重賞ウィナーレポート

2017年11月05日 AR共和国杯 G2

2017年11月05日 東京競馬場 晴 良 芝 2500m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:スワーヴリチャード

プロフィール

生年月日
2014年03月10日 03歳
性別/毛色
牡/栗毛
戦績
国内:7戦3勝
総収得賞金
891,324,000円
ハーツクライ
母 (母父)
ピラミマ(USA)  by  Unbridled's Song(USA)
馬主
(株) NICKS
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
庄野 靖志
騎手
M.デムーロ

 アルゼンチン共和国杯(G2)における3歳馬の勝利は、なんと1997年のタイキエルドラド以来、20年ぶりとなる快挙。そこには菊花賞(G1)を軸とした、秋の3歳重賞戦線の確立も大きいと思うが、それでも名だたる3歳馬たちが、歴戦の雄である古馬を前に刃が立たなかったのも事実。その歴史を久しぶりにこじ開けたのは、今年の日本ダービー(G1)2着馬であるスワーヴリチャードだった。

 育成を担当してきたのはノーザンファーム空港のR厩舎。実は日本ダービー(G1)の後、スワーヴリチャードはそのR厩舎で調整が行われてきた。

 「こちらに戻ってきた頃はレースの疲れが残っていて、まさに精根尽き果てた状態でした。いい状態に戻すまでに時間を要してしまい、関係者の皆さんにはご迷惑をかける形になってしまいました」とR厩舎の佐々木淳吏厩舎長。しかし、馬本位での復帰への後押しをしたのは、スワーヴリチャードの管理をする庄野靖志調教師であり、そしてオーナーである(株)NICKSの関係者だった。

 「オーナーからは『大事に進めてください』と言われました。その言葉で不安無く調教を行うことができましたし、だからこそ、中途半端な状態で戻せないとの気持ちにもなりました」

 今年、R厩舎には今年の宝塚記念(G1)を制したサトノクラウン、その宝塚記念(G1)で4着に入ったシャケトラなど、そうそうたる馬たちも調整に訪れていた。その馬たちよりは先に牧場へと戻ってきていたスワーヴリチャードであるが、本格的な乗り出しを再開したのはそうした馬たちよりも後になっていた。

 「7月下旬からようやく軌道に乗り始めた印象がありました。その後は庄野先生やオーナーと相談しながら予定を組んでいきましたが、それでも無理はさせないようにしました」

 日本ダービー(G1)以来、約5か月半ぶりとなったアルゼンチン共和国杯(G2)。そのダービー(G1)で減った馬体重を戻すかのように、プラス10㎏で出走してきたスワーヴリチャードは、古馬を差し置いて一番人気の支持を集める。その期待に応えるかのように、最後の直線で抜け出すと後続との差をみるみる広げていくと、2着のソールインパクトに2馬身半差を付ける快勝を果たす。

 「時計も優秀でしたし、内容的にも完勝と言えるレースでした。改めてポテンシャルの高さを示してくれたと思いますし、何よりもこの結果にホッとしました」

 レース後、陣営は有馬記念(G1)への出走を表明。その有馬記念(G1)に出走してきそうな古馬を退けた今、そこでも人気を集めることは間違い無い。

 「秋初戦で最高の結果を残してくれただけに、今後も無事に行って欲しいという気持ちです。今回のことだけでなく、普段からお世話になっているオーナーにスワーヴリチャードのレースを通して、幾つもの恩返しがしていければとも思っています」

 「有馬記念(G1)も楽しみですが、来年はまだまだ良くなっていると思います」とも話してくれた佐々木厩舎長。オーナーへのより大きな恩返しの1つは、この有馬記念(G1)となるのかもしれない。