重賞ウィナーレポート

2017年11月11日 デイリー杯2歳S G2

2017年11月11日 京都競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ジャンダルム(USA)

プロフィール

生年月日
2015年04月25日 02歳
性別/毛色
牡/黒鹿毛
戦績
国内:2戦2勝
総収得賞金
415,512,000円
Kitten's Joy(USA)
母 (母父)
ビリーヴ  by  サンデーサイレンス(USA)
馬主
前田 幸治
生産者
North Hills Co. Limited (米国)
調教師
池江 泰寿
騎手
A.アッゼニ

 朝日杯フューチュリティS(G1)、ホープフルステークス(G1)への重要なステップレース「第52回デイリー杯2歳ステークス(G2)」が11月11日、京都競馬場で行われ、A.アッゼニ騎手騎乗の外国産馬ジャンダルムが最後の直線で馬群を割るように伸びて優勝。通算成績を2戦2勝とした。

 ジャンダルムは、父が米国チャンピオンサイアーのキトゥンズジョイ。母は2003年のJRA賞最優秀4歳以上牝馬のビリーヴ(その父サンデーサイレンス)という血統だ。

 ノースヒルズグループで代表を務める前田幸治氏の所有馬として活躍したビリーヴは2003年のスプリンターズS(G1)2着を最後に引退。現役生活を終えると、配合種牡馬の幅広い選択肢を求めて米国へ移動。生まれた仔を日本へ逆輸出している。おもな産駒に阪神カップ(Jpn2)2着で安田記念(G1)3着ファリダット(父キングマンボ)アイビスサマーダッシュ(G3)2着フィドゥーシア(父メダリアドーロ)などがいる。

 同馬を育成した大山ヒルズの斎藤慎マネージャーは「兄姉同様に、1歳秋に日本へ輸入、そして大山ヒルズに移動してきました。第一印象は柔らかくて、スピードがありそうな馬だなということでした。キトゥンズジョイ自身が12ハロンのG1に勝っている馬で、全米芝牡馬チャンピオン。産駒も芝コースの中距離を得意とする馬が多い。ビリーヴの仔はスピードタイプが多かったですが、この馬は兄姉とは少々タイプが異なり、距離の融通性もあるのではないかと思いました」と話してくれた。

 「環境になれたら、すぐに馴致をスタートさせましたが、人間に対して素直な気性の持ち主で優等生タイプでした。大きなトラブルやケガ、病気などは記憶にありません」。とくに印象に残っているのは「鞍上の意のままに我慢できる精神力と、軽いフットワーク。そして追い出されると重心が下がるフォーム」。この馬であれば、距離の融通性は高いのではないかと思ったという。

 期待を込めたデビュー戦。4角で少々の若さを出したが、後続が迫れば突き離すという大人びたレースで快勝。2戦目のデイリー杯2歳ステークス(G2)は中団のインを器用に立ち回り、直線は狭い間をこじ開けるように伸びた。

 「レースセンスを感じさせる内容で、牧場時代のイメージそのままのレースでした。あのようなレースが出来れば距離に対して必要以上にナーバスになる必要もないのではないかと思います」と話し「ビリーヴの仔で重賞を勝てて本当に嬉しいです。重賞を勝ったことで来年のクラシックへ向けてローテーションが楽になりますし、このまま無事にダービーの舞台を目指して欲しい」とエールを送っている。