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赤レンガ記念はスーパーステションが逃げ切り勝ち

  • 2018年05月29日
  • 直線、後続を突き放すスーパーステション
    直線、後続を突き放すスーパーステション
  • 並み居る古豪を封じ込め逃げ切り勝ち
    並み居る古豪を封じ込め逃げ切り勝ち
  • スタッフと言葉を交わす阿部騎手
    スタッフと言葉を交わす阿部騎手
  • 2000m走り終えても元気一杯のスーパーステション
    2000m走り終えても元気一杯のスーパーステション
  • 表彰式での関係者のみなさん
    表彰式での関係者のみなさん

 5月23日、門別競馬場では伝統の一戦、北海道命名150年記念・楽天競馬杯第55回赤レンガ記念(H3)【ホッコータルマエ賞】が行われ、7歳から4歳までの古馬7頭がダート2000mの舞台で競い合った。

 1番人気に推されたのは、前走コスモバルク記念で勝ったスーパーステションをクビ差まで追い詰めたドラゴンエアル。状態は上昇の一途を辿っており、ここは逆転のチャンスだ。2番人気はホッカイドウ競馬の雄、オヤコダカ。主戦の石川倭騎手が落馬負傷のため松井伸也騎手に乗り替わり、巻き返しを図る。コスモバルク記念の勝ち馬スーパーステションは、前走同様3番人気。気負うことなく自分のレースができそうだ。

 レースは4コーナーポケット地点からスタート。最内ドラゴンエアルが飛び出したもののスーパーステションに先手を譲り、オヤコダカはその直後、メジャーシップ、ドラゴンエアルが先頭集団を形成。後方集団との差を広げながらスーパーステションがレースを引っ張るコスモバルク記念と同じ展開となった。向こう正面でオヤコダカがスーパーステションに接近、いつもなら並ぶ間も無く抜き去るパターンだが、なかなか差が縮まらない。直線を向き、加速したスーパーステションを追いかける馬はなく、4馬身差の圧勝で赤レンガ記念のゴールを駆け抜けた。勝ち時計2:09:1(曇・良)。2着はドラゴンエアルが入り、そこから2馬身差の3着は昨年の道営記念馬ステージインパクト。メンバー中上がり最速の脚で追い込み、意地を見せた。オヤコダカは4着という結果だった。

 スーパーステションとのコンビで今季重賞2勝目となった阿部龍騎手は「2000mの長距離戦でしたし、序盤からカーっとならないように気をつけました。先頭に立ってから向こう正面くらいまでは遊んでいるような感じで力を抜いて走り、3コーナーで気合をつけるとしっかりハミを取り、走りが変わったので安心して乗っていられましたね。段々オンオフの切り替えが上手になってきて、心身ともに成長を感じます。これからもっともっと強い走りができそうです」と話し、成長を続けるパートナーに信頼を寄せていた。

 管理する角川秀樹調教師は「前走よりマークはそれなりにキツかっただろうけど、それでも粘り切れるんだから強くなったなと思います。2000mで強い勝ち方をしてくれたので、今年の最終目標は道営記念になるでしょうし、中間はそこに向けてしっかりコンディションを整え、実績を積んでいきたいですね」と、既に秋の大一番を見据えていた。

 スーパーステションは、父カネヒキリ、母ワイルドイマージュ、その父ワイルドラッシュという血統の4歳牡馬。生産は新ひだか町静内にあるグランド牧場のオーナーブリーディングホース。3歳時に王冠賞、岩手のダービーグランプリを優勝。4歳となった今年はコスモバルク記念につづき重賞二連勝と、円熟期を迎えている。