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ヒダカソウCはクオリティスタートが5回目の重賞挑戦で待望の初勝利

  • 2019年06月25日
  • 人気馬3頭の叩き合いとなった直線
    人気馬3頭の叩き合いとなった直線
  • アタマ差でクオリティスタートが勝利をもぎ取った
    アタマ差でクオリティスタートが勝利をもぎ取った
  • 5回目の重賞挑戦で待望の初勝利を飾った
    5回目の重賞挑戦で待望の初勝利を飾った
  • 口取り写真
    口取り写真
  • 表彰式での関係者のみなさん
    表彰式での関係者のみなさん

 ホッカイドウ競馬では6月20日、牝馬による重賞レースAIR DO賞第5回ヒダカソウC(H2)【マジェスティックウォリアー賞】が門別競馬場内回り1600mで行われた。

 8月のブリーダーズゴールドC(Jpn3)を目指す4歳から7歳までの牝馬たち10頭によって争われた。

 1.7倍の1番人気は、2歳時エーデルワイス賞(Jpn3)2着、川崎のローレル賞を制し、昨年の同レース2着のアップトゥユー。4.1倍の2番人気はオフシーズン南関東に移籍し、2連勝をあげてブラッシュアップしたクオリティスタート。7.1倍の3番人気はブロッサムC、川崎のロジータ記念など重賞3勝馬のクロスウィンドと、実績上位馬が人気を集めた。

 レースは、揃ったスタートから6番人気のスターレーン、人気のアップトゥユーの2頭が並んで先頭へ、2番手集団はシンデレラマキ、道営記念馬タイムビヨンド、昨年の覇者ディナスティーア、ムチを入れながらペイシャガンセが虎視眈々と追走していった。向こう正面で3番人気のクロスウィンドが大きく遅れ、離れた最後方へ下がっていく。4コーナー、アップトゥユーが満を持してラストスパート。連れてディナスティーア、クオリティスタートも食らいついていく。3頭の叩き合いとなったが、挟まれたアップトゥユーはやや後退、内クオリティスタート、外ディナスティーアが並んでゴールした。軍配はアタマ差、クオリティスタートに上がった。勝ち時計1:43:0(曇・良)2着にディナスティーア、1馬身差の3着はアップトゥユーだった。

 昨年のノースクイーンC以来のコンビとなった宮崎光行騎手。前回と比べ物にならない程馬の状態が良かったと振り返る。「この調子の良さなら勝負になるかも、と期待してレースに臨めました。内に入れたらしっかりハミを取って、手応えが良すぎて外に出れなかったことが誤算と言えば誤算で、抜け出すのにちょっと戸惑ってましたね。それでも強い競馬をしてくれました」。

 管理する角川秀樹調教師は「早くからこのレースを目標に調整をしてきて、好調のピークを持ってこれたのが勝因ですかね。4コーナーでの手応えは抜群でしたし、人気のアップトゥユーがスムーズにハナを取れなかったこともこの馬には有利になったと思います。次走はノースクイーンCを予定、今の状態をキープできれば良い競馬ができると思います」と話してくれた。

 クオリティスタートは父ダノンシャンティ、母グッドゲーム、母の父Fly Till Dawnという血統の5歳牝馬。生産はオジュウチョウサンやビービーガルダンなどを生産した平取町の坂東牧場。JRAデビューから3歳秋にホッカイドウ競馬へ移籍。2連勝でJRAへ戻ったが、勝ち星に恵まれず昨シーズン再びホッカイドウ競馬に戻ってきた。5歳になった今年はシーズンオフに南関東へ期間限定移籍。4戦2勝2着1回という成績でこのレースを目標に帰厩、5回目の重賞挑戦で初戴冠となった。通算成績は29戦11勝。