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<title>重賞ウィナーレポート - 競走馬ふるさと案内所</title>
<link>https://uma-furusato.com/winner_info/</link>
<description>引退した名馬の牧場見学データベース。馬、牧場、地図から検索可。見学マナー、見学Ｑ＆Ａ、馬産地の知識が学べる。</description>
<language>jpn-JP</language>


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<title>函館２歳Ｓ　Ｇ３</title>
<link>https://uma-furusato.com/winner_info/entry-68454.html</link>
<description><![CDATA[
&emsp;2024年生まれ世代にとってJRA最初の2歳重賞「第58回函館2歳S(G3)」が7月19日に函館競馬場芝1,200mで行われ、好位を進んだ横山和生騎手騎乗の9番人気フェリチタ(牝2歳)が最後の直線で外から力強く脚を伸ばし、内から迫る2着馬をクビ差抑え込んで1分10秒4(重)で優勝した。
&emsp;フェリチタの生まれ故郷は新ひだか町の前田ファーム。もともとは水田農家だったそうだが、1990年頃、現在、代表を務める前田宗将の父英夫さんがサラブレッドを導入したのをきっかけに競走馬の生産をスタート。現在では年間およそ30頭をスタッフとともに生産しているほか「丈夫で強い馬づくり」をモットーに、中期育成、市場コンサイナー業務も行っている。その歴史の中で2019年度の東京記念、2020年のブリリアントC、同年の大井記念などに勝ったストライクイーグルや、2013年度のカンナSを勝ったアポロスターズなどを送り出し、また2015年京王杯2歳S(G2)に勝ったボールライトニングの中期育成を行ってきた。
&emsp;この日、前田宗将代表は家族とともに函館競馬場にいた。「デビュー戦はテレビ観戦でしたので、実際にフェリチタのレースを見るのは初めてでした。幸い、レースの頃は晴れてきましたが、函館競馬場は前日からずっと天気が悪く、この日の芝コースも重馬場発表。それが、この馬にとって有利なのか不利なのかはわかりませんでしたが、レコード決着になるようなスピード勝負になったら分が悪いと思っていましたので、こういう馬場に対する適性があって欲しい」と思ってみていたそうだ。
&emsp;「正直言えばゴール板を過ぎてから、勝ったかもという思いはありましたが、やはり確定ランプがつくまでは安心できませんでした。それでも、母親を所有していたオーナーの方はじめ、たくさんの方々からお祝いのメッセージをいただきました。また、自分の事のように一緒に喜んでくれた方々もいて、本当に嬉しかったです」と感謝の言葉を並べた。
&emsp;牧場時代のフェリチタは「扱い易く、健康な馬」だったそうだ。母ジャストザハピネスが小柄ということもあり、これまでの産駒はどちらかと言えば華奢なタイプが多かったのでボリューム感が出るようにとタワーオブロンドンを選んだそうだったが「生まれた産駒は、ほぼイメージどおり。ただ、思ったほど体高が伸びなかった」という理由で北海道市場セプテンバーセールへの上場を決めて、現在の馬主と巡り合った。
&emsp;「決して、背は大きくはなかったけれども、しっかりした馬でしたので、必ず評価いただけると信じての上場でした」。せりは300万円からスタートして、620万円まで。「たくさんの方々に声をかけていただき、本当に嬉しかったです。今回のレースでもジョッキーの意のままに競馬ができるレースセンスみたいなものを感じました。今回のような競馬が出来るのであれば、多少距離が延びても楽しめると思いますし、息の長い競走生活を送れるような馬に育って欲しい」と喜びを噛み締めた。
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<pubDate>Sat, 18 Jul 2026 15:00:00 GMT</pubDate>
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<title>函館スプリントＳ　Ｇ３</title>
<link>https://uma-furusato.com/winner_info/entry-68226.html</link>
<description><![CDATA[
&emsp;サマースプリントシリーズの第1戦「第33回函館スプリントS(G3)」には快足自慢13頭がエントリーしてきたが、人気の一角と見られていたクラスペディアが馬場入後、放馬して競走除外。12頭で行われ、好スタートからハナを奪った北村友一騎手騎乗の6番人気ピューロマジックがそのまま後続を寄せ付けずに逃げ切り勝ち。昨年のアイビスサマーダッシュ(G3)以来の重賞勝利となり、通算成績を19戦6勝2着2回3着1回(重賞4勝)とした。管理する安田翔伍調教師のJRA重賞勝利は今年の根岸S(G3)(優勝馬ロードフォンス)に続くもので通算17勝目。北村友一騎手にとっては、今年の葵S(G3)(優勝馬デアヴェローチェ)に続く重賞勝利で通算42勝目の重賞タイトルとなった。
&emsp;〝真夏の快足女王〟ことピューロマジックの生まれ故郷は新冠町の村田牧場。昭和5年創業という老舗牧場で、その歴史の中で2009年のJRA賞最優秀短距離馬ローレルゲレイロや、2006年のNARグランプリ3歳最優秀牝馬、最優秀牝馬のチャームアスリープ、2021年の仏国フォア賞(G2)優勝のディープボンドほか、ユキノビジンやノースブリッジ、モズベッロなどを送り出してきた。現在は新冠町内に本場ほか3つの分場で、年間25頭前後を生産している。生産馬の重賞勝利は昨年のアイビスサマーダッシュ(G3)以来で、7年連続JRA重賞勝利となった。
&emsp;この日、村田康彰専務の姿は函館競馬場にあった。「生産馬が重賞競走に出走する日は、関係者の方々にご挨拶とお礼を言うためにできる限りが足を運ぶようにしているのですが、この日のピューロマジックは、いつもに比べると落ち着いた雰囲気でパドックを周回していました。気性的に激しいところがある馬なので、輸送のない滞在競馬もプラスだったのだと思います」と密かに自信を深めたという。
&emsp;いつものように好ダッシュから楽にハナを奪うと、あとはマイペース。開幕週だったとはいえ、朝方まで雨が降り続き稍重発表の馬場を、ぐんぐん飛ばす。「大変申し訳ない話ではありますが、同型馬が発走除外となった事もピューロマジックにとってはラッキーでした。やりたい競馬ができたと思います」。そのまま後続に影を踏ませぬ快走劇で4つ目の重賞タイトルを手中にした。
&emsp;函館競馬場は、ディープインパクト産駒の母メジェルダが2015年に初勝利を記録した競馬場。その後メジェルダは秋のファンタジーS(G3)で2着するなど桜花賞(G1)候補の1頭となったが、期待ほどの成績を残すことが出来ずに4歳春の邁進特別1000万下を最後に引退。その年から生まれ故郷の村田牧場で繁殖牝馬生活に入っている。
&emsp;「4月29日にレースを使った馬ですから、1回だけ種付けをして不受胎だったら翌年に備えようと考えました。メジェルダが小柄な馬でしたから、馬格のある馬の中から選んだのがアジアエクスプレスでした」。見事1回の種付けで受胎して、生まれたのが現役オープン馬のメディーヴァル。「まだメディーヴァルがデビューする前でしたが、もう1度アジアエクスプレスを配合してみたいと思わせるような馬でした」とピューロマジック誕生秘話をちらりと耳打ちしてくれた。
&emsp;さかのぼれば4代母カスパースカイゴールドはカナダ年度代表馬ピートスキーの半妹。一族最大の武器であるスピードと競走馬向きの気性を損なわぬように大事に育てられ、多くの活躍馬を送りだしてきたファミリーだ。
&emsp;そして、サマースプリントシリーズ制覇へ向けて、8月2日に行われるアイビスサマーダッシュ(G3)にエントリー。勝てば2015,2016年のベルカント以来、史上3頭目となる同レース連覇となる。「奇しくも半兄バグラダスも出走予定のレースです。欲を言えばキリがありませんが、どちらも力を出し切れるようなレースになる事を期待したいです」と密かに期待している。
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<pubDate>Fri, 12 Jun 2026 15:00:00 GMT</pubDate>
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<title>東海クイーンＣ（ＧＤＪ）</title>
<link>https://uma-furusato.com/winner_info/entry-68108.html</link>
<description><![CDATA[
&emsp;『グランダム・ジャパン(GDJ)2026』3歳シーズンの3戦目「東海クイーンC(名古屋)」は、浦和からの遠征馬ティーズセラフ(牝3)が1番人気に応えて堂々の優勝。好スタートから自然な流れで先頭に立つと、4コーナーから後続を突き放しにかかる。そして最後は迫りくる2着馬を振り切り、余力を残して2馬身半差での快勝。嬉しい重賞初制覇を果たした。最終的にGDJ3歳シーズンは桜花賞5着、東海クイーンC1着、のじぎく賞3着、関東オークス(Jpn2)8着で合計28ポイントを獲得し、総合第2位という結果となった。
&emsp;ティーズセラフの生まれ故郷は、新冠町のムラカミファーム。現在は村上さんご夫婦と従業員1名で、8頭の繁殖牝馬を管理している。過去には2003年の七夕賞(G3)を6番人気で制したミデオンビットや、2022年のシンザン記念(G3)に優勝したマテンロウオリオンを輩出。マテンロウオリオンは現役競走馬を引退してからわずか2か月で誘導馬に転身し、その”スピードデビュー”が話題となった。
