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ヒダカソウCは6歳牝馬ディナスティーアが重賞初制覇

  • 2018年06月22日
  • 泥んこ馬場も臆せず駆け抜けて行く牝馬たち
    泥んこ馬場も臆せず駆け抜けて行く牝馬たち
  • 人馬共に初重賞制覇となったディナスティーアと山本騎手
    人馬共に初重賞制覇となったディナスティーアと山本騎手
  • 厩舎スタッフと握手を交わす
    厩舎スタッフと握手を交わす
  • 笑顔が弾ける口取り写真
    笑顔が弾ける口取り写真
  • プレゼンターのAIR DOスタッフと関係者の皆さん
    プレゼンターのAIR DOスタッフと関係者の皆さん

 ホッカイドウ競馬では6月21日、牝馬による重賞レースAIR DO賞第4回ヒダカソウカップ(H3)【マジェスティックウォリアー賞】が門別競馬場内回り1600mで行われた。

 8月のブリーダーズゴールドカップ(Jpn3)を目指す4歳から6歳までのホッカイドウ競馬所属の牝馬たち11頭によって争われた。

 1番人気は、地元門別をはじめ笠松、名古屋、水沢で重賞8勝を挙げている6歳馬、ジュエルクイーンで1.7倍。4.5倍の2番人気は今季からホッカイドウ競馬に移籍し、三連勝中の4歳馬、クオリティスタート。3番人気はホッカイドウデビューから川崎のローレル賞を制し、3歳時は南関東で活躍していたアップトゥユーで6.6倍だった。

 昨晩から降り続いた雨はレース前に上がったものの馬場は回復せず、水の浮いた不良馬場でのスタート。アップトゥユーがやや煽り気味のスタートとなったがすぐ立て直し、内からハヴアナイスディ、アップトゥユー、外からフィネスが3頭並んで先行争い、その直後にヤマミダンス、ジュエルクイーンがつづいた。ペースを握っていたハヴアナイスディが3コーナーでアップトゥユーに先頭を譲ると、外からジュエルクイーンも進出を開始、しかし、その2頭の間を割って4番人気のディナスティーアがメンバー中最速の上がりで突き抜け、重賞初勝利。勝ち時計は1:43:4(曇・不良)3馬身差の2着にアップトゥユー、3/4馬身差の3着にジュエルクイーンという結果だった。

 デビュー4年目となる山本咲希到騎手にとっても嬉しい重賞初勝利。表彰式でのインタビューでは「これだけの馬に乗せてもらうというチャンスをいただき、そして結果を出せてホッとしました」と頬を緩ませた。「初めてのマイル戦でしたが、この馬のレースが出来れば大丈夫と終始自信を持って乗れました。ゲートも我慢してスムーズに出てくれましたし、馬の後ろに付けて手応えも最後まで余裕がありました。まだまだ大きいところを狙えると思いますし、これからもしっかり調教をつけていきたいです」と、自厩舎での重賞初勝利に喜びを噛み締めた。

 管理する松本隆宏調教師は「レース前に内々をつくようにと指示を出して、その通りに乗ってくれましたね。直線で前が開いたときは手応えも良さそうだったし、これはイケる!と力が入りました。1戦1戦力を付けている印象で、この距離をクリアしてくれたし、次走は7月18日のノースクイーンC(ダ1800)を目標にしていきます」と話してくれた。

 ディナスティーアは日高町・下河辺牧場のオーナーブリーディングホース。父ダイワメジャー、母フィリス、母の父アフリートという血統の6歳牝馬。近親に2009年のローズS(G2)秋華賞(G1)2着のブロードストリートなど、牝馬に活躍馬が多い血統馬だ。