重賞ウィナーレポート

2020年08月23日 北九州記念 G3

2020年08月23日 小倉競馬場 晴 稍重 芝 1200m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:レッドアンシェル

プロフィール

生年月日
2014年04月09日 06歳
性別/毛色
牡/青鹿毛
戦績
国内:19戦6勝
総収得賞金
224,575,000円
マンハッタンカフェ
母 (母父)
スタイルリスティック(USA)  by  Storm Cat(USA)
馬主
(株) 東京ホースレーシング
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
庄野 靖志
騎手
福永 祐一
  • イヤリングの管理馬たちも、順調に成長を遂げている
    イヤリングの管理馬たちも、順調に成長を遂げている
  • 民間の育成施設としては、国内最大規模の繋養頭数を誇る
    民間の育成施設としては、国内最大規模の繋養頭数を誇る

 手が合うとは、福永祐一騎手とレッドアンシェルの関係を言うのだろう。

 初重賞制覇となったCBC賞(G3)だけでなく、北九州記念(G3)を含めた6勝は全て福永騎手の手綱によるもの。その名コンビもここ2戦は勝ちから遠ざかっていたものの、北九州記念(G3)でまさに人馬一体となった好騎乗を見せた。

 「柔らかく馬に乗ってくれる福永騎手が、レッドアンシェルの脚質や気性的にも合っているのかもしれません」と話すのはノーザンファーム空港の佐々木淳史厩舎長。しかも前走のCBC賞(G3)の結果を踏まえた上で、この北九州記念(G3)ではジョッキー自らブリンカーの装着を進言。まさに馬を知り尽くした福永騎手ならではの好判断だったと言えるだろう。

 この中間はノーザンファームしがらきで調整されていたというレッドアンシェル。その調整過程については逐一、佐々木厩舎長にも情報が入っていた。

 「順調に調整ができていたので、何の心配もしていませんでした。斤量(57㎏)は課された印象こそありましたが、元々高い能力を持っていた馬ですし、自分の競馬ができれば、いい結果が付いてくると信じていました」

 道中はインコースで足をためていったレッドアンシェルは、勝負所で前の馬を交わして一気に末脚を爆発。残り100mで逃げ粘っていたモズスーパーフレアを交わして、そのまま先頭でゴール板を駆け抜けた。

 この勝利はレッドアンシェルにとって1年2か月ぶりの勝利となっただけでなく、サマースプリント2020シリーズの首位へと躍り出て、見事にチャンピオンに輝く。鞍上の福永騎手もまた、サマージョッキーズシリーズではこの勝利を含む重賞2勝の活躍で、自身、3度目となるシリーズチャンピオンの称号を手にした。

 「福永騎手だけでなく、庄野先生や厩舎関係者の皆さん。そしてノーザンファームしがらきのスタッフが、この勝利を導いてくれたと思います。スプリントならばG1の舞台でも恥ずかしい競馬にならないと思いますし、秋競馬に向けて最高の滑り出しとなりました」

 先日、オーナーサイドからスプリンターズS(G1)の鞍上がM.デムーロ騎手となることが発表された。レッドアンシェルとのコンビはこれが初めてとなるが、そこは同じオーナーの馬であるレッドファルクスでスプリンターズS(G1)を連覇した名ジョッキー。新境地を示しながら、悲願のG1制覇へと導いてくれるはずだ。