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ビッグレッドファームにダノンバラードが新入厩

  • 2018年08月13日
  • ビッグレッドファームに入厩したダノンバラード
    ビッグレッドファームに入厩したダノンバラード
  • 新たな環境にもすっかり慣れた様子
    新たな環境にもすっかり慣れた様子
  • 現役時代はオルフェーヴルらと鎬を削った
    現役時代はオルフェーヴルらと鎬を削った

 7月27日朝、新冠町万世にあるビッグレッドファームに、来年から再び日本で種牡馬生活を送るダノンバラードが新入厩した。

 ダノンバラードは父ディープインパクト、母レディバラード、母の父アンブライドルドという血統。牡10歳の黒鹿毛で、新ひだか町三石にあるケイアイファーム生産馬。母は2002年のTCK女王盃(G3)、2001年のクイーン賞(G3)優勝馬で、いとこに2010年のダイオライト記念(Jpn2)に優勝したフサイチセブン、一族には、2017年のジャパンC(G1)優勝馬シュヴァルグラン、2017年のドバイターフ(G1)、2016年の秋華賞(G1)優勝のヴィブロス、2013年、2014年のヴィクトリアマイル(G1)連覇のヴィルシーナ、2010年のNHKマイルC(G1)レコード勝ちのダノンシャンティ、2015年、2016年のJBCLクラシック(Jpn1)連覇のホワイトフーガなどがいる。

 ダノンバラードの競走成績は26戦5勝。(株)ダノックスの所有馬、栗東の池江泰郎厩舎(のちに池江泰寿厩舎)の管理馬として2010年10月のメイクデビュー京都で一番人気に応えてデビュー勝ち。同年12月のラジオNIKKEI杯2歳S(G3)で重賞初勝利を飾った。東日本大震災の影響により東京競馬場で行われた皐月賞(G1)はオルフェーヴルの3着に健闘。2013年のAJCC(G2)で約2年ぶりの重賞制覇を成し遂げた。

 引退後の2015年に浦河町荻伏の日高スタリオンステーションで種牡馬入り。日高スタリオンの閉鎖が決まった同年12月からは新ひだか町静内目名のレックススタッドで繋養された。2シーズンの供用を終えた2016年8月にトルコ人オーナーが購買しイタリアへ輸出。2018年はイギリスで種牡馬生活を送っていた。

 日本では今年、2歳初年度産駒がデビュー。5月22日にホッカイドウ競馬でウィンターフェルがデビュー勝ちを収めると、5月31日には同じくホッカイドウ競馬でナイママが大差でデビュー勝ち。2頭は7月24日のターフチャレンジ競走Ⅰにおいてウィンターフェルが優勝、ナイママが2着とワンツーフィニッシュを決めた。また、7月1日には中央競馬でガイセンがメイクデビュー福島でデビュー勝ち。続く函館2歳S(G3)でも6着になった。さらに8月11日に札幌競馬場にて行われたコスモス賞で、ナイママが中央勢を撫で切って9月1日の札幌2歳S(G3)への出走権を獲得。その勢いはとどまるところを知らない。

 数少ない産駒の活躍により、ナイママを所有するビッグレッドファームが買い戻しを申し入れ日本復帰が決定。来年から3年ぶりに日本で種牡馬生活を送ることになった。一度日本で供用され、海外へ輸出された種牡馬が逆輸入の形で復帰するのは非常にまれなケース。日本での種付け頭数は1年目が41頭、2年目が12頭だったが、来年はかなりの増加が予想される。