&emsp;「東海クイーンCは自宅で観ていて、ティーズセラフに声援を送っていました。スタートから最後まで余裕がありましたね。とても強い内容で良いレースでした」とレースを振り返るのは、ムラカミファームの代表・村上博之さんと奥様の和子さん。
&emsp;ティーズセラフは当歳の頃から幅がありゴロンとした体形で、その姿は母馬のホワイトプラネットそっくりだったという。今でも馬体重以上に体を大きく見せるのは、その母馬譲りの体格からだろう。ホワイトプラネットの産駒はどれも気性が穏やかだったというが、ティーズセラフはその中でもきつい性格だったと教えてくれた。「他の馬とはあまり群れず、いつも1頭でポツンといるタイプでした。人間の言うことは聞くんですけど、テリトリー意識がとても強かったので、気に入らなかったら怒ってくることもあって…。とにかく注意が必要な馬だったので、とても印象に残っています」と村上さんご夫婦は苦笑いを浮かべる。
&emsp;ティーズセラフの祖母フェアノータムは2006年の繁殖牝馬セールで購入した馬で、2004年の阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)で2歳女王となったショウナンパントルの半妹にあたる良血馬だ。全部で12頭の仔馬を出産し、ティーズセラフの母ホワイトプラネットはクロフネ産駒の3番仔。現役競走馬時代は30戦5勝(JRA2勝、南関東3勝)という成績を残した。引退後はムラカミファームに繁殖として戻り6頭の仔馬を出産したが、ティーズセラフを出産したあとに卵巣疾患が見つかり、ティーズセラフが最後の産駒となった。現在ムラカミファームにはフェアノータムの9番仔でティーズセラフの叔母にあたるフローラルパーク(父ヘニーヒューズ)が繁殖として繋養されており、昨年はフィエールマン産駒の牝馬を出産。今年の産駒はいないものの、現在はゴールドドリームの仔を受胎しており来年出産予定だ。こうして今もムラカミファームの大事な牝系のひとつとして、フェアノータムの血脈は紡がれている。
&emsp;ティーズセラフの配合については、「母馬のオーナーがルヴァンスレーヴを希望したんです。結局サマーセールに出すことになったんですけど、当時の種付料は250万円だったのに対して、売れた価格は150万円。もう少し高値で売れると思っていたので、安すぎるなぁと思っていたんです。そしていざデビューしたら2,000万円以上稼いでいる。やっぱり馬ってわからないものだよね。これだから面白いんだろうけどね」と村上博之さんは笑う。
&emsp;「当時は苦労もあったけれど、こうして立派に活躍してくれて本当に嬉しいです。これからも怪我なく頑張ってもらって、JBCとか大きなレースに地方競馬代表として出走してくれるようになったら嬉しいなぁ。そしてもし縁があって繁殖としてうちに戻ってくることがあれば、また大事な血統を繋いでいきたいです」と笑顔で話す村上さんご夫婦。ティーズセラフの思い出話に花を咲かせるご夫婦の夢が叶うことを願い、今後の走りにも注目していきたい。
]]></description>
<pubDate>Wed, 08 Apr 2026 15:00:00 GMT</pubDate>
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<title>ラジオＮＩＫＫＥＩ賞　Ｇ３</title>
<link>https://uma-furusato.com/winner_info/entry-68339.html</link>
<description><![CDATA[
&emsp;菊花賞(G1)、あるいは秋の中距離路線を目指す3歳馬による中距離ハンデキャップ重賞「第75回ラジオNIKKEI賞(G3)」が6月28日に行われ、後方を進んだ田辺裕信騎手騎乗の1番人気サノノグレーターが最後の直線で大外から鋭く伸び1分45秒2(良)のコースレコードで優勝し、通算成績を7戦3勝(重賞1勝)とした。管理した尾形和幸調教師は2013年の京王杯2歳S(G2)(優勝馬カラダレジェンド)以来のJRA重賞勝利で通算2勝目、田辺裕信騎手にとっては2025年の福島牝馬S(G3)(優勝馬アドマイヤマツリ)に以来のJRA重賞勝利で通算47勝目(当時)。生まれ故郷の福島県では7つ目の重賞タイトルとなった(当時)。
&emsp;サノノグレーターの生まれ故郷は日高町の沖田牧場。昭和5年創業という歴史ある牧場で戦前は軍用馬の生産も行い、現在は本場、分場あわせて約60haという土地に40頭前後の繁殖牝馬を繋養。9人のスタッフで、強く丈夫な馬づくりを行っているが、2013年の中山記念(G2)(優勝馬ナカヤマナイト)以来のJRA重賞勝利に牧場は沸いた。
&emsp;同牧場の松原場長は「東京競馬場芝1,600mの新馬戦に勝ち、葉牡丹賞をレコード勝ちした実績から人気にはしていただきましたが、共同通信杯(G3)以降は思うような結果を残せていなかったので、正直言えば半信半疑。強いメンバー相手に、どんな競馬をしてくれるのだろうかと思ってレースを待っていました」と生産者ならではの目線でレースを待っていたそうだ。そうした思いを良い意味で裏切る快勝劇に「強い競馬をしてくれたと思います。尾形和幸調教師、田辺裕信騎手のおかげです。たくさんの方々の期待に応えられて嬉しいし、ほっとしています」と、相好を崩した。
&emsp;サノノグレーターは北海道市場サマーセール取引馬だ。3,000,000万円からスタートし、結果的には4,840,000円(税込)で、現オーナーによって落札された。「初日の早い順番(上場番号30番)でしたが、複数の方から声をかけていただき嬉しかったです」。
&emsp;そんなサノノグレーターの牧場時代は「健康で、欠点のない馬」だったそうだ。「母メメクザリアーナは浦河町の牧場で生まれ、競走馬としては出走に至りませんでしたが、クイーンS(G3)に勝ったピエナビーナス産駒。生まれ故郷で繫殖牝馬となっていたのですが、縁あって当牧場に移動してきました。沖田牧場では2頭目の産駒でしたので兄姉との比較は出来ませんが、扱い易く、大人しい馬。せり場でも雰囲気にのまれることなく、冷静さを保っていた印象があります。牧場時代はケガや病気とは無縁で、良い意味で目立たないような馬でした」と話してくれた。2025年、母のメメクザリアーナは産駒に恵まれなかったが「今年はグレーターロンドンを配合し、無事に受胎しました」とのこと、無事であれば、来年はサノノグレーターの全弟妹が生まれるはずだ。
&emsp;「牧場で働く人間として、このような馬に巡り合えたことを嬉しく思いますし、誇りに思います。今回、大きなタイトルをひとつ取ってくれましたので、生産者としてはとにかく無事に。無事であれば結果は付いてきてくれると思いますので、悔いのないような競走生活を送って欲しい」と静かに期待している。
]]></description>
<pubDate>Sat, 27 Jun 2026 15:00:00 GMT</pubDate>
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<title>アンタレスＳ　Ｇ３</title>
<link>https://uma-furusato.com/winner_info/entry-67990.html</link>
<description><![CDATA[
&emsp;1996年に創設された4歳以上によるダート中距離重賞「第31回アンタレスS(G3)」は4月18日、阪神競馬場ダート1,800mコースで行われた。
&emsp;過去、ミッキーファイトやテーオーケインズなどがこのレースをきっかけに大きく羽ばたいた出世レースらしく、人気は割れた。16頭立てで単勝オッズ10倍以下が6頭。1番人気は4倍台でダート界の新星ムルソーと、前年のマーチS(G3)優勝馬でフェブラリーS(G1)4着の実績を持つブライアンセンスが分け合う中、1～2コーナーの中間地点で先頭に立った坂井瑠星騎手騎乗の1番人気ムルソーがマイペースに持ち込み、最後はややモタれながらも危なげなく逃げ切った。
&emsp;管理トレーナーの池江泰寿調教師のJRA重賞勝利は昨年の京都大賞典(G2)(優勝馬ディープモンスター)以来で通算99勝目。坂井瑠星騎手にとっては4日のチャーチルダウンズC(G3)(優勝馬アスクイキゴミ)に続く勝利で通算29勝目となった。
&emsp;ムルソーの生まれ故郷は、1910年(明治43年)創業という浦河町の辻牧場だ。その歴史の中で1962年の菊花賞馬ヒロキミや1966年の皐月賞馬ニホンピローエース、1971年の菊花賞馬ニホンピロムーテー、1977年の桜花賞馬インターグロリアなどを送り出し、近年では2021年のエリザベス女王杯(G1)を勝ったアカイイトを送り出している。
&emsp;辻牧場の辻助代表はレース当日、阪神競馬場で愛馬優勝の瞬間に立ち会ったそうだ。「前走の仁川Sで連勝はストップしてしまいましたが、内容が良かったので重賞のメンバーでも十分によい競馬をしてくれると思いましたし、パドックの雰囲気も良かったと思います。厩舎の方々が、ここを目標にしっかりと馬を仕上げてくれました。感謝です。ただ、1番人気にはちょっとびっくりでしたが、坂井瑠星騎手が上手にリードしてくれたと思います」とほっとしたような表情でレース当日を振り返ってくれた。
&emsp;オールドファンには懐かしい「ホクト一族」。スピードと瞬発力を武器とするファミリーだが、曾祖母レッダンゴールド、祖母ユメノオーラは馬格に恵まれないところもあった。「母ラユロットは当牧場の生産ではないので、生まれたばかりの頃のことはよくわからないのですがエンパイアメーカーの血は繁殖牝馬として魅力がありました。この馬の出来が良かったので、次の年も、その次の年もレイデオロを配合していますが、残念ながら2022年の秋に亡くなってしまいました」とポツリ。
