馬産地コラム

ボールドブライアンを訪ねて~モモセライディングF

  • 2010年05月03日
  • ボールドブライアン
    ボールドブライアン
  • 同

  • 今年で11歳
    今年で11歳
  • 住まいは住宅地に近い乗馬施設
    住まいは住宅地に近い乗馬施設
 2003年の東京新聞杯(G3)の勝ち馬、ボールドブライアン(千代田牧場生産)を訪ねた。現在は札幌市清田区のモモセライディングファームで功労馬として暮らしている。

 モモセライディングファームの百瀬利宏さんは、「まだ11歳ですし、馬は若いです。体調面はいたって良好ですよ。」と、近況を語る。現在は朝に放牧、乗り運動を行っている。

 ボールドブライアンは2002年3月に中山競馬場でデビュー。新馬戦を白星発進し、3歳春は皐月賞トライアル・スプリングステークス(G2)、ダービートライアル・青葉賞(G2)にも駒を進めたが、クラシックへの道は開けなかった。3歳夏からはマイル戦を中心としたローテーションが組まれ、好走を続ける。4歳1月に準オープンの石清水ステークスを勝ち、オープン入りを果たすと、返す刀でその次走、東京新聞杯(G3)を制した。このレースが唯一の重賞勝ちとなったが、2着馬は後に重賞を4勝するローエングリンであり、十分に胸を張れる勝利といえよう。その後、出走した2003年の安田記念(G1)ではメンバー中上がり最速の33.3秒の末脚を発揮し、勝ち馬アグネスデジタルから0.4秒差の6着に入り、歴戦の強豪馬相手にも善戦した。

 「先日、小林オーナーのご夫人の方がお見えになって、ボールドブライアンに会っていかれましたよ。引退後も気にかけていただいて、馬も喜んでいると思います。」と、百瀬さんは最近の話題を教えてくれた。東京新聞杯(G3)での勝利はボールドブライアンを所有していた小林英一オーナーにとって初めてのJRA重賞勝ちで、オーナーにとってはとりわけ思い出深い馬の一頭だろう。

 写真撮影のために厩舎から出てくると、元気一杯の様子で、意気揚々にポーズをとってくれた。「健康で長生きさせたいですね。」と、百瀬さん。沢山の方の愛情を受けて、今後も充実した日々を送ってほしい。
取材班

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