重賞ウィナーレポート

2017年07月09日 プロキオンS G3

2017年07月09日 中京競馬場 曇 良 ダ 1400m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:キングズガード

プロフィール

生年月日
2011年04月21日 06歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:27戦8勝
総収得賞金
295,190,000円
シニスターミニスター(USA)
母 (母父)
キングスベリー  by  キングヘイロー
馬主
(有) 日進牧場
生産者
日進牧場 (浦河)
調教師
寺島 良
騎手
藤岡 佑介
  • 半妹の父マジェスティックウォリアーと母キングスベリー
    半妹の父マジェスティックウォリアーと母キングスベリー
  • 母キングスベリー
    母キングスベリー
  • 元気いっぱいの半妹
    元気いっぱいの半妹
  • 日進牧場の看板
    日進牧場の看板
  • 厩舎
    厩舎
  • 地元のカメラマンが届けてくれた垂れ幕
    地元のカメラマンが届けてくれた垂れ幕

   ダート短距離のスピード自慢が集う「第22回プロキオンS(G3)」が7月9日、中京競馬場で行われ、後方からレースを進めた5番人気キングズガードが、直線で馬群を捌きつつ脚を伸ばして1分22秒9で快勝。デビューから通算27戦目で念願の重賞初制覇を成し遂げた。

   キングズガードは、父シニスターミニスター、母キングスベリー、母父キングヘイローという血統で、浦河町にある日進牧場の生産馬。昭和37年創業の日進牧場はこれまでに、ホクトボーイ(1977年天皇賞(秋))、ミホシンザン(1985年皐月賞(G1)、菊花賞(G1))、マサラッキ(1999年高松宮記念(G1))等のG1馬を輩出している名門牧場で、施設は繁殖場、離乳から馴致直前までの中期育成、トレーニング場、BTC内の厩舎の4か所を有し近年では育成部門からも優秀馬を送り出し成果を上げている。

   同牧場の谷川彰久専務は自宅でレースを見守っていたそうだ。「これまで何度も対戦しているカフジテイクが人気になっていましたので、何とかここで一矢報いるチャンスになればという思いがありました。寺島調教師からも確実に良くなっていて能力を出せる状態だと聞いていましたし、堅実に走ってくれる馬なのであとは展開次第だと思って見ていました。最後の直線では持ち前の根性でインコースをこじ開けて出て来てコースロスもなく差し切ってくれました。藤岡騎手も上手く乗ってくれましたし、ビックリするくらい良い競馬でしたね。」と重賞初勝利を満面の笑みで喜びを表現してくれた。

   「このレースまで右周りの競馬場で7勝。使わないという選択肢もあった中で、このレースに臨むために携わったスタッフ一人ひとりの苦労や努力が報われたような気がして、本当に良かったと思います。ローテーションにもゆとりができましたし左回りで勝ってくれた事で今後の選択肢も増えました。」

   今では「掲示板にあがらない事が殆どない、こんなに馬主孝行な馬はいない」とファンの間で言われるほど活躍しているキングズガードだが、幼い頃の姿を記憶しているスタッフはいないそうだ。「種付けからお産、離乳、育成と携わって来た馬です。育成時代は毎日みていたので印象はありますが当歳、1歳に携わったスタッフは私も含めて記憶がないんです。病気怪我など心配事がなかったからでしょうか。唯一のエピソードは1歳時に獣医立ち会いのもと馬体チェックをしたのですが、「悪い所はない、バランスも良いしひょっとしたら良い馬かも。」と2度ほど言われた事くらいです。期待をしていた馬ではありませんでしたが馬はわからないものですね。」と頭をかく。「3歳の5月と、他の馬より1年も遅れてデビューしたにも関わらずオープン馬になれました。その馬に合ったタイミングを見計らうゆとりがあればその方が息が長く活躍できたりするものです。キングズガードも毎回一生懸命走ってくれるので、長く無事に活躍してくれたら嬉しいですね。」10年ぶりに重賞優勝をもたらしてくれた愛馬にあたたかいエールを送った。

   母キングスベリーは日進牧場で一番古い血統で6代もさかのぼるのだそうだ。ホリノウイナーやタカノカチドキも、この牧場で生まれている。「今年の当歳妹、父マジェスティックウォリアーは節々のボリュームがあり順調に成長していますよ。少し活躍したら牧場に帰って来て古い血統を次に繋げて欲しいと思っています。母には今年、シニスターミニスターを配合しました。」

   生産に対するこだわりは「見栄えが良い馬も大事ですが、強い馬を作らなくてはと思っていますので過保護にならないようにする事と、放牧地の清掃です。放っておくとボロをする場所と草を食べる場所に分かれてしまい、その分運動するスペースが決まってきてしまうのでそうさせないために毎日ボロ拾いに入り、放牧地内を効率的に使えるように心がけています。」広い放牧地を毎日清掃することは、容易にできることではない。誠心誠意込めてできる事すべてに取り組んでいる様子が伝わって来た。

   「キングズガードのように長く走る馬をできるだけ多く作って行きたいと思っています。地味な馬ですが応援して頂けたら大変ありがたいと思っております。」次走は10月の大井競馬場を考えているとのこと。矢のように差し切るゴールをまた見せて欲しい。