&emsp;その牧場時代は「今でこそ500kgを超えるような馬体に成長しましたが、少し線の細いところがあった馬です。だから、当時は芝向きなのかなって、そう思っていました。ただ、起伏のある放牧地でもぶれずに走っていましたし、歩く姿や人間が曳くときの様子から体幹のしっかりした馬だなと評価していました」と振り返り「激しい気性でも有名な母系でしたから、生まれる前では気性面を心配していましたが、とても扱い易い馬でした。そして当歳から1歳、そして2歳、3歳と年齢を重ねるごとに、どんどん馬が変わってきました。今回、重賞を勝たせていただきましたが、まだ成長できる馬だと思っています」と評価し「生産者としては、とにかくこれからも無事に競馬を使って欲しいと願うだけです。まだまだ先のある馬だと思っていますので、焦ることなく一歩ずつ、課題をクリアしていって欲しいと思っています」とエールを送った。
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<pubDate>Fri, 17 Apr 2026 15:00:00 GMT</pubDate>
</item>

<item>
<title>葵Ｓ　Ｇ３</title>
<link>https://uma-furusato.com/winner_info/entry-68176.html</link>
<description><![CDATA[
&emsp;デアヴェローチェの父であるマテラスカイは昨年、初年度産駒がデビュー。ダートを中心とした産駒の活躍もあって、ダートのフレッシュサイアーランキングでは首位に輝いている。
&emsp;マテラスカイは一昨年の6月に3世代の産駒を残して早世してしまったのだが、デアヴェローチェが葵S(G3)を制して、天国の父に芝では初めてとなる重賞タイトルを授けた。
&emsp;「この世代が初年度産駒というのもありますが、デアヴェローチェが初めて接した、マテラスカイの産駒となります」と話すのは、育成を手掛けたノーザンファーム空港の佐藤信乃介厩舎長。当初、佐藤信乃介厩舎長は現役時の父のような筋肉質の逞しい馬をイメージしていたが、イヤリングから移動してきたデアヴェローチェは、そのイメージとは正反対と言える、可愛らしさを残した小柄な馬だった。
&emsp;「見た目もスラっとしていただけでなく、初めて乗った時の印象も、手先に軽さが合って、仕掛けた時の反応も、芝向きと思えるような素軽さがありました」
&emsp;馬体の成長も考慮した上で当初、本州への移動は遅らせる予定となっていたものの、順調に調教も進められたこともあって、本州が本格的な暑さを迎える前には入厩を果たす。
&emsp;「気性面も前向きさが出てきたので、それも考慮しながら、じっくりと進めてきました。デビュー戦からセンスのいい走りを見せていただけに、そう遠くない時期に勝ちあがれるなと思ってはいましたが、厩舎でも気性をコントロールしながら調教してもらえたことが、現在の活躍に繋がっていると思います」
&emsp;芝向きの馬と思っていた佐藤信乃介厩舎長の見解と同じように、上村調教師もまた、デアヴェローチェをデビューから一貫して芝でのレースを使ってきた。デビュー3戦目となる、2歳未勝利戦で初勝利をあげると、その後は桜花賞(G1)出走を目指して、エルフィンSとフィリーズレビュー(G2)に出走。勝利や優先出走権を取ることはできなかったものの、どちらのレースでも掲示板を確保してみせた。
&emsp;「決して恵まれた馬体をしてはいませんが、陣営が馬体重だけでなく、常にいい状態をキープしながら、レースに臨ませてくれているのは凄いと思いました。桜花賞(G1)の権利も取れるのではと期待をしていましたが、今回の重賞の結果を見ても、現時点では芝のスプリントがあっているのでしょう」
&emsp;デビュー6戦目となる、芝1,200mで行われた3歳1勝クラスを勝利したデアヴェローチェは、葵S(G3)に出走。重賞馬やリステッドでの勝馬を相手に5番人気の評価にとどまったものの、前目でレースを進めながら、ゴール前で鮮やかに抜け出すセンスの良さで、見事に重賞初制覇を飾った。
&emsp;「相手なりに走ってくれる印象もあっただけに、好走は出来ると思っていました。直線を迎えた時には勝ち負けの競馬だと思っていましたが、ここで重賞を勝てたのは嬉しかったですね」
&emsp;次走は北九州記念(G3)に出走。古馬とは初対戦となるが、過去に葵S(G3)を勝利してこの舞台に臨んだ、2024年のピューロマジックは優勝、2025年アブキールベイは3着となっており、好走どころか、重賞連勝も十分に期待できる。
&emsp;「相手は強くなると思いますが、いいレースを期待しています」とエールを送る佐藤信乃介厩舎長。追い切り後、管理をする上村調教師からは、「ここで勝ち負けをするようならば、スプリンターズS(G1)に行かせたい」との言葉も聞かれていただけに、G1制覇へと繋がるような走りを見せてもらいたい。
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<pubDate>Fri, 29 May 2026 15:00:00 GMT</pubDate>
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<title>宝塚記念　Ｇ１</title>
<link>https://uma-furusato.com/winner_info/entry-68224.html</link>
<description><![CDATA[
&emsp;昨年から開催時期が早まった中央競馬の春のグランプリ第67回宝塚記念(G1)が阪神競馬場芝2,200m、18頭立てで行われた。勝ったのは5歳牡馬で2番人気のメイショウタバル。今年4月の大阪杯(G1)では勝馬からコンマ1秒差2着だったが、この日の武豊騎手は2番手追走から最終コーナーで先頭にたち、そのまま2分12秒1(重)で押し切って先頭ゴールイン。2013、2014年のゴールドシップ、2020、2021年のクロノジェネシスに続く史上3頭目の宝塚記念(G1)連覇で、通算成績を15戦6勝2着1回(重賞4勝)とした。そして、この勝利は宝塚記念(G1)初の父仔制覇にもなり、生産した浦河町の三嶋牧場にとっては3年前のファストフォース(高松宮記念(G1))、一昨年のルガル(スプリンターズS(G1))、昨年のメイショウタバル(宝塚記念(G1))に続き、4年連続のJRA G1勝利となった。
&emsp;この日、競馬場で愛馬優勝の瞬間に立ち会った三嶋牧場の三嶋健一郎専務は「昨年の宝塚記念(G1)は、亡くなった松本好雄オーナー最後のG1勝利でしたし、今年の宝塚記念(G1)は松本好隆オーナーにとっては初めてのG1優勝。生産者にとっても格別の思いでした」と喜びを表現した。
&emsp;レース前、パドックで歩くメイショウタバルに調子の良さを感じ取り、発走時刻を楽しみにしていたというが、突然、前が見えなくなるほどの豪雨に見舞われた。「経験したことがないような雨で、馬場入りの様子もモニターでは確認できないほどでした」。当初予定していた自衛隊のファンファーレも中止となり、馬場状態は良から稍重をスキップして重馬場へ。
&emsp;「こんなこともあるんだなぁ」と、なかばあっけにとられる中でメイショウタバルは、そんなアクシデントも力に変えて先頭ゴールイン。「ゴールした瞬間は、いろいろな感情が入り混じりましたが、本当に嬉しかったです」と、やや複雑な表情で相好を崩した。
&emsp;昨年夏に「メイショウ」の冠で親しまれた松本好雄氏が亡くなった。「松本好雄オーナーは、三嶋牧場の馬が走らずに経営が苦しい時代から36年もの長きに渡り、馬を買い続けてくれました。そして、よく浦河まで足を運んでくれて牧場スタッフにまで声をかけ励ましてくれました。三嶋牧場にとって恩人です」とポツリ。「レースのあと、武豊騎手が『この雨は天国から松本好雄オーナーが降らせてくれたかな』と語っていたそうですが、本当にそうかもしれません」と言葉を続けた。
&emsp;そんな松本好雄オーナーとメイショウタバルの出会いは偶然だったという。たまたま三嶋牧場に足を運んでいた松本好雄オーナーが、事務所の前を歩く「メイショウツバクロの2021」にひと目惚れ。その場で購入を決めたそうだ。
&emsp;2歳秋に無事デビューを果たし3戦目に初勝利。毎日杯(G3)に勝って日本ダービー(G1)に駒を進めたが、左後肢挫石による出走取消。秋初戦の神戸新聞杯(G2)で復活を遂げるも、菊花賞(G1)では折り合いを欠いて馬群に沈み、年明け初戦の日経新春杯(G2)も同様のレースを繰り返すなど、思うようにいかないことが多かったが「松本好雄オーナーが進言しくれたドバイ遠征(ドバイターフ(G1)5着)から馬が変わってくれました。昨年は稍重馬場で行われた宝塚記念(G1)で初G1制覇。そして宝塚記念(G1)連覇と牧場の期待を超えて大活躍してくれました。石橋調教師と武豊騎手には感謝しかありません。そういえばタバルの母メイショウツバクロは石橋調教師が現役最後の勝利を遂げた愛馬でした。〝人がいて、馬がいて、また人がいる〟という松本好雄会長の言葉ではありませんが不思議な縁ですね」と言葉を噛み締めた。「牧場を支え続けてくれた松本好雄オーナーに、少しなら恩返しができたのではないかと思います。この秋は、フランスに向かうかもしれないと聞いています。それは牧場にとってもとても名誉なことです。もし、出走するような武豊騎手にとっても、永年の目標のはず。ぜひ頑張ってほしいです」と期待に胸を膨らませている。
]]></description>
<pubDate>Sat, 13 Jun 2026 15:00:00 GMT</pubDate>
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<title>東京プリンセス賞（ＧＤＪ）</title>
<link>https://uma-furusato.com/winner_info/entry-68105.html</link>
<description><![CDATA[
&emsp;『グランダム・ジャパン2026』3歳シーズンの第5戦「東京プリンセス賞(大井)」は、4番人気ヘスペリス(大井)が優勝。逃げた1番人気アンジュルナに4コーナーで並びかけて一騎打ちに持ち込み、直線で一度は引き離されたものの、諦めずにジリジリと脚を伸ばしての差し切り勝ち。デビュー4戦目での重賞初勝利を南関東牝馬クラシック二冠目の大舞台でなし遂げた。
