重賞ウィナーレポート

2005年01月05日 京都金杯 G3

2005年01月05日 京都競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ハットトリック

プロフィール

生年月日
2001年04月26日 04歳
性別/毛色
牡/黒鹿毛
戦績
国内:6戦5勝
総収得賞金
231,590,000円
サンデーサイレンス(USA)
母 (母父)
トリッキーコード(USA)  by  Lost Code(USA)
馬主
(有) キャロットファーム
生産者
追分ファーム (追分)
調教師
角居 勝彦
騎手
武 豊
【取材先 ハットトリック号の生産者・追分ファーム(事務局)】

――――― 1番人気に応えて初めての重賞勝ち、おめでとうございます。まずはレース前のお気持ちからお聞かせ下さい。

(スタッフ) ありがとうございます。パドックでの気配は毛艶も良く、若干心配のあった馬体減もなかったので、力は出せる仕上がりだったと思います。


――――― 最後は物凄い末脚で差し切りました。続いてレース中をご覧になってどのように感じましたか?

(スタッフ) 前走はある程度の位置につけての競馬でしたから、今回も前・前の競馬になるとは思っていましたが、3角まで後方位置取りとしては厳しい展開でしたね。4角を回っても大外後方と直線を向いてからは正直「あの位置から差し切るのは難しいだろう・・・」と思えました。


――――― そういった意味でも能力の高さを実感する内容のレースでした。

(スタッフ) 最後は直線だけの競馬。よく差し切れたと思うと同時にこの馬の瞬発力には驚かされました。今年の初重賞、そして1番人気での出走。スタッフも力が入りました。結果論も1~3着がサンデーサイレンス産駒で、改めてサンデーサイレンスという馬の偉大さを感じる事が出来ました。


――――― これで6戦5勝としましたが、うちマイルで4勝。これからこの路線での活躍に期待が高まりますね?

(スタッフ) 金杯まで5戦4勝。その競馬の上がりも3F 32~33秒の脚を使っていますが、オープンクラスでは後方一気の競馬がいつも通用するとは思えません。先々はマイル戦を主に使ってゆく予定ですが、まだまだクリアすべき点は多いと思いますね。


――――― 本馬の牧場時代の記憶に残るエピソードなどあればお聞かせ下さい。

(スタッフ) ここまで6戦、デビューも遅れた馬ですが、牧場育成期に大きな怪我をして、飛節をボルト固定したり、低蛋白症で一時は競走馬の道は閉ざせるなど苦労をした馬です。しかしこの馬本来の持つべき「芯の強さ」「運」というものがあったのでしょうね。


――――― さて続いて、母トリッキーコードについてお聞かせ下さい。普段はどんな母親ですか? 

(スタッフ) そうですね、仔出しも良く、産駒の出来という点では当場の中でもトップクラスであります。配合種牡馬も常にAクラスの種馬を配してきました。’04年に南半球の牧場、アローフィールドスタッドへシャトル繁殖として繋養されておりましたが、前年、不受胎(フレンチデピュティ)だったこともあり、本年再度日本にて繋養することになりました。


――――― 今年、追分ファームさんでは何頭の当歳が生まれる予定ですか?

(スタッフ) 42頭の予定です。


――――― さて、昨年末にフェリシア号が重賞を勝ち一年を締めくくりましたが、今年もこれで最高のスタートとなりましたね?本馬のこれからに期待することと、牧場の今年の抱負とを合わせてお聞かせ下さい

(スタッフ) ハットトリックはこれからが正念場になると思います。2歳時に骨折した飛節にはまだボルトが入ったままであり、無理使いは出来ないでしょうが、まだまだこれから成長が望めます。GⅠクラスでどんな競馬が出来るか、不安よりも今は楽しみの方が大きいものがあります。
 牧場としては金杯を勝ち、このままの勢いを持続出来ればと思います。生産馬には重賞勝ちは勿論ですが、内容のある競馬をこれからも期待しています。


――――― ご協力ありがとうございました。今年も益々のご活躍を心よりお祈り申し上げます。京都の開幕を飾る重賞・第43回京都金杯(GIII)は、サンデーサイレンス産駒のハットトリックが直線で爆発的な切れ味を披露して優勝。キャリア6戦目ながら3連勝で念願の重賞初制覇を達成した。