馬産地ニュース

JBBAが第1回担い手研修

  • 2018年07月02日
  • 全5回を予定している平成30年度担い手研修
    全5回を予定している平成30年度担い手研修
  • ホワイトボードを使って説明する齋藤美晴参与
    ホワイトボードを使って説明する齋藤美晴参与
  • 鍋谷博敏弁護士は多数の軽種馬取引のトラブルを扱ってきた
    鍋谷博敏弁護士は多数の軽種馬取引のトラブルを扱ってきた

 6月29日夜、公益社団法人日本軽種馬協会(河野洋平会長理事、以下JBBA)は、新ひだか町静内本町にある日高生産連ビル3階会議室において、「第1回担い手研修~軽種馬生産の担い手を対象とした経営支援に係る研修~」を開催した。

 この研修は平成30年度軽種馬経営高度化指導研修事業として実施。軽種馬生産育成牧場の円滑な経営に必要な知識の習得と、参加者間の意見交換にて経営者としての意識を醸成するとともに、地域での支援体制の強化を目指すことを目的とし、経営継承者および後継者、軽種馬生産の担い手を支援する自治体、農協等の職員を対象にしている。

 担い手研修は年5回を予定しており、第1回のこの日は、日高や胆振の牧場関係者や後継者、行政や農協の職員など約60人が参加。講師として公益社団法人中央畜産会経営支援部の齋藤美晴参与と赤坂西法律事務所の鍋谷博敏弁護士の二人が、アドバイザーとして琉球大学農学部の杉村泰彦准教授と酪農学園大学農食環境学群の小糸健太郎教授の二人が出席した。

 研修開催にあたり主催者を代表してJBBA生産対策部の渡邉孝徳部長は、平成30年から5年間の延長が決まった競走馬生産振興事業のひとつである軽種馬経営高度化指導研修事業に触れ「この研修で経営者として必要な知識、考え方などを習得し、経営者としてのバランス感覚、心構えなどを養ってほしいと考えています。牧場経営者としては軽種馬の管理学や栄養学なども必要とは思いますが、この研修をきっかけに、経営についても目を向けてほしいと思います。生産界は担い手不足、人材不足が問題となっていますが、若い皆様方が活躍されてこの業界を盛り立てていただければと祈っております」と挨拶した。

 「軽種馬経営の財務管理パート1 ・決算書の見方を考えてみよう」を演題に講演した齋藤参与は、経営マネジメントのサイクル、決算書の作成の大切さ、損益計算の考え方、個人経営と法人経営の違いなどを説明。「軽種馬取引に係る契約」を演題に講演した鍋谷弁護士は、軽種馬取引における数々のトラブルを例にとり、売買契約書の必要性、契約内容の詳細、トラブルを回避する契約書の項目事項などをアドバイスした。