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ウインバリアシオンのお披露目会が行われる

  • 2016年09月21日
  • 赤いメンコを着けたウインバリアシオン
    赤いメンコを着けたウインバリアシオン
  • 展示会入場
    展示会入場
  • 周回するウインバリアシオン
    周回するウインバリアシオン
  • 展示会風景1
    展示会風景1
  • 展示会風景2
    展示会風景2

   9月17日、青森県の八戸家畜市場にてウインバリアシオンのお披露目会が行われた。同会は昨年に引き続き2回目の開催で、普段は生産牧場で繋養され、防疫上などの関係から一般公開を行っていない本馬を間近で見ることのできる数少ない機会ということもあり、近隣の牧場関係者だけでなく、全国各地から約120名のファンが来場した。

   ウインバリアシオンは2008年、安平町のノーザンファームで父ハーツクライ、母スーパーバレリーナとの間に生まれ、2歳夏に小倉競馬場で新馬勝ちを飾ると、続く阪神競馬場で行われた野路菊ステークスも快勝し、クラシック候補として一躍名乗りを上げた。

   3歳春の青葉賞(G2)で初の重賞タイトルを手にすると、続く日本ダービー(G1)では1頭別次元の追い込みでオルフェーヴルの2着に。敗れはしたものの3着以下には7馬身もの差をつけており、秋の菊花賞(G1)でも最速の上がりで同じくオルフェーヴルの2着、世代トップクラスのパフォーマンスを証明した。その後は脚部不安での長期休養を余儀なくされながらも常に一線級で走り続け、昨年春の天皇賞(G1)を最後に現役を引退。通算成績は23戦4勝。G1タイトルこそ手にすることはなかったが、重賞2勝、G1での2着は4回、ハーツクライ産駒としてはジャスタウェイに次ぐ6億円近くの賞金を獲得した。

   引退後は青森県のスプリングファームで種牡馬入りし(繋養先は荒谷牧場)初年度となる今シーズンは県内最多となる35頭の繁殖牝馬と種付けを行い、中には北海道からの配合申込も数件あったという。すでに8割近くの受胎が確認されており、早ければ来年の2月には待望の第1子が誕生の予定だ。

お披露目会当日は現役時代の真っ赤なメンコと、ファンクラブから寄贈された頭絡を身に着け、繋養先の荒谷牧場の荒谷栄一さんに引かれて登場すると、場内は一斉にシャッター音が鳴り響き、7月に開催された八戸市場顔負けの盛り上がりと熱気に包まれた。

   ウインバリアシオンを所有するスプリングファームの佐々木拓也代表は「オルフェーヴルに勝つことはできませんでしたが、ダービー(G1)と菊花賞(G1)は上がり最速の脚を使ってあと一歩のところまで迫れたのは間違いなく能力の証。これだけの実績ある馬を現役引退直後に種牡馬として迎え入れることができたのは本当にラッキーなことで、馬産地青森を盛り上げるまたとないチャンスだと考えています。2年後には八戸市場にもたくさんのバリアシオン産駒が上場されるので、今のうちに皆さん馬主資格を取って買いに来てください」とウインバリアシオンに対する思いをジョーク交じりに約20分間、熱演していた。

   また、来月23日には岩手県のウインズ種市で、11月6日には青森県のウインズ津軽で同様のお披露目会が開催される予定となっている(いずれも時間は未定)