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フルールCはアークヴィグラスが好位から抜け出し重賞初制覇

  • 2018年08月20日
  • 直線、抜け出したアークヴィグラス
    直線、抜け出したアークヴィグラス
  • サウスヴィグラス産駒アークヴィグラスが重賞初勝利を飾った
    サウスヴィグラス産駒アークヴィグラスが重賞初勝利を飾った
  • 関係者に迎えられる勝ち馬
    関係者に迎えられる勝ち馬
  • 嬉しい口取り写真
    嬉しい口取り写真
  • 表彰を受ける関係者の皆さん
    表彰を受ける関係者の皆さん

 8月16日、門別競馬場では、ふたつの牝馬重賞が組まれ賑わいを見せた。

 交流重賞ブリーダーズGC(Jpn3)のあとに行われた2歳牝馬によるスプリント戦、ソメスサドル杯第5回フルールカップ(H3)【フェノーメノ賞】は、ダ1000mを舞台にキャリア1~5戦の9頭がエントリーした。

 1番人気は、サウスヴィグラス産駒のスティールティアラで2.1倍。2番人気は、スマートボーイ産駒のグレイアンジェラで4.6倍。3番人気は、ディープブリランテ産駒のパレスラブリーで6.4倍と、いずれも角川厩舎のフレッシュチャレンジ競走を勝ち上がったばかりの3頭が人気となった。

 降り続いていた強い雨はメイン前に上がったが、馬場は不良のまま。強風にさらされ、スタート直後は向かい風になるコンディションの中、揃ったスタートを決めた。ハッピーエマーブル、アークヴィグラス、スティールティアラ、パレスラブリーが先団を形成し、そのまま4コーナーを回った。直線を向くとアークヴィグラスが先に抜け出しを図り、内からパレスラブリー、外からスティールティアラが追いすがるも届かず、6番人気のアークヴィグラスが重賞初勝利を飾った。勝ち時計は1:01:0(曇・不良)。2馬身差の2着はパレスラブリー、3/4馬身差の3着にはメンバー中最速の脚で追い込んだグレイアンジェラが入線した。

 鞍上の石川倭騎手は「前走同様に良い状態でレースに臨めました。スタートは内と外が速かったので控えるかたちになりましたが、4コーナーでの手応えも良く、終始落ち着いてレースできましたね。あと1ハロン距離が伸びても問題なさそうですし、また大きいところを狙って行きたいです」と爽やかな笑顔を見せた。

 管理する小野望調教師は「日高のせりでオーナーと一緒に見付けた馬で、ここまで強くなってくれて嬉しいですね。牝馬らしい、繊細な部分があって強く攻められないところもあるんですが、今日は根性を見せてくれましたね。次走はリリーC(8/30)を予定しています」と今後のプランを語った。

 アークヴィグラスは父サウスヴィグラス、母キセキノショウリ、母の父フジキセキという血統の2歳牝馬。生産は新冠町の村上牧場。5/31のフレッシュチャレンジ競走を快勝し、続く栄冠賞は5着。4戦目で重賞初勝利となった。