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フローラルCはスズカユースが重賞初制覇

  • 2018年10月08日
  • ほぼ横一線の1周目スタンド前
    ほぼ横一線の1周目スタンド前
  • スズカユースが抜け出し、重賞初勝利
    スズカユースが抜け出し、重賞初勝利
  • 笑顔を交わす岩橋騎手と田中調教師
    笑顔を交わす岩橋騎手と田中調教師
  • 3年振りのデイタイム重賞開催となった
    3年振りのデイタイム重賞開催となった
  • 表彰を受ける関係者のみなさん
    表彰を受ける関係者のみなさん

 9月26日、門別競馬場では2歳牝馬重賞、UHB杯第18回フローラルカップ(H3)【バゴ賞】がダート内回り1600mで行われた。

 9月6日に発生した北海道胆振東部地震の影響で7日間の開催中止を経て再開されたホッカイドウ競馬。当日は電力状況を鑑みて昼間開催となり、同レースもマイル戦に距離短縮された2015年以来となる、デイタイムで行われた。

 1番人気は3連勝中のタイムパラドックス産駒、タイムゴールド。2番人気はオープン戦を2着し、JRAクローバー賞にも出走した(6着)スズカコーズウェイ産駒のスズカユース。3番人気は、フレッシュチャレンジ競走を大差勝ち、1番人気で臨んだフルールCは5着と、巻き返しを計りたいサウスヴィグラス産駒のスティールティアラだった。

 平日の夕方にも関わらず、再開を待ちわびた多くの来場者に見守られながらレースはスタート。人気のスティールティアラ、シェリーアモールが飛び出し、外からユニバーサルレディ、スズカユース、グレイアンジェラ、クリスマスベル、タイムゴールドらが差のない先頭集団を形成した。逃げる9番人気のシェリーアモールを捕えにかかるスティールティアラ。馬体を併せて2頭の叩き合いがしばらく続いたが、外から一気にスズカユースがスパート。内の2頭を抜き去ったところがゴールだった。勝ち時計は1:46:4(晴・良)1/2馬身差の2着にスティールティアラ、1馬身1/2差の3着はシェリーアモールが粘り込み、1番人気のタイムゴールドは4着という結果だった。

 スズカユースに騎乗した岩橋勇二騎手は「馴致からずっとこの馬に乗せてもらっていて、一歩一歩成長していくのを背中で感じられるのがホッカイドウ競馬の醍醐味。今日は最高の形で成長の証を得られたので嬉しいです。前走札幌競馬場の芝1500を経験してスタミナが付き、最後はちょっとフワフワしたけど頑張ってくれました」と頰を緩ませた。

 管理する田中淳司調教師は「今日は内が重くて、どこかで外に出して欲しいと思いながら見ていましたが、最後は外から伸びてきましたね。このくらいの距離が向いていると思うので、目標は川崎のローレル賞。その前にひと叩きするかどうかは馬の状態を見て決めたいですし、全国で戦える馬になって欲しいです」。

 スズカユースは、父スズカコーズウェイ、母ユメザンマイ、その父フジキセキという血統の2歳牝馬。新ひだか町グランド牧場の生産馬で、北海道サマーセールにおいて1,242万円(税込)で落札された。父スズカコーズウェイにとって3世代目の産駒となり、ホッカイドウ競馬でもお馴染みバンドオンザランにつづく2頭目の重賞勝ち馬となった。