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フルールCはボーダレスガールが重賞初制覇

  • 2017年08月30日
  • 直線、鋭く伸びるボーダレスガール
    直線、鋭く伸びるボーダレスガール
  • 母、姉に続く重賞制覇を成し遂げた
    母、姉に続く重賞制覇を成し遂げた
  • スタッフから暖かく迎えられる
    スタッフから暖かく迎えられる
  • 喜びの口取り写真
    喜びの口取り写真
  • 副賞のソメスサドル製品が贈呈された
    副賞のソメスサドル製品が贈呈された

 8月17日、門別競馬場では、ふたつの牝馬重賞が組まれ賑わいを見せた。

 交流重賞ブリーダーズゴールドカップ(Jpn3)のあとに行われた2歳牝馬によるスプリント戦、ソメスサドル杯第4回フルールカップ(H3)【フェノーメノ賞】は、ダ1000mを舞台にキャリア1~4戦の11頭がエントリーした。

 1番人気は、今回と同距離のアタックチャレンジ競走を59:5(曇・不良)という時計で勝ち上がったサウスヴィグラス産駒のグラヴィオーラ。母の半兄に種牡馬スクリーンヒーローを持つ良血馬だ。2番人気は、デビュー戦を9馬身差の圧勝、続くウィナーズチャレンジ競走で2着と能力の高さを見せつけたスウェプトオーヴァーボード産駒のリコーデリンジャー。こちらも母の半姉にスプリント女王ビリーヴがいる血統。3番人気は、ウィナーズチャレンジ競走でリコーデリンジャーをやぶっているビービーガルダン産駒のヨシノファルコンが人気を集めた。

 向こう正面からのスタート、マサノスマイルが押してハナに立ち、それを見る形でティーズロワール、ヨシノファルコン、リコーデリンジャー、グラヴィオーラが横一線で先頭集団を形成。内で逃げ粘るマサノスマイルに外からグラヴィオーラが迫るも、真ん中からメンバー中上がり最速の脚で追い込んで来たのは9番人気のゴールドアリュール産駒、ボーダレスガール。ゴール板直前でマサノスマイルを競り落とし、ボーダレスガールが重賞初勝利を飾った。勝ち時計は1:01:5(曇・重)。1/2馬身差の2着に5番人気のマサノスマイル(父サウスヴィグラス)が粘り、馬連万馬券の波乱を演出した。1番人気を背負ったグラヴィオーラは2馬身1/2差の3着だった。

 鞍上の服部茂史騎手は「前は早くなるだろうとある程度予測していましたし、1番枠を引いた時点で、内々でレースを進めようと腹を決めていました。2歳ですし、まだ教えることはたくさんあります。これからの成長が楽しみです」と爽やかな笑顔を見せた。

 管理する田中淳司調教師は「人気もなかったし、一発狙えればいいなくらいの気持ちで肩の力を抜いて挑戦できたのも良かったですね。直線で迫って来ていたのはわかったけど、前が止まらないかなと思って見ていたら、ゴール前のひと押しで勝ってくれて、母マサノミネルバ、全姉のスアデラ同様この距離の適性を感じましたね。次走は10月12日のエーデルワイス賞(Jpn3)を予定しています」と今後のプランを語った。

 ボーダレスガールは白老町・(有)社台コーポレーション白老ファームの生産馬。父ゴールドアリュール、母マサノミネルバ、母の父ラムタラという血統の2歳牝馬。母マサノミネルバはホッカイドウ競馬所属時栄冠賞、エーデルワイス賞(Jpn3)を制しており、全姉で船橋競馬所属のスアデラは先日の習志野きらっとスプリントを制し、重賞初勝利を飾っている短距離一家だ。