馬産地コラム

タイキマーシャルを訪ねて~モモセライディングF

  • 2010年05月03日
  • タイキマーシャル
    タイキマーシャル
  • 同

  • 年齢的にも落ち着いてきた
    年齢的にも落ち着いてきた
  • 札幌市清田区にあるモモセライディングF
    札幌市清田区にあるモモセライディングF
 札幌市清田区にあるモモセライディングファームへタイキマーシャル(IRE)を訪ねた。現在は乗用馬として余生を過ごしている。

 モモセライディングファームの百瀬利宏さんは、「今年で18歳になりました。年齢の分か、気性が落ち着いてきましたね。」と、その様子を伝えてくれた。厩舎へ会いに行くと、他の乗用馬たちと顔を合わせながら、ゆったりとした表情で迎えてくれた。飛越の練習を含めた乗り運動を日々こなしている。「障害に向かっていくような、精神的な強さを持っています。」と、百瀬さん。乗用馬としてのセンスも十分持ち合わせているようだ。

 タイキマーシャルは1993年のマイルチャンピオンシップ(G1)を優勝したシンコウラブリイ、2003年の京都牝馬ステークス(G3)の勝ち馬ハッピーパスを半姉妹に持つ活躍馬のファミリー。3歳夏の函館競馬でデビューすると、11戦連続で連対を果たすという堅実なレースぶりで快調にオープンへの階段を駆け上がる。2度目の重賞挑戦となった4歳5月のエプソムカップ(G3)で、後の天皇賞馬オフサイドトラップらを破り、待望の重賞制覇を果たした。その後7歳まで現役を続け、ダンスオブライフ産駒としては日本で最も賞金を稼ぎだした。

 乗用馬としての訓練を積んだタイキマーシャルは競技会への出場も果たしている。2009年5月に行われた北海道新緑馬術大会で出場した競技では、15頭中3位に入る実績を残している。百瀬さんは、「今後も競技会で活躍してくれると嬉しいですね。」と、期待を込めていた。

 タイキマーシャルが繋養されているモモセライディングファームは札幌市内にある数少ない乗馬施設だ。2010年4月には近隣に大型アウトレットモールができ、ショッピングと合わせて乗馬を楽しむ休日プランも計画できそうだ。

 長きにモモセライディングファームで乗馬をしているという83歳の女性は、「ここの乗馬クラブの馬はよく調教されているし、スタッフの皆さんも親切に指導してくれるので、安心して乗馬ができます。札幌にいながら自然豊かな場所で、乗馬を楽しみながら四季の移ろいを感じます。」と、にこやかにパートナーの馬と接していた。

 スタッフのお話では健康のために乗馬に励むご高齢の方や、最近ではお子様の利用者が増えているという。札幌圏にありながら馬に親しむことができる場所として、今後も多くの方がモモセライディングファームへ足を運ぶことだろう。
取材班

◆モモセライディングファームのホームページはこちらから
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