&emsp;ヘスペリスの生まれ故郷は、新冠町東泊津の新冠橋本牧場。過去には1999年のダート重賞を5勝したスノーエンデバーや、2007年～2008年にかけて同じくダート重賞5勝を挙げたメイショウトウコンなど数多くの重賞馬を輩出。記憶に新しいところでは、昨年の東スポ杯２歳S(G2)を制し、今年の日本ダービー(G1)でアタマ差の2着したパントルナイーフも同牧場で産声をあげた1頭だ。
&emsp;「東京プリンセス賞はテレビで見ていましたが、直線でアンジュルナに一度離されたにも関わらず、また差し返したのには驚きました。想像していた以上に強い内容でした」とレースを振り返るのは、新冠橋本牧場の代表・橋本英之さん。「決して大きくはない馬なのに、パワーのいるダートであの脚は凄いと思います。直線の長い大井コースも、この馬には合っていそうですね」と生産馬の激走に感心する。
&emsp;ヘスペリスの母ブリトマルティスはノーザンファームからの預託馬で、新冠橋本牧場にやって来てから4頭の仔を出産。その中には岩手競馬の重賞を3勝したラビュリントス(牝、父キンシャサノキセキ)もいて、地方競馬とは縁が深い。ヘスペリスを産んだ時にはすでに19歳となっており、その出産を最後に繁殖を引退している。「母のブリトマルティスはおとなしい繁殖牝馬でしたが、産まれてくる仔は活発な馬が多かったです。でも、最後の仔となったヘスペリスだけは性格が穏やかで、手のかからない馬でした。馬体は中サイズで、いかにもホッコータルマエ産駒らしいという印象でした」と牧場で育った時期を思いだす。
&emsp;ヘスペリスはデビューから4戦3勝。2戦目に半馬身差2着に敗れた時の相手がのちの羽田盃(Jpn1)3着馬ロウリュで、牝馬には1度も先着を許していない。まだまだ底を見せておらず大物感たっぷりだが、デビューから馬体重が減りつづけており、春は無理をせずに休養して秋に備えることになった。「馬体重が増えてくれば、さらに力を発揮できると思います。決して早熟タイプの馬ではないので、これからも息長く活躍し、古馬となってからも牝馬ダートグレードなどを沸かせてほしいですね。期待しています」とエールを送る橋本英之さん。直線の長い大井や門別にも、古馬牝馬のダートグレードは設けられている。いつの日かその大舞台で、ヘスペリスが先頭ゴールするシーンを見てみたい。
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<pubDate>Wed, 29 Apr 2026 15:00:00 GMT</pubDate>
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<title>のじぎく賞（ＧＤＪ）</title>
<link>https://uma-furusato.com/winner_info/entry-68188.html</link>
<description><![CDATA[
&emsp;『グランダム・ジャパン(GDJ)2026』3歳シーズンの第6戦「のじぎく賞(園田)」は、南関東からの遠征馬プリンセスデイジー(大井)が3馬身半差の快勝。好スタートからハナに立つとマイペースの逃げに持ち込み、最後の直線では後続を置き去りにする独走態勢に。デビュー7戦目にして、うれしい初重賞勝利を飾った。
&emsp;プリンセスデイジーの生まれ故郷は、日高町の豊洋牧場。2019年のエーデルワイス賞(Jpn3)をコーラルツッキーが制して同年のGDJ2歳シーズン総合第2位となっているが、今年も古馬春シーズンでサノノエスポが総合第2位。プリンセスデイジーも3歳シーズン残り1戦の時点で暫定第2位につけており、生産馬たちがGDJシリーズを盛り上げている。
&emsp;「今回は初遠征でしたが、期待して見ていました。それにしても、想像以上に強い勝ち方をしてくれましたね」とレースを振り返るのは、豊洋牧場の山崎恒さん。「オーナーもこれが初めての重賞勝利で、とても喜ばれていました。私がオーナーの関係者にお勧めして買っていただいた馬なので、結果が出てよかったです」と笑顔を見せる。
&emsp;プリンセスデイジーの母プレトリアンも豊洋牧場の生産馬で、現役時代は金沢競馬で7勝。5歳春で競走生活を終え、生まれ故郷に戻って繁殖生活を始めた。すると、いきなり初仔のアシャカセルクル(牡、父シニスターミニスター)がJRAのダート短距離で3勝を挙げる活躍を見せる。その後の産駒もすべて勝ち上がり、プリンセスデイジーの1歳上サノノワンダー(牡4、父ヘニーヒューズ)は昨年のレパードS(G3)で5着するなどJRAで現役活躍中。また、2番仔ホウヨウクイーン(牝、父ヒルノダムール)が牧場に戻って繁殖生活を送っており、その2番仔ベラジオゼロ(牡4、父ホッコータルマエ)は一昨年の栄冠賞(門別)を制覇するなど活躍馬に暇がない。「本当に、この牝系はよく走ってくれます。もともとはプリンセスデイジーの4代母トリプルマッチを米国の1歳せりで購入し、競走馬として輸入したのがきっかけでした。余談ですが、うちの会長といっしょに米国に行った土井さん(当時の錦岡牧場代表)が同じせりで購入した馬が、のちのG1馬ヤマニンパラダイスなんです」と貴重なエピソードも教えてくれた。
&emsp;当初は関東オークス(Jpn2)でGDJ3歳シーズンの総合優勝を目指す予定だったプリンセスデイジーだが、脚元に故障を発症して休養することになった。「残念ですが、仕切り直しですね。しっかり治して、秋のロジータ記念(川崎)に間にあえばと願っています」と希望を託す山崎さん。まだまだ長くつづく競走生活の中で、いつかはGDJ総合優勝の勲章を手に入れてほしい。
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<pubDate>Wed, 13 May 2026 15:00:00 GMT</pubDate>
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<title>ヴィクトリアマイル　Ｇ１</title>
<link>https://uma-furusato.com/winner_info/entry-68101.html</link>
<description><![CDATA[
&emsp;昨年の桜花賞(G1)と秋華賞(G1)を優勝し、JRA賞最優秀3歳牝馬となったエンブロイダリーが、改めてその強さを証明したレースとなった。
&emsp;古馬のマイル女王を決めるヴィクトリアマイル(G1)。フルゲート18頭によって争われたレースで、単勝1.9倍という圧倒的な支持を集めたのがエンブロイダリーである。
&emsp;前走の阪神牝馬S(G2)は先手を奪い、そのままゴールまで押し切っただけでなく、勝ち時計の1分31秒6はレースレコードを更新。芝のマイルは6戦して3勝、2着1回と得意とする条件でもあり、G1 3勝目の期待も高まっていた。
&emsp;「レースの1週前には管理をされている森一誠先生も来場されたのですが、状態は前走よりも良くなっており、当該週の追い切りを予定通りに行われれば、いい状態でレースに臨めると話していました」と話すのはノーザンファーム早来の大谷渡厩舎長。レースはテレビで見ていたというが、パドックを周回する姿からも、前走以上と思える状態の良さがうかがえた。
&emsp;このレースでハナを奪っていったのはエリカエクスプレス。1,000m通過は57秒3という速い流れとなる中、前走は逃げに打って出たエンブロイダリーは、逃げ、先行勢を射程圏内に置きながらレースを進めていく。
&emsp;「速い流れとなった中で、いい位置にいると思えました。スムーズに直線へと入っていけましたし、C.ルメール騎手の仕掛けも完璧でした」
&emsp;この時、鞍上のC.ルメール騎手もまた、「直線での手応えも良く、勝てると思った」とのコメントをレース後に残している。残り1ハロン過ぎで先頭に躍り出たエンブロイダリーは、そのまま後続との差を引き離していく。ゴール前では2番人気のカムニャックが末脚を伸ばしてくるも、セーフティリードを保ったままゴール板を駆け抜けた。
&emsp;「厩舎の皆さんや、ノーザンファーム天栄といった陣営が、このレースをピークに据えて、馬を作ってくれたことが勝利に繋がりました。また、海外遠征も含めた様々な経験がエンブロイダリーを成長させてくれたとも思います」
&emsp;レース後、管理を行う森一誠調教師は、「国内、海外含めてさまざまな選択肢があると思います」とコメント。この勝利もまた自らの糧としたエンブロイダリーは、次走では更に強くなった姿を見せてくれるのだろう。
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<pubDate>Sat, 16 May 2026 15:00:00 GMT</pubDate>
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<title>新潟大賞典　Ｇ３</title>
<link>https://uma-furusato.com/winner_info/entry-68102.html</link>
<description><![CDATA[
&emsp;デビュー26戦目となる新潟大賞典(G3)で、待望の重賞タイトルを掴み取ったグランディア。母は芝の重賞で3勝をあげたディアデラノビアであり、祖母のポトリザリスなど近親にも重賞馬の名前が並ぶ良血馬であるが、3歳の夏にはセン馬となるなど、その競走生活は決して順風満帆とは言えなかった。
&emsp;昨年の函館記念(G3)の後、グランディアは育成先だったノーザンファーム空港での調整が行われている。その前にはノーザンファームしがらきへと移動しており、2度の北海道移動もあってか、馬運車を降りてきた時の馬体は寂しく見えていた。
&emsp;「馬体を見た時には、立て直すのには時間がかかるかもしれないと思いました」と話すのは、牧場での管理を任されたノーザンファーム空港の齊藤嘉隆厩舎長。まずは疲れを取ることに専念した後、次は減っていた馬体の回復を行っていった。幸いなことにグランディアの飼い葉食いは良く、馬体重も順調に増えていった。
