馬産地コラム

ジョープシケ2011

  • 2011年12月26日
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 ジョープシケ2011 2011年4月27日 牡 鹿毛
 父ディープインパクト
 母ジョープシケ 

 2009年のNHKマイルC(G1)を勝ったジョーカプチーノの半弟(父ディープインパクト)がいる新ひだか町三石の山際牧場へ訪ねた。

 「この馬は当場の生産馬(*注:斉藤政志牧場生産)ではなく、離乳後に移動してきたばかりだから良くわからないんですよ」と頭をかきながら案内してくれたのは同牧場の山際景路さん。それでも、半兄にG1勝馬がいるディープインパクト産駒なのでひとりのホースマンとしては扱えることに喜びを感じている様子だった。

 キリッと引き締まった表情に気の強さがうかがえる。放牧地での動きには、しっかりした骨格と手先の軽さが印象的だ。「この馬で6頭連続の牡馬だと聞いています。兄たちとの比較はできませんが、バランスのよい馬だと思います。デビューした3頭が全部大型馬ですし、この馬も大きくなると思います。そういう意味では母系の影響が強いのかもしれませんが、気性は父ゆずりなんでしょうね。結構強いですよ」と教えてくれた。

 いうまでもなく、父のディープインパクトは2010、2011年の2年連続JRA2歳チャンピオンサイアー。マルセリーナ、リアルインパクト、そしてジョワドヴィーヴルと3頭のG1勝馬を出し、そのすべてが芝の1600mというのも話題になっている。わずか2世代で総合サイアーランキングも3位にまで躍進しており、サンデーサイレンス直仔3頭目の総合チャンピオンへ向けて順調だ。

 母ジョープシケは3歳2月の芝1400m新馬戦の優勝馬。クラスがあがったあとも良い先行力を見せてくれたが昇級後は2着2回3着1回とあと1歩に泣きつづけた。しかし、繁殖品牝馬としてはジョーカプチーノ含めジョープライド(JRA2勝)ジョーアポロン(JRA1勝=現役)とデビューした3頭がすべて勝ち上がっている秀逸な繁殖牝馬だ。

 「まだちょっと、どんなタイプかと言われても困っちゃいますが、オーナーや生産者の方にとっては期待の大きな馬ですし、自分にとっても期するところが大きな馬です。大切に育てて、無事に育成場に送り出したいと思います」とコメントしてくれた。