馬産地ニュース

ユメロマンが静内農高にて乗用馬として再スタート

  • 2009年07月28日
  • 乗用馬として再スタートを切ったユメロマン
    乗用馬として再スタートを切ったユメロマン
  • 乗馬訓練中の様子
    乗馬訓練中の様子
  • 手入れ場でのユメロマン
    手入れ場でのユメロマン
  • 生徒が協力してユメロマンの手入れを行っている
    生徒が協力してユメロマンの手入れを行っている
 北海道静内農業高校(新ひだか町)の生産馬ユメロマンが今年6月に同校に里帰りし、現在、国体の自馬予選出場を目指して乗馬訓練を積まれている。

 ユメロマンは現役時代26戦3勝の成績を残し、昨年9月に引退。その後、乗用馬として生まれ故郷で新たな船出となった。現在の生活は朝5時に飼い付けをされ、7時30分頃から放牧。午後は3時30分より馬術部の部活動に起用されている。

 馬術部顧問の保科先生は、
「他の乗用馬に比べるとまだ競走馬らしい性格を持っていて、引き馬をしている時も走り出しそうになる時があります。健康面は特に問題なく、こちらの環境にもすぐ慣れてカイ食いも良いですね。馬体重は現役時代より増えて今は500kgあります。母サクラトキメキの仔はみんなそうなのですが、やはりまだ注射が嫌いみたいですね」と、現在の様子を伝えてくれた。

 ユメロマンの世話をする馬術部のメンバーは総勢27名。国内で唯一サラブレッドの生産を行っている高校とあって、同校馬術部の面々は7割が道外からの出身者が占め、将来は馬に携わる仕事をしたいという生徒が全国から集まっている。

 千葉県出身の宮田桂樹さん(生産科2年)は部活動でユメロマンに跨っている一人。ユメロマンの乗り心地を伺うと、
「物見や気性の強いところはありますが、乗りやすい馬です。右手前が苦手のようですね。飛越の素質はありそうですし、これから上達していって欲しいです」と、話してくれた。
 福岡県出身の加藤駿さん(生産科2年)はエサやりや手入れをしている一人だ。ユメロマンの特徴を伺うと、
「馬がまだ若くて、噛んだり、泣いたり、子供っぽいところがあります。手入れの時は大人しいです」と、教えてくれた。

 フレッシュな生徒たちに囲まれて、第二の馬生を歩み始めたユメロマン。今後は平成生まれの元気なパワーを受けて、素晴らしい乗用馬に育って欲しい。
取材班