&emsp;「この時点では次走の目標を定めずに、馬体の回復を最優先に調教を続けてきました。本州に移動してから減ることも考慮する形で、9月中旬での馬体重は520kg台になっていました」
&emsp;その頃には坂路での調教もハロン14秒台まで進められるようになっていた。本州の暑さも和らいだ9月下旬にはノーザンファームしがらきへと移動し、11月下旬には管理先である中内田厩舎へと移動。復帰戦となるディセンバーSで2着となると、今年の中山金杯(G3)では3着に入着する。
&emsp;前走の大阪城Sでも3着と複勝圏を外さない安定したレースを続けると、デビュー以来7度目の重賞挑戦となる新潟大賞典(G3)へと臨んでいく。
&emsp;「ノーザンファームしがらきのスタッフと話す機会があったのですが、向こうに戻ってからは体調が安定しており、中内田厩舎でもしっかりと調教ができるようになったそうです。それが成績にも表れていたのだと思います」
&emsp;7番人気で臨んだ新潟大賞典(G3)。中団からレースを進めたグランディアは、直線で横一線となった馬群を割ってくると、最後は追い比べを制して優勝。またこのブラックタイプに重賞タイトルを刻み込んだ。
&emsp;「馬の成長的に遅咲きだっただけでなく、中内田厩舎の皆さんとノーザンファームしがらきのスタッフに、上手くバトンタッチできたことがこの結果に繋がったと思っています。自分たちにとっても、嬉しい重賞勝ちとなりました」
&emsp;現在はリフレッシュ放牧を兼ねてノーザンファームしがらきで管理されているも、この勝利をきっかけとして、芝の中距離重賞を沸かせていくのは間違いない。遅れてきた良血馬の躍進に注目したい。
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<pubDate>Fri, 15 May 2026 15:00:00 GMT</pubDate>
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<title>ＮＨＫマイルＣ　Ｇ１</title>
<link>https://uma-furusato.com/winner_info/entry-68059.html</link>
<description><![CDATA[
&emsp;ロデオドライブの能力を、最も高く評価していたのは競馬ファンだった。
&emsp;NZトロフィー(G2)での2着入着はあるものの、その時点でのレース経験は3戦2勝のみ。初勝利をあげた昨年の12月21日の同じ阪神競馬場では、朝日杯フューチュリティS(G1)も行われており、そのレースの勝馬となったカヴァレリッツォや、同レースの3着馬で、昨年のデイリー杯2歳S(G2)を勝利したアドマイヤクワッズも、今年のNHKマイルC(G1)には名を連ねていた。
&emsp;「レース当日のパドックを見ていましたが、トモの張りは抜群であり、周回を重ねていく雰囲気とか歩き方は、本当にいい状態でこの舞台に来れたなという印象がありました。これまでのレース内容だけでなく、その姿もファンの皆さんには感じ取ってもらえたのかもしれません」と話すのはノーザンファーム早来の伊藤隆行厩舎長。ロデオドライブの父である、サートゥルナーリアの育成も手掛けてきた伊藤隆行厩舎長であるが、イヤリング厩舎から来た頃のロデオドライブについては、「非常に憶病な性格をした馬でした」と当時の印象を振り返る。
&emsp;「繊細な面があっただけでなく、何かに驚いた時の反応が過敏でした。ただ、彼自身の中にはスイッチも持っていて、オフに切り替えた時にはこちらの指示も聞き入れてくれました」
&emsp;調教を重ねていく中で、伊藤隆行厩舎長がパドックでも高く評価していたトモの大きさは目立っており、また、走る馬に共通する背中の良さも感じられていた。
&emsp;「その一方で脚元の疲れも出ていたので、馬に無理させることなく、時にはリフレッシュも取り入れる形で調教を行ってきました。その中で馬体が更にボリュームアップして、非常に見栄えのする馬体へと変わっていきました」
&emsp;ただ、臆病な性格もあってかゲートに入るのは苦手であり、その情報を共有していたノーザンファーム天栄のスタッフだけでなく、厩舎に入ってからも管理を行う辻哲英調教師や厩舎スタッフが、丁寧なアプローチで不安を取り除いていった。
&emsp;「NHKマイルC(G1)でも厩舎スタッフの方が待機場まで行って、一緒に歩いてくれたそうです。ノーザンファーム天栄を含めて、関係者の皆さんには感謝しかありません」
&emsp;ロデオドライブ自身、負けたレースからも次のレースに向けての準備を整えていった。1番人気で敗退したNZトロフィー(G2)だが、直線で伸びあぐねたのは、手前を変えてなかった影響もあったのではと、伊藤隆行厩舎長は話す。
&emsp;「最後の直線で津村明秀騎手が外では無く、内に進路を向けたのも、それが原因だと思いました。ただ、デビュー戦からの走りを含めて、あの時期の中山コースで優れたパフォーマンスを見せるのはデビューまで管理してきたモーリスと同様であり、ロデオドライブもまた、相当な活躍ができるのではと更に期待が膨らんでいきました」
&emsp;NHKマイルC(G1)で手綱を取るD.レーン騎手を乗せた最終追い切りでは、スムーズに手前を変えただけでなく、仕掛けた時には反応の良さも示すなど、申し分ない状態でNHKマイルC(G1)と臨んでいく。
&emsp;レースは1,000m通過が56秒9という速い流れとなる中、ロデオドライブは後方でじっくりと脚を溜めていく。
&emsp;「リズムよく走れていただけに、あとは直線で手前を変えてくれたのならば、確実に伸びてくると思っていました」
&emsp;残り1ハロンを過ぎた時、馬群からダイヤモンドノットが抜け出しを図る。それを目標としたかのように後続勢も一気に脚を伸ばしてくる中、大外に進路を取ったロデオドライブは、同じ8枠に入っていたアスクイキゴミと併せ馬をするかのように、ゴール板を駆け抜けていった。
&emsp;「その前に行われていた天皇賞(春)(G1)は先に抜け出していたクロワデュノールに凱歌が上がりましたが、今回は後ろから来たロデオドライブが差し切っていると思いました。その後でスロー画面が出て、勝利を確認した時には改めて喜びが湧いてきました」
&emsp;初重賞制覇がいきなりの初G1制覇ともなったロデオドライブだが、その可能性は未知数だと伊藤隆行厩舎長は話す。
&emsp;「この勝利によって今後の可能性が広がりましたが、ロデオドライブ自身もまだまだ強くなる馬だとも思っています。育成厩舎としても色々なスタッフがこの馬の背中に跨ってきただけに、G1制覇の喜びをみんなで共有できているのも嬉しいです」
&emsp;デビューからコンスタントにレースを使われてきたこともあり、現在は休養に入っているロデオドライブであるが、復帰初戦は更に逞しさを増しただけでなく、その馬体に見合った素晴らしい末脚をファンの前で見せてくれるのだろう。

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<pubDate>Sat, 09 May 2026 15:00:00 GMT</pubDate>
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<title>エプソムＣ　Ｇ３</title>
<link>https://uma-furusato.com/winner_info/entry-68060.html</link>
<description><![CDATA[
&emsp;トロヴァトーレが前走の東京新聞杯(G3)に続き、エプソムC(G3)を優勝。これまで芝のマイル戦で5勝をあげているも、1ハロン延長も問題としない走りを見せた。
&emsp;「レース経験を重ねていく中で、気性面が成長してきただけでなく、コントロール性もついてきた印象を受けます」と話すのは、育成を手掛けてきたノーザンファーム空港の高見優也厩舎長。高見厩舎長の管理するB6厩舎ではアドマイヤテラ(目黒記念(G2)、阪神大賞典(G2))、マイユニバース(日経賞(G2))の育成も手掛けてきたが、その3頭の中でも前向きな気性をしていたのがトロヴァトーレだった。
&emsp;「今回のレースを見ていても、前ほど力まずに走れていました。直線が長い東京コースもこの馬の脚質には合っていたのでしょう」
&emsp;このエプソムC(G3)には同じB6厩舎の育成馬である、マジックサンズも出走していた。
&emsp;「できれば、育成馬で上位独占してくれないかなと期待をしていました。2頭共に同じ位置取りでレースをしていたので、一緒に上がってきてくれとも思っていました」
&emsp;トロヴァトーレもマジックサンズも、馬主は同じサンデーレーシングであり、同じ勝負服の2頭は向こう正面で並走の形となると、併せ馬をするかのように、最後の直線へと向かっていく。
&emsp;外にトロヴァトーレ、内にマジックサンズの並びとなったが、手応えで勝るトロヴァトーレが馬群の外から抜け出しを図る。マジックサンズもその後に食らいついていくも、2頭の前には桜花賞(G1)以来の優勝を目指す、ステレンボッシュの姿があった。
&emsp;「斤量差もあっただけに捉えきれないのではとも思いました。それでも差し切ってくれたのは、心身ともに強くなった証と言えるでしょう」
&emsp;マジックサンズは後方から追い込んできたレガーロデルシエロに、ゴール前で交わされたものの、それでも4着に入着。札幌2歳S(G3)を優勝、NHKマイルC(G1)でも2着となった、実力馬の復活を予感させるレースともなった。
&emsp;「マジックサンズは一瞬、馬券圏内に入るのではとも思いましたが、人気以上の走りを見せてくれただけに、次走が楽しみです」
&emsp;次走という意味では、重賞を連勝して安田記念(G1)へと臨むトロヴァトーレには、G1初制覇の期待もかかる。
&emsp;「昨年は思うような結果を残せませんでしたが(17着)、今年は上り調子で臨めるだけでなく、得意とする東京競馬場でのレースともなっただけに、最高の結果を期待しています」
