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グランシャリオ門別スプリントはメイショウアイアンがレコード勝ち

  • 2019年07月08日
  • ドロドロの不良馬場の中、熾烈を極める直線の攻防
    ドロドロの不良馬場の中、熾烈を極める直線の攻防
  • 外から猛追したメイショウアイアンが地元重賞初勝利
    外から猛追したメイショウアイアンが地元重賞初勝利
  • 年齢を感じさせない充実振り
    年齢を感じさせない充実振り
  • 落合騎手は待望の重賞初勝利となった
    落合騎手は待望の重賞初勝利となった
  • 表彰式での関係者の皆さん
    表彰式での関係者の皆さん

 7月4日、門別競馬場ではスーパースプリントシリーズ(SSS)トライアル第5弾となる第5回グランシャリオ門別スプリント(H3)【ミッキーアイル賞】が距離1000mで行われた。

 4歳から9歳まで、12頭のスピード自慢が顔を揃えた。

 2.2倍の一番人気は、地方短距離重賞に活路を求め、前走からホッカイドウ競馬に移籍してきたショコラブラン。中央所属時代は京葉ステークスなど1400m以下のダートレースを6勝したオープン馬であり、ここは力の差を見せつけたい。4.4倍の2番人気も、中央競馬からの移籍組となるタイセイプライド。移籍初戦を快勝し、ここを目標に調整されてきた。4.6倍の3番人気は最年長の9歳馬、メイショウアイアン。昨シーズンからホッカイドウ競馬に移籍すると、遠征した盛岡の絆Cで重賞初勝利。前走北海道スプリントC(Jpn3)では中央勢相手に2着と意地を見せていた。

 “蝦夷梅雨”の影響か、昼過ぎから降り出した雨は強くなったり弱くなったりを繰り返し、1レース時稍重だった馬場状態は不良へと変わっていた。スタートが勝敗の鍵を握るスプリント戦。しかし馬場状態が影響したのか激しい先行争いにはならず、押してトルシュローズが先頭に立った。フジノパンサー、ナリユキマカセ、ショコラブランらが後を追い、縦長の展開で直線を向いた。逃げるトルシュローズをフジノパンサーが競り落とし、外からショコラブラン、内には昨年の覇者カツゲキライデンが忍び寄ってくる。ゴール板手前でショコラブランが抜けたと思われたその時、外からメイショウアイアンが末脚を伸ばし、2頭並んでゴール。クビ差でメイショウアイアンが地元初重賞制覇を果たした。勝ち時計58.6(曇・不良)はレコードタイム。2着にショコラブラン、1/2馬身差の3着は8番人気のタイセイエクレールという結果だった。

 最年長のメイショウアイアンを勝利に導いたのは、昨年騎手デビューした新人、21歳の落合玄太騎手。これが重賞初勝利となった。「普段の攻め馬からレースまで乗せてもらっていて、苦労することもあったけど、この勝利は素直に嬉しいです」と笑顔で話した。

 管理する田中淳司調教師は「玄太で勝てたことがなにより嬉しい」と、まずは重賞初勝利を飾った愛弟子を祝福。「内枠になってしまいましたが、スタートも上手で良い位置に付けられたんじゃないかな。馬も9歳馬ながら充実していますし、騎手も指示通り乗ってくれた結果です」。次走に関しては盛岡競馬場で行われる中央交流競走、クラスターC(Jpn3)挑戦を明言した。

 メイショウアイアンは父マヤノトップガン、母デヒアバーズ、母の父デヒアという血統の9歳牡馬で、生産は新ひだか町静内の藤沢牧場。中央所属時はダートの短距離路線で準オープンまで上り詰め、8歳となった昨シーズンからホッカイドウ競馬へ移籍していた。移籍後は重賞6戦を消化し、1着2回、2着3回と年齢を感じさせない安定した成績を残している。通算成績は47戦8勝。