馬主
(有) キャロットファーム
生産者
ノーザンファーム (早来)
調教師
角居 勝彦
騎手
福永 祐一
【取材先:シーザリオ号の生産者・ノーザンファーム(事務局)】


―――― 断然の人気に応えて見事オークス優勝おめでとうございます。レースは非常に苦しい展開になり、ハラハラドキドキの道中だったことと思いますが、結果的に着差は僅かながらも改めて本馬の強さを感じさせる内容でしたね?

(スタッフ) ありがとうございます。桜花賞では将来的に距離が伸びてプラスと感じさせる末脚を見せてくれて、その結果当日は大変な人気になりました。直線が長いとはいえ直線ゴール間際での差し切りでしたので、応援されていたファンの方もハラハラしたのではないでしょうか。ただこの馬の能力をよく掴んでいる福永ジョッキーでもあったので、最後には何とかなるのではと思って観ていました。


―――― 能力の高さは誰もが認めるところですが、不利な流れから直線入り口では前に進路が出来るという幸運も引き寄せました。「負けて強し」と「着差以上の強さ」・・・結果としてクラシックレースでのこの違いは大きいですよね?

(スタッフ) そうですね、デビューからオークスまでの一連のレースの内容を見る限りでは、過去10年の中でも相当ハイレベルな能力を持つ牝馬ではないでしょうか。まず誰もが見ても見栄えのする馬体だと思います。決して大柄では無いのですが、「筋肉の柔らかさ」「関節の柔軟性」を如実に示したスペシャルウィーク産駒で、高い能力も然ることながら見ているものを引き付ける魅力のある馬であると思います。


―――― その父スペシャルウィークの産駒としてはこれが初のGⅠ制覇となりました。クラシックを意識できる貴重な種牡馬として更に評価は上げそうですね。また重賞勝馬の全てがノーザンFさんの生産馬とあって相性もいいようですが・・・

(スタッフ) 初年度産駒の成績が若干揮わなかった感がありますが、今年の2世代目がダービー2着のインティライミも含め非常に目を見張るものがあります。同じサンデーサイレンス産駒の活躍馬の中でも、日本の競馬の草創期に辿れる血統でもありますし、スタリオンでも今年は大変な人気を集めているそうですよ。お陰様で確かにうちの牧場とは相性が良いようですね。


―――― ハイレベルと言われる3歳牝馬戦線において2冠を達成しました。また新たなライバルも夏から現れるかもしれませんが、この春の活躍馬達が無事に秋まで進んで欲しいですね?

(スタッフ) 当面のライバルであったラインクラフトとは夏を境に一旦別れることになります。秋の大目標である秋華賞は2,000mという距離で、お互いに「帯に短し襷に長し」なのか、果たしてどういった結果になるのか、ファンの方々も非常に興味深いところがあることでしょう。いずれにしましてもそれぞれが順調に進んでいって手合わせを出来ればなと思っています。


―――― 次は大きな夢「アメリカンオークス」への出走が期待されますが、もし出走できれば善戦ではなく是非とも勝利が見たいところですが、どんな期待を持っているか最後にお聞かせ下さい。

(スタッフ) 同厩舎のディアデラノビアとの遠征になりそうですが、馬が口を利けるならば「彼女あっての私」というくらい仲が良いようですから、馬同士が励まし合って力を発揮してくれればいいですね。体調さえ良ければ好勝負が出来るのではないかと期待しています。昨年のダンスインザムードの競馬の内容を見ても、決して本馬もダンスインザムードに引けを取らないと思っていますので、あとはあの競馬場特有のペースに飲み込まれないようにして、力を出して頑張って欲しいと思います。

―――― ご協力ありがとうございました。これからも無事に益々ご活躍されることを心よりお祈り申し上げます。牝馬クラシックの2冠目・第66回オークス(G I)は、福永祐一騎乗で1番人気のシーザリオ(父スペシャルウィーク)が、ゴール前200m付近から弾けるような末脚を繰りだして優勝した。通算成績5戦4勝、重賞はフラワーCに次ぐ2勝目となった。なお、福永騎手は今年GⅠ4勝目。昨年のダイワエルシエーロに続くオークス連覇となった。