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ノーザンホースパークでセレクトセール1歳セッション

  • 2017年07月12日
  • 1歳セッションの最高価格はリッスンの2016
    1歳セッションの最高価格はリッスンの2016
  • 牝馬の最高価格を落札した(株)DMM.com一行
    牝馬の最高価格を落札した(株)DMM.com一行
  • 金メダルが授与された関係者
    金メダルが授与された関係者
  • 開会の挨拶をする河野太郎会長
    開会の挨拶をする河野太郎会長

 7月10日、一般社団法人日本競走馬協会(河野太郎会長)の主催によるセレクトセール2017の1歳セッションが、苫小牧市美沢にあるノーザンホースパーク特設会場において開催された。

 1歳セッションは242頭(牡137頭、牝105頭)が上場され216頭(牡123頭、牝93頭)が落札され、落札総額は9,325,260,000円(税込、以下同)、落札率は89.3%、平均価格は43,172,500円となり、落札総額、落札率、平均価格のすべてで、1歳セッション史上のレコードを更新した。

 開会にあたり河野太郎会長は「おかげさまでこのセレクトセールは今年で20年を迎えることになりました。1998年に第1回目のセレクトセール、48億円の売り上げでしたが、昨年は149億円と、実に売上高が3倍になりました。42頭のG1勝ち馬が75のG1に勝つ、それが20年の歴史でございます。そして、セレクトセールの取引馬は、単にレースに強いだけでなく、2009年からは、マンハッタンカフェ、キングカメハメハ、そして、ディープインパクトと、連続で日本のリーディングサイアーになり、血統面でもセレクトセールが日本の競馬界に大きな影響をもちはじめております。今回は中東をはじめ、外国から大勢の購買者の皆様にもご来場していただきました。日本だけでなく世界に向けて、このセレクトセールから発信をして参りたいと思っております。今日明日と2日間、どうぞ、新たな歴史を作れるよう、皆様によろしくお願い申し上げます、購買者並びに生産者の皆様のご繁栄を、心よりお祈り申し上げまして、20年の記念のご挨拶にさせていただきます」とあいさつした。

 続いて、恒例となった金メダル授与式が行われ、昨年の宝塚記念(G1)以降、今年の宝塚記念(G1)の間に、セレクトセール出身馬で初めてG1を勝った馬の関係者、菊花賞(G1)と有馬記念(G1)に勝ったサトノダイヤモンド、香港ヴァーズ(G1)と宝塚記念(G1)に勝ったサトノクラウン、安田記念(G1)に勝ったサトノアラジンの里見治氏、高松宮記念(G1)に勝ったセイウンコウセイの西山茂行氏代理の成田隆好氏、ヴィクトリアマイル(G1)に勝ったアドマイヤリードの近藤利一氏に、河野太郎会長から、金メダルが手渡された。

 最高価格は上場番号107番の「リッスンの2016」(牡、父ディープインパクト)。同馬はローズS(G2)を勝ったタッチングスピーチの全弟。291,600,000円で里見治氏が競り落とした。

 2位は上場番号13番の「シルヴァースカヤの2016」(牡、父ディープインパクト)の280,800,000円で、購買者は(株)キーファーズ、3位は上場番号53番の「サミターの2016」(牡、父ディープインパクト)の270,000,000円で、購買者は(株)ダノックス。牝馬の最高価格は上場番号78番の「ラヴズオンリーミーの2016」(牝、父ディープインパクト)の172,800,000円で、購買者は(株)DMM.comだった。

 セール後、吉田勝己理事は「購買の申し込みも、下見も多かったので、すごいせりになるとは思いましたが、これだけとは」と驚きを隠せないでいた。