重賞ウィナーレポート

2004年05月23日 オークス G1

2004年05月23日 東京競馬場 曇 稍重 芝 2400m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ダイワエルシエーロ

プロフィール

生年月日
2001年05月11日 03歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:5戦3勝
総収得賞金
281,754,000円
サンデーサイレンス(USA)
母 (母父)
ロンドンブリッジ  by  ドクターデヴィアス(IRE)
馬主
大和商事 (株)
生産者
下河辺牧場 (門別)
調教師
松田 国英
騎手
福永 祐一
  • 母ロンドンブリッジと当歳馬
    母ロンドンブリッジと当歳馬
  • 下河辺牧場のスタッフたち
    下河辺牧場のスタッフたち
 本馬の生産牧場は2月21日のクイーンカップ(GIII)制覇時に紹介した門別町の下河辺牧場だ。大一番のこのレースには下河辺俊行社長夫妻と長男・行雄氏(繁殖担当)、隆行氏(育成・調教担当)の家族4人で競馬場に応援に駆けつけた。
 行雄氏がレースを振り返り「レース前のパドックでは落ち着いて良かったですよ。レース展開も作戦は聞いており、内ラチが行けそうだったので期待はしていた。先頭にたち、坂を上がってからは声がかれるまで応援しました」と喜びは大きい。

 強い競走馬づくりの理想の牧場を目指して作り上げた現在の環境で育った1期生が本馬の母ロンドンブリッジ(桜花賞2着)で、初仔の本馬がついにGI制覇の快挙。行雄氏は「一環となった牧場の作業サークルのなかで本馬に対しても、獣医、装蹄師を含めスタッフ全員が関わってきた。喜びは全員一緒ですよ」とスタッフを労う。昨年同レースをスティルインラブで制覇した時と比べさらに大きい喜びがここにある。(※クイーンカップ参照)

 本馬の兄弟の近況だが、2歳牡(父ブライアンズタイム)はデビューを前に武田ステーブルで調教中、1歳牡(父同)は本牧場で昼夜放牧中、今年は4月11日に父アフリートの牡馬(写真)が誕生、母ロンドンブリッジにはすでにダンスインザダークが付けられたそうだ。

 本馬のオークス制覇に秋のクラシック戦線での活躍が楽しみだが、来年の牡馬クラシック戦線を見据えて本牧場の2歳馬の動向も気になるところ。なお、本牧場も道営競馬認定厩舎制度に年内申請予定。今後はホッカイドウ競馬の2歳戦線の活躍馬は見落とせない。

 ここまで来ると、本牧場はオーナーブリーダーの様相だが、行雄氏に問うと、「うちは‘売り’の牧場ですから」と簡単に切り返された。今後も注目される下河辺牧場だ。 第65回オークスは、6番人気のダイワエルシエーロが2番手から早めに抜け出して、断然人気のダンスインザムード、追い込むスイープトウショウを振り切って優勝。樫の女王の座を獲得した。通算成績は5戦3勝。重賞はクイーンC(GIII)に続いて2勝目。ダイワエルシエーロの馬主は、大和商事(株)。生産者の下河辺牧場(北海道・門別町)は、オークスは昨年の3冠牝馬スティルインラブに続く2年連続の優勝となった。