&emsp;そして、B6厩舎の育成馬では、京王杯スプリングC(G2)の勝ち馬であるワールズエンドも安田記念(G1)に出走。前走は東京芝1,400mで逃げ切りを決めているだけに、1ハロン伸びた舞台でその再現も期待される。
&emsp;「今年に入ってから育成馬がコンスタントに重賞で活躍を見せており、厩舎スタッフの士気も高まっています。それだけに安田記念(G1)ではトロヴァトーレ、ワールズエンドのどちらかにG1制覇を果たしてもらいたいです」
&emsp;エプソムC(G3)では育成馬のワンツーフィニッシュとはならなかったが、それが叶えられるのは安田記念(G1)となるのかもしれない。
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<pubDate>Fri, 08 May 2026 15:00:00 GMT</pubDate>
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<title>ダービー卿ＣｈＴ　Ｇ３</title>
<link>https://uma-furusato.com/winner_info/entry-67895.html</link>
<description><![CDATA[
&emsp;京王杯スプリングC(G2)、もしくは安田記念(G1)を目指すマイラーたちによるハンデ重賞「第58回ダービー卿ChT(G3)」が4月4日、中山競馬場芝1,600mコースで行われ、最終コーナーを14番手でまわった藤懸貴志騎手騎乗の10番人気スズハロームが大外から力強く脚を伸ばし、鮮やかな追い込み勝ち。7度目のJRA重賞挑戦で重賞初勝利を記録した。管理トレーナーの牧田和弥調教師のJRA重賞勝利は2024年中山グランドジャンプ(JG1)(優勝馬イロゴトシ)以来で通算6勝目。藤懸貴志騎手にとっては2021年マーメイドS(G3)(優勝馬シャムロックヒル)以来、通算2つめの重賞タイトルとなった。
&emsp;スズハロームの生まれ故郷は新冠町のアラキファーム。本格的な創業は1963年(昭和38年)からだそうだが、その20年ほど前にもアラブ種の生産をしていたという。その後、1度は馬から離れたが、先代の荒木正博さんを中心に軽種馬の生産を行いながら、水田で米づくりをする兼業農家として再スタートを切ったそうだ。その歴史の中で1978年のJRA賞最優秀2歳牡馬で、翌年の皐月賞馬ビンゴガルーや、1988年の桜花賞馬アラホウトク、1983年の菊花賞2着、日本ダービー3着ビンゴカンタなどを送り出している。生産馬の重賞勝利は2017年のアイビスサマーダッシュ(G3)以来となる。現在は、梶川憲一代表のもと家族とスタッフ1日で繁殖牝馬9頭を管理しており、スズハロームの母アイラインは、アラホウトクのひ孫で、アラホウトクの母ビンゴモレロはビンゴガルーの全妹という血統だ。今年はリアルスティールの牝馬が生まれているという。
&emsp;牧場時代のスズハロームは「アラキファームで大切にしている牝系(フラワースウイース系)で牧場時代は良い意味で印象に残らないような賢い馬。優等生でした。育成場に移動してからはやんちゃなところを見せ始めたようですが、私自身は手を焼いた記憶はありません」と仔馬時代を振り返った。
&emsp;この日、梶川憲一代表は中山競馬場で愛馬に声援を送っていたそうだ。「スワンS(G2)でのアクシデント(ゲート内突進)のあと、なかなか調子が戻らなかったですが、前走の洛陽Sが良い勝ち方だったので、内心は期待していました。生産者のひいき目かもしれませんが、パドックの雰囲気もすごく良かったように感じました」とレース当日を振り返り「ゴールした瞬間は勝ったのか、負けたのか分からなかったです。周囲の人たちは勝った、勝ったと言ってくれましたが、その時は半信半疑。スローVTRで勝利を確信しました」と笑顔を広げた。
&emsp;梶川憲一代表としては初めての表彰台は「無我夢中。まわりを見る余裕なんてまったくありませんでした。ここに立たせてくれた関係者の方々と馬に感謝です」と喜びを噛み締め「今回は、幸いにも勝つことができましたが、わずかの差で負けることもあるのが競馬。実際、スズハロームでは何度も悔しい思いをしてきました。次走は安田記念(G1)と聞きました。これまで以上に強い馬たちとの競馬になりますが、まずは無事に。そして悔いのないレースをして欲しい」と願っている。
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<pubDate>Fri, 03 Apr 2026 15:00:00 GMT</pubDate>
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<title>京都新聞杯　Ｇ２</title>
<link>https://uma-furusato.com/winner_info/entry-68061.html</link>
<description><![CDATA[
&emsp;デビューからの3連勝で京都新聞杯(G2)を優勝。この3歳世代が初年度となるコントレイル産駒でもあり、まさにクラシック戦線に現れた新星とも言えるコンジェスタスであるが、その競走馬としての歩みは、決して順風満帆ではなかった。
&emsp;「1歳の8月に育成厩舎に入場していますが、クラブでも人気を集めていたほどの馬格の良さに加えて、馴致で跨った時から背中の良さと、柔軟さを感じられました」と話すノーザンファーム空港の藤波明厩舎長も、当初は高い評価を送っていた。
&emsp;「本格的な調教を始めてからは、蹄の不安が出てくるようになり、思うように調教メニューを消化できなくなりました」
&emsp;一般公開されているシルクホースクラブのホームページにも、その時のコンジェスタスの脚元の症状が詳しく書かれているのだが、『2月には蹄を痛めると、3月上旬には両トモの蹄叉腐爛に加え、左前に跛行を発症。そして5月下旬には左トモ飛節の腫れ―』との表記がある。
&emsp;「思うような調教ができなくなっていたことで、馬体のバランスが崩れた時期もありました。右前以外をバーシューズで保護したことで、ようやく通常に近い調教ができるようになったほどです」
&emsp;調教を進めていく中で、その回復に時計こそ出せる様にはなったものの、大きな馬体を生かしたダイナミックな走行フォームは影をひそめるようになっていた。
&emsp;「蹄が痛い状態で運動してきた際に、コンジェスタス自身が本能的に痛みに対する不安も生まれてきたために、走りがコンパクトになっていたのでしょう。他の馬たちと比較すると、乗り込み量が足りない分の基礎体力も付き切っていなかっただけに、その2つに気を使いながら、調教を行ってきました」
&emsp;色々な面でポテンシャルの高さを発揮できるようになったコンジェスタスであるが、それでも、馴致で跨った際の動きには至ってない藤波明厩舎長は感じていた。そこで、脚元が大丈夫であると確認した上で、これまでに経験したことの無いような、速い時計での追い切りを遂行する。
&emsp;「そのあとから、身体の使い方がかなり良くなっただけでなく、馬体にも競走馬らしいフィット感が出てきました。9月末には高野厩舎へと送れていますが、その前に管理をしてくれていた、ノーザンファームしがらきのスタッフからも、「乗りやすい馬」との評価を得ていたのは、こちらでも長所だと感じていただけに嬉しかったですね」
&emsp;年内最後の新馬戦で勝利をあげたコンジェスタスは、年明け3月の1勝クラスで2勝目をあげる。
&emsp;「初勝利については、年内にレースに出られたところか、勝てて良かったなと思えたのと、2戦目の勝利はジョッキーが上手く乗ってくれたとの印象があっただけに、京都新聞杯(G2)が試金石になるだろうと感じていました」
&emsp;その京都新聞杯(G2)では6番人気の評価だったにも関わらず、直線では目の覚めるような末脚を使っての勝利。勝ち時計はレースレコードであり、デビューから3戦3勝でのダービー出走という離れ業をやってのけた。
&emsp;「レースの後にノーザンファームしがらきの厩舎長とも話したのですが、デビューからレースを使うごとに、物凄く馬しっかりしたそうです。それでいながら、まだまだ成長の余地を残しているということでもあり、日本ダービー(G1)を含めて、これからの活躍が更に楽しみになりました」
&emsp;デビューから4戦目での日本ダービー(G1)制覇となれば、2021年のシャフリヤールに続く史上第2位タイの快挙。また、デビューから無敗での日本ダービー(G1)制覇は父コントレイル、そして父ディープインパクトと並ぶ、史上12頭目の達成となる。
&emsp;「厩舎長となってからは、まずは2歳G1を勝つのを目標としてきましたし、その後は3歳馬の頂点である日本ダービー(G1)に勝つ馬を送り出すのを目標としてきました。折り合い面だけでなく、体力面の不安も無いだけに、東京芝2,400mはこの馬に適した条件だと思える上に、雄大な馬格からしても、馬群を割ってこられる走りができると思います」
&emsp;と藤波明厩舎長はコンジェスタスの好走に期待を寄せる。コンジェスタスと共に、幾多の困難を乗り越えてきたからこその最上の喜びとなるのが、日本ダービー(G1)制覇となるのかもしれない。
]]></description>
<pubDate>Fri, 08 May 2026 15:00:00 GMT</pubDate>
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<title>天皇賞（春）　Ｇ１</title>
<link>https://uma-furusato.com/winner_info/entry-68037.html</link>
<description><![CDATA[
&emsp;その差、僅か2cm。スタートから芝3,200mを走った競走馬の勝敗が、その僅かな着差で決まるのが競馬でもあるが、その2 cmにクロワデュノールの強さが証明されているような気がしてくる。
