馬産地ニュース

三石で第61回軽種馬育成管理品評会

  • 2017年06月13日
  • 三石で開かれた軽種馬育成管理品評会
    三石で開かれた軽種馬育成管理品評会
  • 牡の部の最優秀賞を受賞したかんぞう
    牡の部の最優秀賞を受賞したかんぞう
  • 牝の部の最優秀賞を受賞したプラチナハートの2016
    牝の部の最優秀賞を受賞したプラチナハートの2016
  • 主催者を代表して挨拶する酒井薫みついし農業協同組合代表理事組合長
    主催者を代表して挨拶する酒井薫みついし農業協同組合代表理事組合長
  • 最優秀賞の表彰
    最優秀賞の表彰

 6月12日、みついし農業協同組合(酒井薫代表理事組合長)と三石軽種馬生産振興会(斉藤雅宣会長)は、第61回三石軽種馬育成管理品評会を開催した。

 品評会は育成管理技術の向上と会員相互の親睦を図ることが目的。JRA日本中央競馬会、JBBA日本軽種馬協会、HBA日高軽種馬農業協同組合、新ひだか町が後援、(株)レックス、(株)ジェイエス、(株)優駿、(株)サラブレッド・ブリーダーズ・クラブ、ダーレー・ジャパン(株)ノミネーションオフィス、社台スタリオンステーションといった軽種馬総合商社や地元の飼料会社や運送会社など多くの企業が協賛している。

 第61回の品評会には、牡牝各12頭の合計24頭が出陳。審査は各出陳馬の繋養先を巡回する形で行われ、審査員は平賀敦JRA日高育成牧場場長と中西信吾JBBA静内種馬場場長が務めた。

 厳正な審査の結果、サラブレッド牡の部の最優秀賞は、平野牧場が出陳した、血統名かんぞう(父ケイムホーム、母ナムラミステリー)、サラブレッド牝の部の最優秀賞は、土田農場が出陳したプラチナハートの2016(父エイシンフラッシュ)が受賞。2頭は最も美しく管理・手入れされていると同時に、人馬の信頼関係が感じ取れ躾が行き届いているかを総合的に判断する、ベストターンドアウト賞も獲得し、嬉しいW受賞となった。

 表彰式では主催者を代表して三石家畜品評会会長でもある酒井薫代表理事組合長が「本日、多くの皆様にご協力をいただきまして、本品評会が無事に開催できましたことを、深く感謝申し上げます。軽種馬生産は、当組合の販売事業の中核となるものでありまして、昨年度は北海道市場の販売額で、過去最高の10億円を超える実績となりました。これもひとえに軽種馬生産振興会と軽種馬生産振興会青年部各位の強い馬づくりの努力の賜物と敬意を表するところであります。長い歴史を持つこの品評会が、軽種馬生産振興会の皆様のご理解と協力により、盛大に開催できましたことを、改めて感謝申し上げます」と挨拶。

 審査員を代表して平賀敦場長は「今年は天気が良かったので非常に馬が見やすかったです。大変楽しい一日でした。皆様ご存知の通り、品評会は馬体そのものだけではなく、手入れ、あるいは、立ち馬展示、引き馬展示と総合的に判断するものです。そういった意味では今回、選ぶのが大変でした。立ち馬と引き馬については、ほぼすべての牧場の方のレベルが高くてきっちりできてました。おそらく、これほど大勢の前に出るのは、ほとんどの馬にとって経験がなかったことと思いますけれど、大暴れする馬が少なく、きちんとした馬具が使われていました。いろいろな位置から馬を見ていたので、馬の見せ方で苦労した点が多かったと思いますが、せりでも同様なことが起こりますので、意識してやっていただければと思います。手入れについては、昼夜放牧をしてるからでしょうが、全体的に毛つやがいまいちでした。今の時期、やむを得ないことですが、今後のせりに向けて注力していただきたいと思います。残念なことは、馬も良く立ち姿もよいのですが、たてがみや尻尾、きょ毛を綺麗に整えれば、という馬が何頭かいました。また、蹄油を塗っていない馬もいました。見た目が違いますので、馬自体は変わりませんが管理品評会では気を遣っていただければと感じました。私も品評会にはかなり古くから参加していますが、全体の管理技術ははるかに上がっていますから、今後はそれプラス綺麗に見せることに力を入れてほしいです」と講評した。

成績は下記の通り(敬称略)。

○サラブレッド牡の部
最優秀賞:かんぞう 生産者:平野牧場
優秀賞:ラシルフィード2016 生産者:木下牧場
優良賞:キャットガールの2016 生産者:三石橋本牧場
優良賞:コンパスローズの2016 生産者:稲葉牧場
ベストターンドアウト賞:かんぞう 生産者:平野牧場

○サラブレッド牝の部
最優秀賞:プラチナハートの2016 生産者:土田農場
優秀賞:ミズホの28 生産者:土田扶美子
優良賞:ノーモアクライの2016 生産者:山際牧場
優良賞:リサイトアチャームの2016 生産者:佐藤鉄也
ベストターンドアウト賞:プラチナハートの2016 生産者:土田農場

○団体の部
総合優勝:歌笛支部(13点)
第2位:本桐支部(9点)
第3位:富沢支部(2点)