重賞ウィナーレポート

2005年08月28日 新潟記念 G3

2005年08月28日 新潟競馬場 曇 良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ヤマニンアラバスタ

プロフィール

生年月日
2001年03月30日 04歳
性別/毛色
牝/芦毛
戦績
国内:20戦4勝
総収得賞金
216,002,000円
ゴールデンフェザント(USA)
母 (母父)
ヤマニンリコール  by  タマモクロス
馬主
土井 肇
生産者
錦岡牧場 (新冠)
調教師
星野 忍
騎手
江田 照男
  • 錦岡牧場育成スタッフ~後列右端が引木場長
    錦岡牧場育成スタッフ~後列右端が引木場長
  • ▲錦岡牧場育成スタッフ~後列右端が引木場長
    ▲錦岡牧場育成スタッフ~後列右端が引木場長
  • ▲錦岡牧場事務所
    ▲錦岡牧場事務所
本馬のふるさとは新冠町新和にある錦岡牧場。新冠町でも海岸から日高山脈に向かう最奥の小高い山の上にあり、ここでは12名のスタッフにより中期育成、調教が行われる。また同町東泊津には繁殖部門があり7名のスタッフが約30頭の繁殖牝馬を飼養している。オーナーブリーダーとして“ヤマニン”の冠名は馴染みが深いが、かつてヤマニンパラダイス(1994年阪神3歳牝馬ステークス・GⅠ)、ヤマニンゼファー(1993年天皇賞・GⅠ)など多くの活躍馬を輩出している。

社長は先代の土井重雄氏から引き継いだ土井睦秋氏だが、この日は不在の為、場長の引木(ひきぎ)さんに話をお伺いした。引木場長は同牧場で25年間、馬の乗り役をしながら育成部門を管理してきたベテランで、代々引き継がれる同牧場の後継馬には思い入れが深い。

引木場長は、本馬が直線、鋭い末脚で2馬身半差の勝利を収めたレースを振り返り、「エリザベス女王杯に行くために是非、勝ちたかったレースです。序盤を落ち着いて追走し、馬ごみに入らず直線で上手く出てくれましたが、反応が良かったので勝てそうだと思いました。自分のレースを完璧にしてくれましたが、騎手(江田照男)が上手く乗ってくれましたね」と本馬を乗り込んでいたときの感触を重ねるように語りながら喜びの笑みを浮かべる。

本馬の幼駒の頃は、大変うるさい仔だったようで「育成で乗り出すと、すぐにカッカして、言うことを聞かない仔でした。母親のヤマニンリコール(母の父タマモクロス、函館記念2着)が気の強い馬で、乗ると、跳ねたり、飛んだり大変な馬で、同じ芦毛だし、よくダブって見えましたよ」と懐かしむ。

母ヤマニンリコール(母の父タマモクロス)は中央4勝(函館記念2着)したが、4代母ヤマヨシ(4代母の父アドミラルバード)から引き継がれる後継馬。
本馬は第4仔になり、半兄にヤマニンゼニス(父ヤマニンゼファー)等がいるものの活躍馬が無く本馬を最後に引退。本馬は牧場にとって大事な血統後継馬となるが、引木場長は最後に「少しでも長く走ってもらいたい。出来たらGⅠのタイトルが欲しいですね」と昨年のエリザベス女王杯リベンジに期待を寄せている。芝中距離ハンデ戦、第41回新潟記念(GIII)は出走12頭で争われ、江田照男騎乗の3番人気・ヤマニンアラバスタ(牝4歳、父ゴールデンフェザント)が、持ち前の末脚を爆発させて快勝。重賞7戦目の挑戦で待望の重賞初勝利を成し遂げた。