&emsp;「2着馬(ヴェルテンベルク)の方が勢いがあると思いましたし、テレビ画面に映し出された角度もありますが、ゴールの瞬間は交わされたと思いました」と話すのは、ノーザンファーム空港の佐々木淳史厩舎長。ただ、長い写真判定の結果、1着馬として表示されたのは、クロワデュノールの馬番である「7」の数字だった。レースは他の人気馬を従えて、クロワデュノールが前を行く形となった。
&emsp;「パドックから見てきましたが、状態は大阪杯(G1)よりも一段上がっていた印象があり、それだけに未知な条件である芝3,200mでどんなレースをするかだけだと思っていました」
&emsp;レース前に佐々木淳史厩舎長が気にしていたのが、1週目の下り坂だった。
&emsp;「斉藤崇史先生も会見でそこがポイントになると話していましたし、一方、北村騎手はレース後にも「少し力んでしまった」とコメントしていました。実際にレースを見ても、そこでハミを噛んでいるような印象がありました」
&emsp;ただ、クロワデュノールと北村騎手は、そのリカバリーを図っていっただけでなく、2週目の3コーナー過ぎでは早々とポジションを上げていき、最後の直線では先頭に躍り出る。
&emsp;「ちょっと仕掛けが早いのではとも思いましたが、今まで陣営がそういった競馬を教え込んできた上に、直線を向いた時の脚色も良かったので、ここまま押し切れるとも思いました」
&emsp;人気を背負っていた有力馬たちは、その仕掛けについてこれない。ただ、道中は最後方から直線一気にかけていたヴェルテンベルクが、一気に末脚を伸ばしてくる。それでも2cm差だけ凌ぎ切ったのは、クロワデュノールが1番人気に応えるべく、まさに王道のレースを貫いた姿に、競馬の神様がほほ笑んだのかもしれない。
&emsp;「3,200mの距離を走って最後はあの着差だけに、運も味方してくれたのだと思います。そしてジョッキーも含めた、陣営のこのレースにかける執念と、馬の強さがあの着差になってくれたのではないのでしょうか」
&emsp;この勝利でクロワデュノールはG1を4勝目。そして、佐々木淳史厩舎長が管理してきた、R5厩舎の育成馬はフェブラリーS(G1)(コスタノヴァ)、大阪杯(G1)、天皇賞(春)(G1)(クロワデュノール)と今年のG1で3勝をあげている。
&emsp;「昨年(フェブラリーS(G1)…コスタノヴァ、天皇賞(春)(G1)…へデントール、日本ダービー(G1)…クロワデュノール、菊花賞(G1)…エネルジコ、朝日杯フューチュリティS(G1)…カヴァレリッツォ)ができすぎだと思っていましたが、共に育成馬を送りだしてきたスタッフにとっても励みになる勝利となりました」
&emsp;父のキタサンブラックもまた、4歳時の天皇賞(春)(G1)では僅か4cmの差で勝利をあげている。その時と同じ年齢も含め、現役時の父をなぞらえる様なレースとなったクロワデュノールであるが、その後の更なる活躍で国民的なスターホースとなった父と同様に、クロワデュノールもまた、スターホースとしての道を歩んでいくのだろう。
]]></description>
<pubDate>Sat, 02 May 2026 15:00:00 GMT</pubDate>
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<title>京王杯スプリングＣ　Ｇ２</title>
<link>https://uma-furusato.com/winner_info/entry-68038.html</link>
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&emsp;ワールズエンドの馬名の由来は、母リラヴァティの「スリランカの女王」からの連想で、スリランカのホートン・プレインズ国立公園にある、切り立った崖の「ワールズ・エンド」から名付けられている。
&emsp;「地の果て」とも言われる「ワールズ・エンド」だが、この京王杯スプリングC(G2)では、芝短距離界における輝かしい未来へと繋がるようなレースを見せた。
&emsp;「1歳の9月に、イヤリングから入場して来た頃の馬体重は433kgと小柄でしたが、乗り慣らしの印象としては柔軟さがあって、いい馬との印象がありました」と話すのは、ノーザンファーム空港の高見優也厩舎長。育成時は馬体を成長させながらの調教を行っていったが、2歳の3月には右トモのハ行、その後にも左飛節に腫れが見つかるなど、思うように調教を進められない日が続く。
&emsp;「元々早期のデビューではないと思っていたので、馬本位で調教を進めてきました。それでも9月末には本州へと送れていますし、能力の高さや成長力を考えても、まだまだ良くなる馬だと思っていました」
&emsp;その期待通りに2月3歳のメイクデビュー京都を勝利すると、次走はアーリントンC(G3)へと挑戦。そのレースでは4着に敗れたが、その後は連対を外さない安定したレース内容で、確実にクラスを上げていく。
&emsp;「藤原先生が間隔を取りながらレースを使ってくれたことによって、いい状態でレースに臨めたのでしょう。また、ノーザンファームしがらきのスタッフの管理も、この活躍を支えてくれました」
&emsp;2度目の重賞挑戦となった昨年のスワンS(G2)では1番人気の支持を集めるも、重賞を沸かしてきた馬たちのプレッシャーもあって、8着に敗退。続くリゲルSでは勝馬から0秒1差の2着となるも、レース後に鼻出血が判明し、休養を余儀なくされる。
&emsp;リゲルSから約5か月ぶりの出走となった京王杯スプリングS(G2)。管理を行う池添厩舎の調教でも好タイムを記録するなど、鼻出血の影響は感じられず、レースでも3番人気を集める。
&emsp;「外枠からどんなレースをするのだろうかと思っていましたが、津村明秀騎手が思い切った騎乗を見せてくれました」
&emsp;その京王杯スプリングC(G2)では果敢に先頭に立つと、後方から追い込んできたセフィロの追撃をアタマ差凌いでの勝利。休み明けとは思えない程に息もできあがっていたのは、陣営の管理のたまものであり、そして、この休養期間にワールズエンドも強くなっていた証と言える。
&emsp;次走は安田記念(G1)への出走を表明。同じコースながらも1ハロン延長かつ、更にメンバーは強くなるが、高見優也厩舎長はワールズエンドの成長力に期待を寄せる。
&emsp;「厩舎や陣営に大事に使ってもらったことが、ここに来ての本格化に繋がった感があります。まだまだ強くなる馬だと思いますし、安田記念(G1)でもどんなレースを見せてくれるか楽しみです」
&emsp;ワールズエンドは安田記念(G1)でも先手を奪ったのならば、その名の通りに「地の果て」まで逃げ切るようなレースを見せてもらいたい。
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<pubDate>Fri, 01 May 2026 15:00:00 GMT</pubDate>
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<title>ユニコーンＳ　Ｇ３</title>
<link>https://uma-furusato.com/winner_info/entry-68039.html</link>
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&emsp;2024年からは東京ダービー(Jpn1)のトライアルレースとなっているユニコーンS(G3)。中央所属馬にとってはダート三冠戦線に向けての重要なレースとなる中、ノーザンファーム生産のシルバーレシオが優勝して、東京ダービー(Jpn1)の優先出走権を手にした。
&emsp;育成を手掛けたのはノーザンファーム早来の小笠原博厩舎長。ルヴァンスレーヴ産駒としては、中央競馬で初めての重賞勝馬となったシルバーレシオであるが、小笠原博厩舎長もルヴァンスレーヴ産駒に接するのは、この3歳世代が初めてだった。
&emsp;「この世代にはもう一頭、ルヴァンスレーヴ産駒がいましたが、血統の先入観を抜きにしても、共に動きには堅さも感じられたので、やはりダート馬なのではと思いました」(小笠原博厩舎長)
&emsp;母シルバーレシオの祖母に当たるビーポジティブは、2002年のクイーン賞(G3)を優勝。その全姉となるトゥザヴィクトリーは、2001年のエリザベス女王杯(G1)を制しているが、全弟のサイレントディールは芝の重賞であるシンザン記念(G3)を勝利すると、その年にはダート重賞の武蔵野S(G3)も制している。
&emsp;そして、母シルバーポジーの全兄となるトリップは2012年のジャパンDダービー(Jpn1)で2着に入着。牝系は配合種牡馬の特徴も引き出しているが、シルバーレシオもまた、父のルヴァンスレーヴがダート適性を増幅させたとも言える。
&emsp;「1歳時は怪我で休んだ時期もありましたが、その後の調教は順調に進み、7月に函館でデビューできました。洋芝でどんなレースをするのか期待をしていましたが、時計が早い決着となったことや、2戦目での走りを見ても、やはりダート適性が高かったということなのでしょう」
&emsp;初勝利をあげた2歳未勝利戦(京都ダート1,800m)では、2着馬に9馬身差を付ける快勝劇。その後の3戦は勝ちきれないレースが続いたものの、全て掲示板内に入る、安定したレースを見せた。
&emsp;「初勝利の後もいいレースを見せてくれているとは思いました。ただ、まだ緩さも残っているのか、ゲートを出てからスピードに乗るのが遅く、結果的に後方のポジションからのレースが多くなっていました」
&emsp;ユニコーンS(G3)もまずますのスタートを切ったものの、重賞だけあって速い流れとなった中、後方からのレースとなる。たがそれは鞍上の岩田望来騎手が、馬のリズムを重視した走りをしたからであり、徐々にポジションを上げていくと、第4コーナーでは先行勢を射程圏内に置いていた。
&emsp;ゴール前では先に抜け出した、同じルヴァンスレーヴ産駒であるメルカントゥールとの叩き合いとなるも、クビ差交わし切ってのゴール。この結果はルヴァンスレーヴ産駒だけでなく、ノーザンファーム生産馬としてもワンツーフィニッシュとなった。
&emsp;「メンバー的にも相手はメルカントゥールだと思っていました。牧場では切れる脚を使えるイメージが無かっただけに、レースを使われながら強くなっているのでしょう」
