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サトノクラウンがスタッドイン

  • 2018年12月03日
  • 種牡馬生活に入るサトノクラウン
    種牡馬生活に入るサトノクラウン
  • 元気な姿でスタッドインした
    元気な姿でスタッドインした
  • 凛とした姿で周囲を見回す余裕も
    凛とした姿で周囲を見回す余裕も

 12月1日午前7時過ぎ、安平町早来源武にある社台スタリオンステーションに、来年から種牡馬として新たに供用されるサトノクラウンが、元気な姿でスタッドインした。

 サトノクラウンは、父マルジュ、母ジョコンダⅡ、母の父ロッシーニという血統の牡6歳の黒鹿毛。安平町のノーザンファームの生産馬で、全姉には2011年のチヴァリーパークS(G1)を制覇したライトニングパールがいる。2013年のセレクトセール1歳セッションにおいて、60,900,000円(税込)で里見治氏によって購買された市場取引馬となる。

 サトノクラウンの競走成績は20戦7勝。里見治氏(後に(株)サトミホースカンパニーに名義変更)の所有馬、美浦の堀宣行厩舎の管理馬として2014年10月のメイクデビュー東京でデビュー。見事、デビュー勝ちを収めると、続く2014年11月の東京スポーツ杯2歳S(G3)を連勝し、重賞初制覇を飾った。3歳初戦となった2015年の弥生賞(G2)で3連勝を達成。日本ダービー(G1)は同厩舎所属のドゥラメンテから0.3秒差の3着に入った。古馬になり2016年の京都記念(G2)に優勝。12月の香港ヴァーズ(G1)でBCターフ(G1)勝ち馬のハイランドリールらを破ってG1初制覇を成し遂げた。

 2017年は京都記念(G2)を連覇。宝塚記念(G1)ではゴールドアクター、ミッキークイーン、キタサンブラックなどを一蹴して国内G1初制覇を果たした。極悪馬場となった天皇賞(秋)(G1)ではキタサンブラックと首差2着の死闘を演じた。今年11月のジャパンC(G1)がラストランとなった。11月30日付でJRAの競走馬登録を抹消し、種牡馬入りが発表された。

 社台スタリオンステーション事務局は「2歳のデビューから3連勝。東京スポーツ杯2歳S(G3)で手綱を取ったライアン・ムーア騎手が、『この世代で一番強いのでは』と言ったように、その後の海外でのG1制覇、そして宝塚記念(G1)制覇とトップレベルで長く活躍してくれました。負けはしましたが、不良馬場の天皇賞(秋)(G1)でキタサンブラックにただ一頭くらい付いていった姿がとても印象に残っています。仕上がりが早く、スピードがあり、道悪もこなすという万能型でした。見ての通りの好馬体で、サンデーサイレンス系の血が入っていないので、繁殖牝馬所有者の皆様にとっても興味を引く種牡馬だと思います。おかげさまでシンジケートも株数以上の加入申し込みをいただき、うれしい限りです。しっかり身体のケアをして来年に備えたいです」と話した。種付料は決定次第発表される。