重賞ウィナーレポート

2004年06月20日 プロキオンS G3

2004年06月20日 阪神競馬場 晴 良 ダ 1400m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ニホンピロサート

プロフィール

生年月日
1998年04月19日 06歳
性別/毛色
牡/黒鹿毛
戦績
国内:32戦10勝
総収得賞金
476,347,000円
スターオブコジーン(USA)
母 (母父)
ニホンピロポリーナ  by  ニホンピロウイナー
馬主
小林 百太郎
生産者
橋爪 松夫 (荻伏)
調教師
目野 哲也
騎手
小牧 太
  • 母ニホンピロポリーナと当歳
    母ニホンピロポリーナと当歳
 本馬の生産牧場は浦河町・野深の橋爪松夫牧場。ご夫婦で繁殖牝馬を5~6頭もち堅実に活躍馬を輩出してきた牧場だ。現在橋爪社長は病気のため現役を退き、静内町で療養生活を送っている。生産馬の重賞制覇はさすがに嬉しかったようで、レース後は牧場の自宅に戻り、お祝いに駆けつけた近所の方と祝宴をもったそうだ。橋爪社長は苦労人で「実家の農家がいやで馬が好きだから、中学を卒業と同時に管内の牧場に世話になりました。最初は千葉の分場に行ったりして、色々な作業をし、その後馬の世話が専門となり勉強をさせていただきました」と振り返る。20年程して独立し、苦労を重ねて地域からも認められる生産活動を成し遂げた。
 その橋爪社長の出会ったのが本馬の馬主である小林百太郎氏で、「本当に馬の好きな方で、(レースの賞金などで)稼ぐというのでなく、楽しんでおられる。生産者への面倒見も良く、大変お世話になりました」と感謝する。同牧場では本馬を含めて小林氏の冠名「ニホンピロ」を四代継承してきた。
 橋爪社長は本馬の幼駒の頃を、「母親(ニホンピロポリーナ)に似ず、きかない仔で大変でした。大きくはなかったが、すばしこくてね。兄弟みんな同じです」と自分の子供のように懐かしむ。

 母ニホンピロポリーナは現在静内町・豊畑の福岡清牧場に繋養されるが兄弟の近況は、四歳半妹のニホンピロポージ(父スキャン)は現役で中央15戦1勝、橋爪社長最後の配合馬で三歳半弟のニホンピロキース(父タマモクロス)も現役で8戦2勝と遅咲きの血統に今後の期待がかかる。2歳の半妹ニホンピロミラーノ(父ロドリコデトリアーノ)はハントバレーで育成調教中。1歳の半弟(父アドマイヤベガ)は福岡清牧場で放牧中。今年は5月28日に父デヒアの妹が誕生し、期待のJBBA新種牡馬アラムシャーを配合したそうだ。福岡清社長は「(母)ポリーナも仔馬も元気です。楽しみですよ」と期待を膨らます。

 病気療養中の橋爪社長に本馬の2勝目の重賞制覇が与えた力は大きい。本馬にはさらに勝鞍を上げてもらい社長が元気になるのを願いたい。ダートの短距離重賞、第9回プロキオンSは、2番人気で522キロの巨漢馬・ニホンピロサートが道中4番手から直線で力強く抜け出して豪快に優勝。昨年のガーネットSに続く重賞2勝目を達成した。同馬は北海道・浦河町の橋爪松夫氏の生産馬で、馬主は小林百太郎氏。母はニホンピロポリーナ(中央2勝)で、同馬はその第3仔にあたる。