&emsp;レース後、陣営は優先出走権を得た東京ダービー(Jpn1)への出走を表明。大井競馬場のダート2,000mの直線距離は385.8mとなっており、末脚を武器とするシルバーレシオにとっては、願っても無いコースとも言える。
&emsp;「ダートの2,000mは距離的にも合ってそうなイメージはある上に、末脚を使えるこの馬にとっては、いいレースできる条件だとも思います。メンバーも強くなりますが、まずは無事にレースを迎えてもらいたいです」
&emsp;昨年から今年にかけての2歳、3歳重賞やG1を無双するノーザンファーム生産馬であるが、地方ダート三冠でも、シルバーレシオがタイトルを奪取する。
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<pubDate>Fri, 01 May 2026 15:00:00 GMT</pubDate>
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<title>佐賀ヴィーナスＣ（ＧＤＪ）</title>
<link>https://uma-furusato.com/winner_info/entry-68106.html</link>
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&emsp;『グランダム・ジャパン(GDJ)2026』古馬春シーズンの第6戦「佐賀ヴィーナスC(佐賀)」は、高知からの遠征馬サノノエスポが優勝。道中は地元馬ソイジャガーと並ぶように先行してレースを引っ張り、直線入口で抜け出して先頭に。ゴール前で猛追してきたヴィーリヤ(兵庫)をクビ差抑え込み、デビューから31戦目、6歳にしてうれしい初重賞勝利を飾った。
&emsp;サノノエスポの生まれ故郷は、日高町の豊洋牧場。1980年の有馬記念優勝馬ホウヨウボーイの生産牧場として名を馳せた名門で、このGDJシリーズでは2019年のエーデルワイス賞(Jpn3)をコーラルツッキーが優勝。また今年の3歳シーズン・のじぎく賞をプリンセスデイジーが制するなど、コンスタントに活躍馬を送り出している。
&emsp;「近年、なぜか牝馬がよく走るんですよね」と笑うのは、豊洋牧場の古川英明さん。「サノノエスポの佐賀ヴィーナスCは自宅で見ていました。ゴール前で鋭く伸びてきた馬がいたので『残してくれ!』と思わず声が出ましたね(笑)。ようやく重賞を勝ってくれて、本当にうれしかったです」とゴールの瞬間を思いだす。
&emsp;サノノエスポの母シックファイターは、2003年のNHKマイルC(G1)優勝馬ウインクリューガーの半妹にあたる。同馬がG1制覇を遂げた翌年のセレクションセールで、古川さんの叔父が落札。競走馬としては2戦未勝利と結果を残せなかったが、その良血を買われて4歳で早々に繁殖入りした。「活躍馬がたくさん出ている血統なので、繁殖牝馬として期待が高かったです」と古川さんが言うように、その牝系は煌びやかだ。シックファイターの母インヴァイトはウインドインハーヘアの半姉で、近親にはディープインパクトの名前もある。3代母には英1000ギニー(G1)と仏オークス(G1)を制した名牝ハイクレアがいて、全世界に枝葉が広がる優秀な一族だ。「シックファイターの仔は気が強くてやんちゃな馬が多いのですが、サノノエスポは比較的おとなしい方でした。目立つ馬ではなかったですが、大きな怪我や病気もせず順調に育ってくれました」と牧場で過ごした時期を振り返る。
&emsp;2歳7月にJRAデビューしたサノノエスポは一貫してダート中距離を使われ、2歳時に1勝、3歳時に1勝、4歳時に1勝。ゆっくりとだが確実にクラスを上げていった。しかし3勝クラスの壁に当たって惨敗を繰り返すようになり、5歳秋に高知競馬へ移籍。6歳になるとGDJシリーズに照準をあわせ、地元のレジーナディンヴェルノ賞で2着と好走。名古屋へ遠征した若草賞土古記念は4着に敗れたが、今回の佐賀ヴィーナスC優勝で15ポイントを獲得。最終的にGDJ古馬春シーズンは総合第2位という結果に終わった。
&emsp;「これからも無事に競走生活を送り、元気に牧場へ帰ってきてくれることを願っています」と話す古川さん。牧場にはシックファイターの後継ぎとして8番仔のシックセーラー(父ゴールドシップ)が里帰りし、昨年はシャープアステカの牝馬、今年はシャープアステカの牡馬を出産。現2歳の牡馬(父サングレーザー)はサノノレーザーと命名され、ホッカイドウ競馬でまもなくデビュー予定だという。サノノエスポも近い将来、その優秀な血を次代へつなぐ大役を担うことになる。大きな勲章を持って里帰りすることができるか、GDJ古馬秋シーズンにも注目したい。
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<pubDate>Sat, 25 Apr 2026 15:00:00 GMT</pubDate>
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<title>皐月賞　Ｇ１</title>
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&emsp;ノーザンファーム早来の加我烈士厩舎長にとって、育成を手掛けた最初の世代となるロブチェンは、昨年のホープフルS(G1)を優勝。厩舎長としての初重賞制覇と初G1制覇を一気に叶えることとなった。
&emsp;ロブチェンは3歳初戦となる共同通信杯(G3)こそ3着に敗れたものの、ホープフルS(G1)と同条件となる皐月賞(G1)では1番人気の支持を集める。
&emsp;「共同通信杯(G3)はスタートが良すぎたばかりに、他の馬からマークされただけでなく、溜めを作れないレースともなりましたが、その経験は皐月賞(G1)で生かされるとも思っていました」と話すのは加我烈士厩舎長。ホープフルS(G1)は中団で脚を溜めての差し切り勝ちを決めていただけに、皐月賞(G1)でも同じようなレースを見せるのではと思っていたというが、ゲートが開くと、他の17頭を差し置いて、レースの主導権を握っていったのはロブチェンだった。
&emsp;「パドックを見ていても、前走より状態が良くなっていたのは明らかでした。ゆったりとした歩様からも、オンとオフの切り替えができる馬だと思えただけに、能力が発揮できる状態だと思っていました。ただ、ゲートが開いてから、まさか先手を奪って、そのまま逃げるとは思ってはいませんでした」
&emsp;ロブチェンは2歳11月のメイクデビュー京都(芝2,000m)では、逃げ切りを決めている。その時は重馬場もあって、勝ち時計は2分4秒5と遅くなったが、皐月賞(G1)の前半1,000mのラップは58秒9とよどみのない流れとなっていく。
&emsp;ただ、後半のラップは更に速くなっていた。ハロンごとのラップは全て11秒台となっており、結果として後半1,000mのラップは57秒6という加速ラップになっていた。
&emsp;「レースを見ていても心臓に悪かったです(笑)。ただ、そのラップを改めて見ると、よっぽどスタミナと心肺機能が高く無ければできない競馬だと思いました」
&emsp;逃げたロブチェンの後ろには、後続には共同通信杯(G3)で先着を許したリアライズシリウスがいただけでなく、京成杯(G3)を好時計で勝利したグリーンエナジーといった末脚勝負にかける馬たちが、虎視眈々と逆転を狙う。
&emsp;直線で並びかけたのは、このハイペースに食らいついていたリアライズシリウス。だが、そこで更にギアを上げた方のように、ロブチェンのスピードは衰えるどころか、もう一延びしてリアライズシリウスの追撃を振り切ってみせた。
&emsp;レース後にはその強さを称えて歓声を送るファンだけでなく、掲示板に表示された「レコード」の文字に気付いて、どよめくファンの声も聞かれた。「最も速い馬が勝つ」と言われている皐月賞(G1)において、まさにロブチェンは最も速い走りで、皐月賞馬となった。
&emsp;「結果的にはこの日の中山コースが前が止まらない馬場状態であり、それを見越した競馬をしてくれた、松山弘平騎手の好判断だったと思います」
&emsp;2023年のミックスセール当歳セッションの取引馬であるロブチェンだが、ホープフルS(G1)を制してセール初のG1馬となっただけでなく、クラシック優勝も第一号となっている。
&emsp;「ロブチェンの活躍によって、ミックスセールやその出身馬が、更に注目を集めてくれれば嬉しいですし、父のワールドプレミアも育成スタッフだった頃に騎乗していた馬だけに、この勝利で種牡馬としての価値が更に高まってくれたらいいですね」
&emsp;次走は二冠をかけて日本ダービー(G1)に出走するロブチェン。初めての距離に挑むロブチェンについて加我烈士厩舎長は、「ホープフルS(G1)を勝った時にも話したように、デビュー前から菊花賞(G1)向きの馬だと思ってきたので、距離に不安は感じていません。レコードを出した反動はあるかと思いますが、しっかりと疲れを取って、生涯最高の状態でレースに出て来てくれることを願っています」と二冠制覇への期待を語る。そう話した後に、「厩舎長となった初年度に、これほどの馬に関われたことに際して、関係者の皆さんには感謝しかありません。それだけにここまできたのなら、ロブチェンには次も頑張ってほしいです」とエールを送った。
&emsp;皐月賞(G1)とは違い、日本ダービー(G1)は運の強い馬が勝つレースとされている。日本ダービー(G1)当日は皐月賞(G1)優勝を中山競馬場で見届けた騎乗スタッフと共に、東京競馬場に応援に行くと話す加我烈士厩舎長。そのスタッフからの勝ち運と、そして加我烈士厩舎長からの声援を力に変えて、ロブチェンは二冠制覇へとひた走る。
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<pubDate>Sat, 18 Apr 2026 15:00:00 GMT</pubDate>
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