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ノーザンファーム繁殖牝馬セールが行われる

  • 2019年10月23日
  • ブエナビスタの半妹は6,200万円で落札
    ブエナビスタの半妹は6,200万円で落札
  • 最高価格を記録したプリメラビスタ
    最高価格を記録したプリメラビスタ
  • 受胎馬として最高価格を記録したアスティル
    受胎馬として最高価格を記録したアスティル
  • 高額3位コズミックショア
    高額3位コズミックショア
  • 午前中の展示から多くの購買者が足を運んだ
    午前中の展示から多くの購買者が足を運んだ

 ノーザンファーム繁殖牝馬セール(主催・ノーザンホースパーク)が10月22日、北海道苫小牧市のノーザンホースパークで行われた。受胎牝馬、未供用牝馬含めた空胎馬あわせて60頭(受胎馬41頭、空胎馬19頭)が上場され、57頭(受胎馬38頭、空胎馬19頭)が売却され、総額4億8,170万円(税別)を売り上げた。

 平均価格は受胎馬が約830万円で、空胎馬が136万円。未供用馬は1,013万円で、全体では845万円だった。

 比較展示は普段は馬術競技などに使われている同パークの馬場を使用し、受胎牝馬と空胎馬を異なるエリアで、せりは正午からスタート。

 最高価格は、ブエナビスタ(年度代表馬)ジョワドヴィーヴル(最優秀2歳牝馬)の半妹で未供用馬プリメラビスタ(4歳、父オルフェーヴル)の6,200万円。2歳10月のデビュー戦では2番人気に支持された素質馬で、通算競走成績は13戦2勝(東海2勝含む)だったものの、その血統背景と好馬体から評判となり、1,000万円からスタートしたせりは100万円単位の激しい争奪戦となった。結果、前述の価格でケイアイファームが落札した。

 高額2位はロードカナロアを受胎しているアスティル(5歳、父ステイゴールド)。こちらは半姉にハープスター(最優秀3歳牝馬)がいる血統。祖母のベガは1993年の最優秀3歳牝馬で、ダービー馬アドマイヤベガの母というファミリーだ。こちらは2,000万円からスタートし、複数のバイヤーによる100万円単位の、長く激しいせりの末に江馬由将氏が3,700万円で落札している。

 高額3位はドゥラメンテ受胎の米国産馬コズミックショア(9歳)。22戦1勝ながらも2着4回3着2回で、祖母のメアリーデラニーが米マディソンS(G2)優勝という血統。2歳9月のデビュー戦を快勝し、紅梅Sは後方から追い込んでレッドオーヴァルからコンマ6秒差の4着という成績だった。この馬も1,000万円からスタートし、100万円単位せり上がり、(株)西山牧場が2,400万円で落札している。

 セール終了後、ノーザンファームの吉田俊介氏は「初めての試みということで、手探りの部分も多かったですが、たくさんの購買者登録と、多くの購買をいただき感謝しています」と話し、最高価格を記録したプリメラビスタに関しては「自分たちが大切にしてきた血統ですが、どれくらいに評価されるのかという意味でも楽しみでした。たくさんの方に競っていただき、高く評価いただき感謝しています」と延べ「次年度以降も、同規模程度の市場を開催していきたい」と総括した。