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赤レンガ記念はスーパーステションが大差で勝利

  • 2019年05月24日
  • 圧倒的な強さを見せるスーパーステション
    圧倒的な強さを見せるスーパーステション
  • 重賞10勝目のゴールに飛び込んだ
    重賞10勝目のゴールに飛び込んだ
  • 飄々と周回する王者
    飄々と周回する王者
  • 口取り写真
    口取り写真
  • 表彰式はスタンド内で行われた
    表彰式はスタンド内で行われた

 5月21日、門別競馬場では伝統の一戦、楽天競馬杯第56回赤レンガ記念(H3)【マインドユアビスケッツ賞】が行われ、5歳から8歳までの古馬6頭がダート2000mの舞台で競い合った。

 1番人気に支持されたのは、他馬を寄せ付けない圧倒的な強さで連勝を重ねるスーパーステション。単勝オッズは1.0倍と、もはや敵なし。2番人気は、自己条件戦を使いながら力をつけてきたモズオトコマエで9.5倍。スーパーステションとの対決は2回目ということもあり、未知の魅力が人気を集めた。16.9倍の3番人気は古豪ドラゴンエアル。8歳になった今年も衰えは見られず、安定した実績からも信頼は厚い。

 1日中降り続いた土砂降りの雨はレース直前に上がったものの、馬場状態は不良のコンディション。この馬場が吉と出るか凶と出るか、それぞれの思惑が交錯する中、4コーナーポケット地点からスタートした。スーパーステションが先頭に立ち、バスタータイプがプレッシャーをかけるようにすぐ外をマーク。ドラゴンエアル、モズオトコマエ、ステージインパクトが前を見ながら中団を形成、離れた最後方にクラキングスという体勢で向こう正面へ。3コーナーに差し掛かり一気に後方を突き放しにかかるスーパーステションに、ドラゴンエアル、ステージインパクト、モズオトコマエが食らいつく。しかし、直線を向いた時には1頭別次元の競馬で悠々とゴール板を駆け抜けた。2着馬との着差は「大差」勝ち時計は2:04:1(曇・不良)。熾烈を極めた2着馬争いはステージインパクトに軍配があがり、3馬身差の3着にモズオトコマエという結果だった。

 スーパーステションとのコンビで重賞10勝目を大差勝ちで飾った阿部龍騎手は「今日も強かったですね。馬のリズムを優先した結果先頭に立っていたという感じで、特に意識はしていませんでした。気合いを付けたらグッとハミを噛んで自分から動いていきましたし、乗っていて気持ちが良かったです」とパートナーを賞賛した。

 次走は大井の帝王賞(Jpn1)を視野に入れているという角川秀樹調教師は「今日は不安らしい不安もなく、強いて言えば馬場くらいかなと思っていましたが、スタートも良かったし問題なかったですね。昨年末東京大賞典(G1)を使って6着という結果で、中央の馬相手でも引けは取らないなと感じました。他場でもこの馬の能力を発揮してほしいですね」と、Jpn1制覇に意欲を見せた。

 スーパーステションは、父カネヒキリ、母ワイルドイマージュ、その父ワイルドラッシュという血統の5歳牡馬。生産は新ひだか町静内にあるグランド牧場のオーナーブリーディングホース。3歳時に王冠賞、岩手のダービーグランプリを優勝。4歳時に地元重賞全制覇を達成し、5歳となった今年はホッカイドウ競馬の代表として、全国に向けその名を轟かせていくだろう。