重賞ウィナーレポート

2019年04月13日 アーリントンC G3

2019年04月13日 阪神競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:イベリス

プロフィール

生年月日
2016年03月21日 03歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:6戦3勝
総収得賞金
124,307,000円
ロードカナロア
母 (母父)
セレブラール  by  ボストンハーバー(USA)
馬主
前田 幸治
生産者
土居牧場 (三石)
調教師
角田 晃一
騎手
浜中 俊
  • ゼッケンを手にしているのが代表の土居正芳さん
    ゼッケンを手にしているのが代表の土居正芳さん
  • アーリントンカップ(G3)の表彰式
    アーリントンカップ(G3)の表彰式
  • 表彰式での優勝記念写真
    表彰式での優勝記念写真
  • JA三石に掲げられた優勝垂れ幕
    JA三石に掲げられた優勝垂れ幕

 「令和」最初のG1、NHKマイルカップ(G1)へ向けて有力馬が集まったアーリントンカップ(G3)はイベリスが優勝。スピードの違いで終始先頭をキープし、阪神の長い直線を踏ん張りとおした。

 本馬の生産は新ひだか町三石の土居牧場。繁殖牝馬は20頭で、これまでに重賞5勝の快速牝馬ベルカントや、短距離重賞で好走したニンジャ、昨年のユニコーンS(G3)3着のエングローサーなどを生産している。

 同牧場代表の土居正芳さんはレース当日、日帰りで阪神競馬場へ向かい、現地で勝利の瞬間に立ち会えた。レースについては、「前走が差のない競馬でしたし、今回は距離延長をこなせれば再び上位争いできると期待していました。パドックで馬を見ると、牧場にいた頃からすっかりたくましくなっていて、成長を感じました。レースは逃げる競馬で、最後の直線は“残ってくれ”という思いでした。ゴールが来るまで力が入りましたね。前田幸治オーナーをはじめ、離乳後から育ててくれたノースヒルズ、大山ヒルズの皆さんに感謝です」と、振り返った。

 本馬の半姉は前述のベルカントで、本馬の前走は姉妹制覇がかかったフィリーズレビュー(G2)。勝ち馬から0.1秒差の4着に敗れ、桜花賞(G1)への道は閉ざされたが、桜戦線から矛先を変えての一戦で、見事タイトルを獲得した。

 「ベルカントは初めて牧場に重賞勝ちをもたらしてくれた馬で、その半妹でまた重賞を勝つことができ、改めてこの血統の優秀さを感じました。母セレブラールに感謝ですね」(土居さん)

 本馬は父ロードカナロア、母セレブラール、母の父ボストンハーバーという血統。母も同牧場の生産馬で、競走馬時代はJRAで3勝をあげた。初子がベルカントで、本馬は4番目の子となる。牧場時代の本馬については、「賢くて、手のかからない馬でしたね。大きさもあり、柔らかい動きをしていました。」と、当時を振り返る。離乳までを過ごし、その後は新冠町のノースヒルズで育成となった。

 母セレブラールは同牧場で健在。デビュー前の産駒には2歳(馬名エレヴァート)、1歳ともに父キズナの牝馬がいる。今年は4月23日に父キズナの牡馬が無事誕生している。

 「2歳の子はスピードがあって、きれいな馬でした。1歳の子は大きくて、しっかりした体つきをしていました。当歳は牡馬が生まれて、すごく良い馬ですね。どの馬も楽しみにしています。セレブラールには今年もキズナを交配予定です」(土居さん)

 さて、自慢のスピードに磨きをかけて、いよいよ大舞台への挑戦が迫った本馬。土居さんも府中まで応援に駆けつける予定だ。

 「また無事に走ってきて欲しいと思います。今後はベルカントに並ぶような、あるいはそれ以上の活躍を期待しています」