重賞ウィナーレポート

2020年03月15日 フィリーズレビュー G2

2020年03月15日 阪神競馬場 晴 稍重 芝 1400m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:エーポス

プロフィール

生年月日
2017年05月11日 03歳
性別/毛色
牝/栗毛
戦績
国内:4戦2勝
総収得賞金
95,267,000円
ジャスタウェイ
母 (母父)
ストライクルート(USA)  by  Smart Strike(CAN)
馬主
(有) フジワラ・ファーム
生産者
フジワラフアーム (静内)
調教師
北出 成人
騎手
岩田 康誠

 距離こそ200m短いものの、桜花賞(G1)と同じ阪神競馬場で行われるフィリーズレビュー(G2)。過去を振り返ると、過去10年では17年の2着馬レーヌミノルが本番の桜花賞(G1)で巻き返したほか、16年2着馬アットザシーサイドと、12年優勝馬アイムユアーズが3着と上位入線を果たしている。

 桜花賞(G1)を占う意味でも見逃せないレースを勝ったのは、新ひだか町フジワラファーム生産のエーポス。12月の新馬戦を勝ったのち白梅賞5着、エルフィンS 4着とあと一歩の結果に泣かされたものの、デビュー4戦目で嬉しい重賞初勝利となった。管理する北出成人調教師は2015年セントウルS(G2) (アクティブミノル)以来の重賞勝利で通算6勝目、手綱を取った岩田騎手は昨年の府中牝馬S(G2) (スカーレットカラー)以来の重賞勝利で通算96勝目。父ジャスタウェイは2月のシルクロードS(G3) (アウィルアウェイ)以来の重賞勝利で通算3勝目となった。

 フジワラファームは1958年創業。創業当時は生産のみを行う牧場だったが、現在代表を務める2代目の藤原俊哉さんによって中期、後期育成も手掛けるようになり、近年では成績が安定。毎年の生産頭数が40頭前後ながらも2012年以降はJRAブリーダーズランキング20位以内をキープし続けている。その歴史の中で前述レーヌミノルほか、昭和50年の菊花賞を勝ったコクサイプリンスや、平成10年、12年にJRA賞最優秀ダートホースに輝いたウイングアローなどの活躍馬を送っている。

 生産牧場にとって繁忙期であるということに加えて、無観客競馬ということもあって牧場テレビで応援していたという藤原さんは「母馬が小さな馬ですから、雄大な馬格を持つ馬の中から選んだのがジャスタウェイでした。それでも、生まれたときは小さくて見栄えがしなかった馬です」と牧場時代のエピソードをちらり。「今回、ジョッキーと折り合いを欠くような場面もありましたが、よく我慢してくれました。まさか勝てるとは思っていなかったですが、勝ててうれしいです」と相好を崩した。

 北海道にいる間の育成も同ファームで行ったという。「一生懸命に走ってくれる馬で、馬に手応えを感じるようになったのは、育成をスタートさせてからです。もちろん、重賞競走を勝てるなんて、そんなことは思ってもいませんでしたが、今になって思えば生まれが遅かったこともあって成長がゆっくりというタイプだったのかもしれません」と述べ「半兄のカイザーミノルがそうであるように、本当に良くなるのは3歳秋以降だと思っていた馬ですし、その思いは今も変わっていません。それでも、一生に一度の晴れ舞台でどんな競馬をしてくれるか楽しみです」と期待に胸を膨らませている。